『シルバーバーチの霊訓』7巻 6章 わが子に先立たれた二組の夫婦と語る

※文中に当時の僕のコメントが挿入されていますが、削除するのが面倒ですので(汗)ご参考までにそのまま掲載させて頂きます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【英国空軍に所属していた息子の戦死に心を痛めている夫婦が招待された。ご主人はある新聞社の編集を担当しておられる。夫妻はそれまで幾人かの霊媒を通じて息子との交信を求めてきたが効を奏していない。そこでご主人がシルバーバーチにこう尋ねた】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―【他界した者との交信を求めてあの霊媒、この霊媒と回り歩くのは良い事でしょうか。もし誰か他の人がうまく交信に成功した時に、交信のできない霊へのメッセージを託す事は可能でしょうか―】私の目には人間の心と魂とが映ります。外部の身体は映りません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
苦悩の淵に沈まれたあなたの心は私にはよく分ります。ですからあなたの心の奥底で動めいているものを私が知らずにいると思ってはいけません。あなたはまさに悲しみのドン底を体験されました。そしてその悲しみを少しでも和らげてくれるものを求めておられます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
しかし、こんな事を申上げては非情に思われるかも知れませんが、あなたが求めておられるものを叶えられなくしているのは、知らず知らずとはいえ実はあなたご自身である事を知って下さい。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
宇宙には科学の実験室における如何なる分析検査にもひっかからず、化学薬品によってもメスによっても分析できず、しかもこれまで大きさを測定し重量をはかり切開できた他のいかなるエネルギーをも超越する力が存在します。私が言っているのは愛の力の事です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
その愛は全生命の根源であり、宇宙を創造した大霊すなわち神の属性であるが故に死滅する事はありません。それはまさに生命の息吹でありエッセンスなのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
この愛さえあれば、縁で結ばれた者同士はあらゆるハンディキャップ、あらゆる障害、あらゆる妨害を乗り越えて、いつかは必ずお互いを見出し合います。
悩んでる方、苦しんでる方、シルバーバーチをはじめとした霊関連書籍をぜひ手に取って見て下さい。悩み苦しみの根本原因が分ります。僕たち人間の存在位置ならびに存在理由、そして地上に降下した意味が分ります。そして僕たち地上人類が地上で為さねばならない大切な霊的事実が分ります(祈)
-----
『シルバーバーチの霊訓⑦』
息子さんの事はよく存じております。聡明な、まばゆいばかりの青年でした。あなたは今その息子さんの事で心を痛めておられます。が、その息子さんは実は今もあなた方のお側にいるのです。死んでしまったのではありません。生命に満ちあふれた姿で生きておられます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
いつかはその存在を証明する事に成功するでしょう。そして傷ついた心をみずから癒す事になるでしょう。どうか私の言う事を素直に信じてください。息子さんは(戦死によって)何の傷害も受けておられません。精神的能力も霊的能力もまったく健全です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そのうちきっと、今だにあなたを取り巻いている濃いモヤを取除けるようになるでしょう。それをぜひとも突き破らねばなりません。しかしそれは大変努力のいる事です。実に困難な事です。いかに困難なものか、例をあげてみましょうか。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私はこうして地上との交信を可能にしてくれる通信網を操るための訓練に二十年以上も費してまいりましたが、今日の地上を取り巻く環境が(戦争のために)あまりに混沌とし、騒乱と険悪さに満ちているために止むを得ずその繊細な通信網を最小限にしぼって、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―ようやくこの霊媒との連絡を確保しているのが実情なのです。お子さんがあなた方を喜ばせてあげられないのはお子さんが悪いのではありません。地上に近い霊界の下層界における混沌状態のせいでありそれにもう一つ大切な原因として、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―無理もない事とはいえ、絶対的確証を得ないと気が済まないあなたのその冷やかな分析的精神構造があります。しかし私もお手伝いします。そのうち悲しみの鈍痛を忘れかけている時がある事に気づかれるようになる事を、ここで断言しておきましょう。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
胸も張裂けんばかりの苦悩を味わうのも愛する事を知った者であればこそです。(「あなたもですよ」と夫人の方を向きさらに続ける)だからこそこうして私たちが戻ってくるのです。私がお届けする知識によって大勢の人々の人生を台無しにしている“無知”を一掃するのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
地上の人々が霊的な摂理を理解し、内部に具わっている霊的資質が自然に発揮されるような自然な生活を送れば、二つの世界の間にかかっているベールが突き破られ、全ての障害が撤去される事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
その障害はことごとく人間の無知と迷信と偏見によってこしらえられたものばかりなのです。言うなれば闇の勢力です。ぜひとも打ち破って、愛と力と導きと光明がふんだんに地上へ届けられるようにしなければなりません。
皆さん、地上のどんな高価なものより何より大切な霊的知識を得ましょう☆人類の宝とも言える書籍は沢山あります(ブログ“「霊」関連書籍の総括”参照)地上は修行場です。僕たちはそれぞれ越えるべき課題を携えて地上に降下して来てるのです。それを知って暮すのと知らずに暮すのでは大違いです(祈)
-----
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私がいつも知識の普及を口にするのはそのためです。霊的知識こそが自らを閉じ込めている牢獄から魂を解放する大きな力となるのです。自由という名の陽光の中で生きるべきでありながら暗い魂の牢獄の中で暮している人が多すぎます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
あなたもその仕事に参加できます。知識を伝達する機関(新聞社)にお勤めだからです。地上生活の総決算をする時、つまり地上に別れを告げて霊の世界へと移られると、誰がするというのでもなく、自家作用によって自分で自分を裁く事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
その時の判決の基準は地上で“何を考えたか”でもなく“何を信じたか”でもありません。世の中のために“どれだけ自分を役立てたか”という事です。私が説いているのは“人のために”という福音です。人のために惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そうするとあなたがこの世に存在した事によって世の中が豊かになる訳です。簡単な事なのです。改めて説くのもおかしいくらい当り前の事なのです。ですがやはり真実です。地上世界は単純さという本通りから外れてややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受入れられなくなっている精神構造の人が大勢います。ですが単純な真理は単純であるが故にこそ強いのです。【続いて霊界の息子さんの事について夫人にこう語った】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―そのうちお子さんは新しい世界で発見した事が伝えられるようになって、奥さんはその驚異に満ちた話に圧倒される事でしょう。ですがその前にどうか次の事をよく理解して下さい。冷たい事を言うと思わないで下さい。本当の事を謙虚にそして真摯な気持で申上げます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
死は、死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません。あとに残された人にとってのみ悲劇なのです。暗黒の世界から光明の世界へと旅立つ事は悲しむべき事ではありません。あなたが悲しむ時、それは実はわが子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―自由の身となった息子さんの事を悲しんでおられるのではありません。息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです。もう肉体の病に苦しむ事がないのです。刻々と蝕まれていくという事もありません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
内部の霊的資質を開発し、それを何の障害に邪魔される事もなく自由に発揮し、それを必要とする人のために存分に役立てる事ができるのです。
故人を悼むのは断じて間違いです。故人は鈍重極まる肉体牢獄から解放され遥かに精妙な幽質の身体をまとい自由を満喫してるのです。旅立った事を祝ってあげるべきです。臭い煙の出る棒(線香)何万本に火を付けてもあなたの霊性は1ミリも向上しません。日本人の方、そろそろ大切な事を理解しましょう。
-----
『シルバーバーチの霊訓⑦』
あなたは見慣れた“あの姿”が見られなくなった事を淋しがっておられるのです。物的身体が二度と見られなくなった事を嘆いておられるのです。しかし本当の息子さんは立派に元気で生きておられるのです。ただその手で触ってみる事ができないだけです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
どうかその物的感覚の世界、五感というお粗末な魂の窓の向うに目をやり霊的実在を知る事によって得られる叡智を身につけるよう努力なさって下さい。死は生命に対して全く無力です。生命は常に意気揚々としています。愛する息子さんは決してあなたの元を去っていません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
むしろ死によって霊的にはさらに身近な存在となっているとも言えるのです。無論その事が今のあなたに理解できない事は私も承知しております。なぜならあなたは物質の世界に生き、物質の目で見つめておられ、霊の世界のすばらしい壮観がご覧になれないからです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
しかしいつの日かその物質のベールが取除かれて霊的な目が開かれれば、あなたも新しい世界の目も眩まんばかりの光輝をご覧になり、人生には完璧な償いの法則があり全てが神の摂理によって治められている事を理解される事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私も何とか力になってあげたいと思っているのですが、そのためにはあなたと私とは同じ人生を二つの異なった角度から眺めている事を忘れてはなりません。【ご主人から地上の人間としての心掛けについて問われて―】私に言わせればそれは至って簡単な事であり、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―なぜ地上の人間がそれを難しく考えるのか理解に苦しみます。あなたも他の全ての人間と同様に為すべき何らかの仕事があってこの物質界に誕生して来られたのです。時には内省の時をもって、果たしてこれが自分にとっての本当の仕事なのだろうか、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―世の中を啓発する上で少しでも役に立っているだろうか、知識の蓄積を怠っていないだろうか、獲得した霊的真理を人に分け与える努力をしているだろうか、これで最善を尽していると言えるだろうか―正直に自分に問いかけてみる事です。そうすれば自ずと答が出てまいります。
シルバーバーチ霊が多大な犠牲を払って地上人類にもたらしてくれた“ダイヤモンドの輝き”に譬えられる珠玉の霊的真理。僕たちはその美しい霊言の数々に触れる事で、大切な知識を得るチャンスを与えて頂いたのです。人類の宝とも言える霊界通信の書籍は、すぐ手の届くところにあるのです☆(祈)
-----
『シルバーバーチの霊訓⑦』
それだけでいいのです。自分に正直になり最善を尽す―それだけでいいのです。宗教的信条や教義などは必要ないのです。自分は今何を為すべきかを素直に認識するだけでいいのです。その心掛けを日常生活で徹底させれば決して道を誤る事はありません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
この物質界に誕生してきた目的を成就させている事になるのです。私たち霊界の者の目には、本当は存在してはならない暗闇の中で生きている何億何十億とも知れぬ神の子が見えます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
荒れ果てた惨めな家屋で空腹と渇きに苦しみながら生得の権利であり神からの遺産であるところの“魂の自由”を奪われた生活を送っています。その一方には己の飽くなき貪欲を満たさんがためにそうした無数の同胞を虐げ続ける事に知恵をしぼっている者もいます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そこで私は霊性に目覚めた方々に申上げるのです―勇気をもって闘いなさい。あらゆる不正、闇、横暴、不公平と闘いなさい。その人の背後には人間的煩悩から解放された霊の大軍が控え、鼓舞し援助し、決して見捨てるような事はいたしません、と。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
これが知識を伝達する手段をお持ちの方に私からお願いしている事です。私の言わんとしている事がお分りですね。為さねばならない事が沢山あります。あなたも含めて死後の存続の確証を得たいと望んでおられる方に申上げたいのは、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―確証はおろか霊的知識に巡り合う機会すら得られない人が無数にいるという事です。あなたも私たちと同じ視野に立って地上世界をご覧になる事です。そうした無数の人たちが、いずこへ向うべきかも分らぬまま疑念と不安を抱きつつ狼狽し、途方に暮れた生活を送っております。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
道を見失っております。と言って永年に亘って権威があるかに思ってきた宗教はもはや信じられなくなっております。暗中模索と挫折の繰返しです。そこで私たちは考えたのです―よい道具(霊媒・霊能者)さえ用意できれば、―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―安心と確信と自信を生み出す知識の光をふんだんに地上へもたらす事ができるであろう。そして神が意図された通りの生き方、つまり平和と協調と愛にあふれた生活ができ、神の一部としての霊性が要求するところのものを追求する事に勤しむ事になるであろう、と。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【もう一組の夫婦は娘を失っていたが、今はもう連絡も取れて得心している。その日の要望は、自分たちだけで霊的交信がもてるようになりたいので、そのためのアドバイスを聞く事であった。趣旨を聞いてシルバーバーチはこう答えた】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―お二人が今お考えになっている事を実現するのは容易ではありません。戦争という特殊情勢が地上と霊界との関係に大きく影響しており連絡が大変混乱している事をまず認識しなければなりません。ご自宅で交霊会を催そうとしてもなかなかうまく行かないのはそのためです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
永年の経験をもつ霊媒と強力な背後霊団を控えているサークルにおいてさえ今は交信が非常に難しくなっております。まして初心者であるあなた方がうまく行かなくても不思議ではありません。まず第一に、まだ霊的能力そのものが十分な時間をかけた鍛練をされておりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
指導と強化がなされておりません。まだこれからという段階です今の状態で行うと近づいた霊の誰にでも好きに操られてしまいます。それに霊力を補助してくれるメンバーが足りません。【「忍耐がいると思っております」と夫人が言うと】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―それもそうですがメンバーが少なくとも三人以上は必要です。お二人だけでは霊力の相乗効果が十分に出ません。その結果そちら側からドアを開ける事ができても、そのドアから入ってくる“お客さん”を整理する力が足りない事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
すると当然、開けっ放しの入口からゾロゾロと際限もなくお客さんが入ってきて混乱してしまいます。そうした点を改めない限り成功は望めないと思います。(その“成功”の意味が大切であろう。そうしたお客さんが“しゃべる”霊言現象にしても)―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―(“書く”自動書記現象にしても、現象そのものなら簡単に“成功”するであろうけど果たしてその“通信霊”が期待した通りの人物なのか、それともイタズラ霊がそう名のっているに過ぎないのかが問題である。)―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―(これには霊媒の霊格と入神の程度、審神者(さにわ)の霊格と体験を直感力が絡んでくるのでそう簡単には片付けられないが。一番危険なのは唯々諾々として何でも有難く拝聴してしまう安易な好奇心と慢心である―訳者)
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【メンバーの一人が「招かれざる客が入らないようにするのが支配霊の役目ではないのでしょうか」と聞くと―】そうなのですが、そのためにはそれなりのエネルギーを供給してもらわねばなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【「その門番の事ですが、どんな責任を負っているのですか」とご主人が尋ねる―】門番の仕事は門の番をする事です。ですがそのためには入って欲しくない霊を締め出すために必要な“柵”を拵えられるだけのエネルギーを供給してもらわねばなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そのエネルギーはあなた方人間から頂くのであり、それが総合されてはじめて威力を発揮するものである事をご存知でしょうか。出席者一人一人から少しずつ頂いて、それを責任者である支配霊がまとめるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そこで霊界側で用意したエネルギーをミックスして交霊会の運営のために使用するのです。もし誰かれの区別なく通りがかりの霊のどうぞお入りくださいと言わんばかりにドアを開けっ放しにしておくと、みんな喜んで入ってきます。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
なぜかと言うと、それは言わば薄暗い場所に明りを灯すのと同じで、その明りを見て低級な霊が続々と寄り集まってきます。すると門番も制し切れなくなります。それだけのエネルギーを十分に具えていないからです。このサークルではそういう事態は起こりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
何十年も掛けてメンバーを厳選した上でサークルを構成しているからです。それでも極めて稀にではありますが、急に邪魔が入って少しの間中断せざるを得なかった事はあります。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
ですが悪だくみをもった者ばかりとは限りません。いろんなタイプの霊がいるものです。ただ単に地上の人間と話をしてみたいと思う者、好奇心から割り込んでくる者、軽薄な見栄からおせっかいを焼く者など、いろいろです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【シルバーバーチは、そうした交霊会を開く事を考えるよりも二人は霊的知識という宝を手にしているのだから、それを知らないまま悲しんでいる同じ境遇の人たちに教えてあげる仕事に精を出すべきである事を説いた。すると哲学に興味をもつご主人が哲学的質問を出した】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―【宇宙創造の目的についてどういうお考えをお持ちですか。その目的に付随して、なぜこんなに多くの苦痛と邪悪と苦闘とが無ければならないのか、それが分りません。人類の立場からはそうした目的が理解できないのです】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―目的はあります。永遠の時の中で成就すべき目的があります。生命は無窮の過去から存在し未来永劫に亘って存在し続けます。しかしその生命の辿る道は、一つの頂上を極めると次の頂上が見えてくるという、果てしない進化の道程です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
一つの頂上を極めるごとにあなたの霊的資質が向上して行くのです。鍛練によって人間は内部の神性が目覚め、より広くより豊かなものを表現してまいります。地上的な垢が落され霊の純金が姿を現します。これは当然の事ながら苦痛を伴わない過程では有得ません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
がそれも宇宙的機構に仕組まれた一部―比較対照の中で真理に目覚めるように意図された機構の一部なのです。苦痛を知らずして健康の有難さを知る事はできません。日蔭を知らずして日向の有難さは分りません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そうした事の全てがリズムと調和の中で展開する創造活動の一大パノラマを演じているのです。人間は永遠の海を当てもなく波に翻弄されるコルクではありません。永遠の創造活動の中の不可欠の存在なのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
自分の努力、自分の行為、自分の生活がそうした永遠の創造過程に何がしかの貢献をしているのです。神の息吹の一部であり、無限なる霊の一部であり、永遠なる宇宙の一部であり、それが自分を通して働き、雄大なる宇宙的機構に光輝を加える事になるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【とりあえず私たちにもそれが分るとしましょう。苦と楽の効用は理解できます。しかし為になっているとは思えない存在がたくさんあるように思うのです―】人間生活の事でしょうか。―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―【人間生活もそうですが特に小鳥や昆虫のような動物の世界においてです。比較対照という機構を理解するよう要求されても自分の置かれた苦しい立場からしか見つめる事ができません】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―こう申しては失礼ですが、あなたは物事をガラス越しに薄ぼんやりと見つめておられます。真剣ではいらっしゃるかも知れませんが極めて小さなレンズで覗いて全体を判断しようとなさっております。あなたにはまだ永遠の尺度で物事を考え判断する事がおできになりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
この途方もなく巨大な宇宙の中にあってホンの小さなシミほどの知識しかお持ちでないからです。しかし今それよりは少しばかり多くの知識を私たちがお授けしている訳です。少しだけです。全知識をお授けしましょうとは申上げません。それは私たちも持合わせていないのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私たちはあなた方より少しばかり多くの知識を手にしているだけです。あなた方より少しばかり永い生活体験があるからにすぎません。あなた方がこれから行かれる世界、私たちが本来の住処としている世界において自然法則の仕組と働きのいくつかを見てきているからです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
その体験と、私たちよりさらに多くを知っておられる上層界の方々から教わった事を土台として私たちは宇宙人生の計画と目的について一段と明確な認識を得ております。そこに完璧な摂理の働きを見ております。自然の摂理です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
手落ちという事を知らない法則。絶対に誤る事のない法則、極大から極小に至るまでの宇宙間の全存在の全側面を認知し、何一つ無視する事のない法則、全てを包括し、全ての活動に責任をもつ法則です。私たちはその法則の完璧さに驚嘆しております。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
絶対に誤る事がないのです。そして私たちはこれまでに明かして頂いたその完璧さ故に愛と叡智と慈悲によって育まれた完全な計画の存在を知り、現時点で理解し得ない事、まだ明かして頂いていない側面もまた同じく完璧な法則によって支配されているものと確信しております。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そう確信するだけの資格があると信じるのです。その法則が構想においても働きにおいても完璧であるからには、当然その中に人間的な過ちに対する配慮も用意されているに決まっております。埋合せと懲罰が用意されております。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
邪悪の矯正があり、過ちと故意の悪行に対する罰があり、何の変哲もなく送った生活にもきちんとした裁きが為されております。私から申上げられるのはそれだけです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私がこれまで送ってきた三千年に亘る生活において“自分は神の法則によって不当に扱われている―不公平だ”と真剣に言える者を一人も知りません。私の知る全ての者が神の永遠の公正はその規模において無限であり、その適用性において完全である事を認めております。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
【霊界にも時間があるのでしょうか。ある事が行われなくなって霊が困るという事がありますか―】地球と接している幽質の界層を超えてしまうと、あなた方が理解しておられるような時間は存在しなくなります。こちらの世界は地球の自転とは何の関係もありません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
昼も夜もなく季節の変化もありません。地上世界で使用されている意味での時間はありません。太陽は見たところ昇ったり沈んだりしていますが、こちらにはそういうものがないのです。以上が最初のご質問に対する答です。二番目のご質問はよく分りませんでした。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
もう少し分りやすく述べてください。【ここで変って夫人が「定期的に開かれているサークルを中止したら娘が残念がるかという事です」と言うと―】それに対してはイエスと言う答しかないでしょう。ですが次の事を知って頂かねばなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
私もあなた方の世界の事は少しばかり体験しており、いろいろと難しい面がある事を理解しておりますが、そうした中で忙しい時間の幾ばくかを割いて背後霊との霊的な交流をもつ事を心掛けて下さると、背後霊はとても助かるという事です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
そしてこれは何度も申上げている事ですが、背後霊とのつながりを求め、たとえ表面的には何の反応もなくても、霊的には必ず何かが起きているのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
ですから例えばテーブルも何も用いずに何分間か、ただお二人で座って黙祷するというだけでもいいのです。言葉に出すのもいいかも知れません。がそれも必ずしも必要ではありません。心を空にして穏やかな気持の中で精神を統一するだけで十分です。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
その統一状態の中で霊の力が働くのです。そうした静かな精神状態というのが物的生活に振回されている騒々しさに一時的なストップをかける事になります。その僅かな時間を霊性の開拓と、自宅内での霊的存在の認識へ向けた事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
地上の人間は静かな精神状態をもつ事の効用を十分に認識しておりません。私がよく申上げているようにあなた方にとって無活動の時が私たちにとって活動の時なのです。あなた方が静かに受身の心でじっとしている時が私たちにとって一番近づきやすいからです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
今お二人がお嬢さんをご覧になられたらビックリなさいますよ。どんどん大きくなっております。今ではもうお二人が知っているかつてのあの少女ではありません。【「成長したと思う事があります」と母親が言う。既に何人もの霊媒を通じて色々と証言を得ているからである】―
『シルバーバーチの霊訓⑦』
―もちろんご両親への愛は変っていませんよ。それが一番大切なのです。【最後に二人がシルバーバーチに礼を言いかけると、いつものようにこう述べた―】私が言ったからといって何もかも信じる事はありません。私だって間違った事を言っているかも知れません。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
あなた方にとってなるほどと得心のいった事だけを受入れて下さればいいのです。これは私がいつもお願いしている事です。あなた方は私たちに手を貸し私たちはあなた方を援助するという形で、お互い協力し合いながら宇宙の真理を究めていくのです。
『シルバーバーチの霊訓⑦』
お互いがお互いから学ぶ事がたくさんあります。誰一人として間違いを犯さない者はいませんし、、全能者ではないからです。私たちだってみな人間的存在です。永遠の旅をする巡礼者なのです。

未分類