まずは昨日のグラデーション撮影の画像をUPですが、寸前のタイミングで何かしら言ってくるのかと思いきや霊団はダンマリを決め込んできましたので、僕の心に鬱積しているモノを書く事になると思います。
頭にくる、どうしようもなく腹が立つ、もう怒りのやり場がない、もうこんな人生まっぴらゴメンだ。コイツら(霊団)と一刻も早く永遠に縁を切りたい。もう物質界に残っていたくない。しかし僕は霊団主導で相当の長期間にわたって物質界に強制的に残される事になるでしょう。何とかテキスト撃ち始めてみます(祈)†
「皇族は強姦殺人魔」山を愛する霊覚者・たきざわ彰人です(祈)†皇族などと自称する明仁、文仁、徳仁、悠仁は「処刑遊び」と称して奴隷の女の子を四肢切断、強姦殺人しまくっています。死刑にしましょう(祈)†
まずは昨日のグラデーション撮影の画像をUPですが、寸前のタイミングで何かしら言ってくるのかと思いきや霊団はダンマリを決め込んできましたので、僕の心に鬱積しているモノを書く事になると思います。
頭にくる、どうしようもなく腹が立つ、もう怒りのやり場がない、もうこんな人生まっぴらゴメンだ。コイツら(霊団)と一刻も早く永遠に縁を切りたい。もう物質界に残っていたくない。しかし僕は霊団主導で相当の長期間にわたって物質界に強制的に残される事になるでしょう。何とかテキスト撃ち始めてみます(祈)†
グラデーション撮影は何とか成功させましたが残念、ひとつ失敗をしてしまいましてUP枚数が1枚減る事になります。デジ一眼の使用法をまたひとつお勉強しました。次回以降、同じ失敗を繰り返さないようにしないといけません。
で、アタック中はずっと霊団が僕の心と正反対の事を言い続けてきてムカつかされっぱなしで登攀するという最悪の状態となりました。お読みの皆さまはおもしろくないものと思われますが申し訳ありません、そのあたりの事も明日の長文ブログで書くより他にどうしようもないでしょう。
何でこんな人生送らなきゃいけないんだよ、怒りのレベルが想像を絶する。撮影画像のUPは明日とさせて頂き、まずはダメージの回復に集中させて頂きます(祈)†
山の帰還後の長文ブログをUPしてすぐに最終の仕上げをおこない、水曜はムリでも木曜にはアナログ絵356、4ページストーリーをUPできると思います。そこからアナログ絵357(画家作品44作)の線画に入ります。フラー26の新規デザインに着手したい衝動が沸き上がってきますが、とにかくまず販売用の絵を1枚描きます。
明日はギリ、グラデ―ション撮影ができるかも知れない微妙な天候ですが、わずかな可能性に賭けて標高を上げてみましょう。帰還後の長文ブログの内容は…ただただウンザリといったところでしょうか。どうしても霊団に対するグチの内容になってしまうため、お読みの方に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
■2021年1月28日UP■
■2021年1月27日UP■
■2021年1月24日UP■長い日照りが続き、1滴の雨も降らなかったので、その年はぶどうが大打撃を受けた。草は枯れ、地上はカラカラに乾いてしまった。イエスは、まず羊を干ばつから守るために遠くに出かけ、わずかな草でも生えている所へつれて行った。
そんなある日のこと、突然天がひらけて2日間も雨が降った。それはまるで空から洪水が落ちてきたように烈しかった。慎重なイエスは2日のあいだ羊を動かさず、雨があがるのを待って、2日目にヨエルの家に向かった。
イエスがヨエルの家にもどってみると、足元にある地盤に小さな割れ目ができていて、雨水が流れ出し、次第に巾が大きくなっていく気配を感じた。そこでイエスは言った。「これはいけない!軟弱な地盤がやられてしまうかもしれない。もう1度大雨や嵐がくれば、ひとたまりもなくさらわれてしまうだろう」
そばで聞いていたヨエルが言った。「そんなバカな!私はしっかりした地盤の上に立派な家を建てたんですよ。そう簡単に雨や風にやられる訳がない」
イエスは答えた。「あの山の頂上で、たしかに嵐がやってくる兆しを見たんです」
ヨエルはすっかり腹を立ててしまい、そんなことを言うなら、さっさとこの家から出ていってくれと言い出した。すごいけんまくで怒鳴りちらす様子は、まるで彼の中に悪魔が入ったみたいであった。
しかしイエスはひとことも言わず、そっと立ち去った。あとでアサフには、ヨエルの怒りは恐怖心から出たものであるから、ちっとも気にしなくてもよい、それよりも嵐がくることのほうが心配であると語ったそうである。
イエスは、とりあえず羊の群れを牧草地のある山岳地帯につれて行った。昼になった頃、案の定、大風がふきはじめた。黒雲が空いっぱいに広がり、たえまなく雨がたたきつけるように降り続いた。イエスは羊を守るために、徹夜で頑丈な仮小屋を作った。
ものすごい嵐がひと晩中荒れ狂っていた。イエスは1匹づつ羊の体に手をあてながら、ふるえている羊を勇気づけた。烈しい風雨であったので、人の声も消しとんでしまう程であった。谷間から谷間へ、山から山へと荒れ狂っていた。
明け方になってから嵐は次第に遠ざかり、空に光が見えるようになった。イエスは羊の仮小屋の入り口をしっかりとめてから谷間へでかけて行った。そこはまるで悪魔が勝手気ままにあばれまわった跡のように見えた。雨水がごうごうと凄い音をたてながら流れていた。
ヨエルの家がたっていた山に行ってみると、はたせるかな、エスターと子供たちがまわりの岩や草にしがみついていた。ヨエルが建てた美しい家は倒れ、無残にも瓦(が)れきの山となっていた。砂の上に建てられた美しい家は、一回の嵐で崩れてしまったのである。
ヨエルは瓦れきの山のそばで、頭を叩きながらうめいていた。イエスが声をかけても返事もせず、ただ気が狂ったように叫び続けていた。イエスは、彼のプライドが深く傷つけられたことを知っていた。
そこでエスターや子供たちを元気づけ、嵐の最中に作った仮小屋につれていった。仮小屋をアサフに任せ、イエスは水に流されたヨエルの大事な家具や道具などを運びあげた。また食糧をひろってきて火をおこし、家族が飢えないようにしてやった。
ヨエルをつれてきて焚火のそばに座らせても、彼はひとことも口をきかず、ただイエスの言うとおりに従うだけであった。彼らは冬にこのような災難にあったのである。イエスとアサフは、そこからかなり離れた所に頑丈な岩山をみつけた。2人は羊のめんどうをみながら、その場所に家を建て始めた。
挫折したヨエルは何もかも空しくなり、もうここをひきはらってどこかへ行きたいとエスターに話していた。彼女も子供のことを考えると、ひどく心配になった。イエスは傷ついたヨエルに暖かく説得に努めたので、ヨエルはついに立ち去ることを思い止まった。
いよいよ新しい家の壁が立ち上がると、ヨエルも手伝うようになった。ただ黙々と土を掘ったり、材木や石をけずったりした。ときには遠くまで出かけて行き、乾燥した材木を買ってきてイエスにさしだした。こぶりの家ではあるが、岩のへこみにぴったりと密着した堅固な家ができ上がった。
その夜のこと、ヨエルはイエスのもとへやってきて、静かに語りだした。「我が師よ、愚かな私であったことをどうかお許し下さい。この家の半分はあなたのものです。私どもと一緒にお暮らし下さい。
嵐や洪水がおしよせてもビクともしない地盤に家を建てることがどんなに大切なことであるかがよく分かりました。あなたは本当に賢いお方でいらっしゃいます。それにひきかえ、私は何と愚かだったのでしょう」
イエスはほほえみながら言った。「何もあやまることなんかありません。これはすべてあなたとエスターのものです。私はもうここを去る時がきたようです。私はこの地で平和を見いだし、しかも大変力づけられました。ですから、私のほうがあなたがたに、心からお礼を言いたいのです」
■2021年12月1日UP■
■2021年10月20日UP■
■2021年9月15日UP■絶版状態の霊関連書籍復刊に向けたテキスト化、この作業が止まってしまっているのは僕的にも心苦しいのですが、まずは1回巨大キャンバスでフルカラーの絵を描き、それを販売開始する一連のプロセスを体験します。っていうほどムズカシイものではありません超簡単ですが。ショップ自体はもう完成してますがURLは少々お待ち下さい。
ひとりの人間にできる作業には限界があります、何もかもこなす事はできません、まずは今できる作業に集中します。詳細は後日(祈)†
3ページまでAffinityPhoto上の作業が完了してます、あとは4ページの線画とAffinityPhotoを経てUPとなります。フラーの汎用モードが登場しないと描くのが速いです。まずはケリをつけましょう、来週早々にもUPできるかも知れません。
「運転時間を短くすると年間約260時間もの作業時間を捻出できる」「毎週買っているポテチの山を半分以下に減らせる」「もちろんガソリン代も格段に減らせる」「撮影に適した天候の日を狙ってアタックする事ができる、イコール撮影の成功率を上げる事ができる」等々、ざっと挙げただけでもこれだけの利点があります。
アナログ絵356をUPしたら止まらずにアナログ絵357、画家作品でいうところの44作を描き始めます。販売方法もほぼ決めました。これがもっともノーリスクだと思える方法で行きます。
とにかくもう火が付いたので画家作品を描きます。そして1作2作で終わらずにできればずっと描き続けて作品数を増やしていきたい、そうしないと結果らしい結果には到達できませんから。200作描けていたはずなのに描けなくさせられた恨みは想像を絶します。
僕の人生をここまで完璧に破壊してまでこの使命遂行をやらせておきながら全く何の結果にも到達していない、あげくの果てにヤメレ言ってきやがった、本当に火山大爆発、宇宙大爆発の状態なのです。
■2022年4月20日UP■
■2022年3月30日UP■
■2022年3月23日UP■羊の持ち主、ヨエルは、安全な場所にある岩山の上から、この様子を見ていた。最初の狼がイエスを襲い、最後の1匹の羊を助けるために自分の生命を投げ出した様子を見て、イエスの勇気に驚嘆した。ヨエルは、ひきつけられるようにイエスの方へ歩いて行った。
山々には夕やみがせまっていたので、ヨエルとアサフは倒れているイエスを担いで、崖の下にあるヨエルの家まで運んできた。ヨエルは娘のエスターを呼び、傷を洗わせた。彼女は傷をきれいに洗った後で、バルサム香油(鎮痛剤)を塗り、包帯を巻き、少量のワインをふくませた。
イエスは我にかえったけれども、ひどい熱が出てうなされていた。次の日には熱はひき、順調に回復していった。イエスとヨエルはすっかり打ち解けて、ヨエルは自分の悩みを打ち明けた。
「私の娘の亭主は泥棒に殺されてしまったのです。彼らは、あなたと同じように羊飼いの仕事をさせてくれと言って家にやってきたのです。彼らを家に入れると、途端に我が家の物を奪い、娘の亭主を刃物で殺してしまったのです。それからというものは、私は誰も家に入れまいと決心したのです。それで先日は、あなたのことを追い返したのです」
こう言いながらヨエルはイエスにあやまり、自分の羊を狼からまもってくれたお礼に何をしたらよいかと尋ねた。
「私は昔ガリラヤでよく羊と一緒に歩き、彼らのことを学びました。でも、やはり彼らの特性を充分に知ることができませんでした。ですから私は、もう一度羊の群れを預かり、山の上で彼らと一緒に暮らしてみたいのです」
「それは大変孤独な仕事です。しかも忠実な羊飼いは、常に泥棒や狼の危険にさらされるんですよ」
「肉体を滅ぼそうとする者はこわくはありません。私はむしろ、あなたがおっしゃった孤独が欲しいのです。でも今雇っておられる羊飼いを追い出してまで、その仕事をくださいと言う訳にはいきません。彼を失業させたくありませんからね」
「いや、彼はおそらく戻っては来ないでしょう。とても臆病でしたから」そこで話は順調にまとまり、イエスは羊を飼うことになり、アサフはヨエルの土地で土を耕し、種を蒔き、農作業をすることになった。ヨエルは大変よろこんだ。
こんな僻地では、ろくに人を雇うことが出来なかったからである。エスターには、4人の小さな子供がいた。父親は不幸にも若くして殺されてしまった。イエスは、まるでこの一家を救うために神からつかわされたように思えた。
イエスは早くもめいめいの羊に名前をつけて、上手に手なずけてしまった。彼は、どこに牧草地があるのかを素早く見つけ出した。寒い冬に岩だらけの山岳地帯で牧草地を見つけるのは容易なことではなかった。更にイエスは、羊の毛を刈りこむコツ、子羊を産ませる術を心得ていたので、雌羊のお産を助けてやったのである。
イエスはエスターの長男に羊の扱い方や愛しかたなどを教えた。ヨエルの家族は逆境の悲しみから次第にぬけだし、幸せな日々を送るようになった。昔の忌まわしい思い出もうすれていった。少しでもそんなことを口にしようものなら、イエスはたちどころに楽しい話や冗談で吹き飛ばしてしまうのであった。
そして天の御父を信じて、少しでも心安らかに生活するようにすすめた。ヨエルはひとつだけ自慢することがあった。彼は昔この場所を選んで土台をすえ、岩だらけの土地を緑地に変え、自分の手で立派な家を作った。
この家は彼にとって夢のように美しいものであった。1つ1つの石を吟味して、上手に加工しては積み上げていくのに、どんなに苦労したかを話した。ヨエルは言った。
「ここからは一望のもとに谷間が見えます。だから泥棒や野獣がはい上がってくる姿がよく分かるのです。私は王様になったような気分で見下ろしていられるのです」
「それはどうですかね。土台をもっと固めるほうがよいのではないでしょうか」イエスはかがんで一握りの土をつかみ、手のひらからこぼれ落ちる土を見た。ヨエルは腹をたてたが、反論する余地がなかった。
夜になると、イエスはヨエルの孫たちと遊び、彼らが寝るまで色々な話を聞かせた。ひかえめな母親は、羊の皮でイエスの上着をぬいながら話を聞いていた。イエスは雄羊の角でワインや油をたくわえておく容器を作った。
イエスはなにかにつけてアサフに様々な生活の知恵を教えた。荒れ地の中で、羊を養うために必要な牧草地を探す方法などもその1つであった。羊が草を食べている間、イエスは山際で石のように、じっとして動かなかった。
しばらくのあいだ瞑想してから、立ち上がり、何やら口の中でつぶやきながら、そこらじゅうを歩き回った。それはまるで神と話し合っているように見えた。アサフの目には、美しい平和の翼をつけたイエスが天高く舞い上がっていくように映った。しばらくして我に戻ったイエスがアサフのところにきて言った。
「天国は、あそこにあるとか、ここにあるとかいうものではないんだよ、アサラ!人の心の中にあるのだよ。それを見つけた者は、全財産を売り払っても、それを欲しがるようになるのだよ」
このとき初めてアサフは、イエスがなぜ独りで人里はなれた荒野や山を旅したがるかを知ることができた。争い、不満、苦痛などが充満している町の中から遠くはなれた所に神の王国を見つけようとしていたのである。
アサフも別人のように変わり、以前のように臆病ではなくなっていた。心は強められ、豊かになり、つねに誰からもこわされることのない喜びと光を見いだしていた。
■2022年6月1日UP■
■2022年6月8日UP■
■2022年5月25日UP■アナログ絵356の3ページの仕上げを急ピッチでおこなっています。とにかく大急ぎでこの4ページを終わらせて次の作業に入ります。死んでも反逆を完成させる、これ以上閉じ込められてたまるか。僕はずっとガマンして本来の自分とかけ離れた作業をやってきた、その結果がこれだ。
そっちがやる気がないならこっちはこう出る、という事で絵を描きます。もし霊団にちょっかい出されずのこの11年間Dreamworkを続行していれば、200作もの作品ストックがあり、状況は全然違っていた、だいぶラクになっていたはずで、それを思うと憎んでも憎んでも憎み足りないのです。
その11年の空白を今から埋めるのはもう絶対ムリでしょうが、霊団がやる気がない以上はもうこれをやるしかありません。やる以上はまぁまぁの状態にまでもっていかなければなりませんので、ボケっとしているヒマはない、何しろ11年を棒に振らされていますので急がないといけないのです。
言いたい事は次回長文ブログのタイミングで。1秒たりとも時間をムダにせず作業続行中。Dreamwork時代の作業風景に似てきました。描け、描け、急げ(祈)†
↑これが現在の僕の揺るがざる本心ですが、まずはこの4ページストーリーを描き上げて、それから次の作業に取り掛かります。霊団が僕の姿勢にチョトマテ的な事も言ってきたりしてますが、もうココまで火がついていますのでDreamwork時代を彷彿とさせる絵を1枚描きます。
たとえ一見使命遂行と関係ない絵のように見えても、いつか何かしらのカタチで「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁の滅亡、奴隷の女の子たちの救出につながって欲しいという切なる願いを込めて「使命遂行の一環としての絵」というポジションにする意味があります。
アナログ絵356の3ページのゴミ取り続行中。止まらず4ページの線画にも着手し、ストーリーはカラーリングがありませんのでわりと早くUPできると思います。そこからアナログ絵357に突入します。
霊団に対し、ずっと“ある反逆”を続けていますが、締め切られたドアを忙しく叩く如くに全く反逆が完成せず数年が経過してますが、今度の今度こそその反逆を完成させます、締め切られたドアを何が何でも開けてみせます。僕をこうさせたのは霊団のふざけた姿勢です。
■2022年11月12日UP■
■2022年3月2日UP■アサフは悶々と悩んでいた。自分の体が弱い上に、寒さと飢えを恐れていた。イエスは彼を叱って言った。「信仰のうすい者よ、この世は、神の善を疑う者に対しては何物も与えないのだ!しっかりするのだ!」
それでもアサフは心おだやかではなかった。その夜は、イエスが最初に訪れた家の門を叩くと、中に入れてもらい、食物にありつくことができた。次の日の夜は、アサフが見知らぬ家の門を叩くように言われたので、山の上の一軒家の門を叩いた。
すると彼が立派な上着を着ていたにもかかわらず、あっさり断られてしまった。その辺りは、実に寂しい所であり、アサフもくたくたに疲れていたので、地べたに座りこみ泣き出してしまった。その辺りには、野宿をするような場所がなく、おまけに雨が降りはじめてきた。
雨をよけるような木もなく、途方にくれていた。そこでイエスは、その一軒家の門を叩いた。その家の農夫に、泊めてもらえないかと頼むと、快く承知してくれた。イエスは、この農夫の善意を全面的に信頼して話しかけたからである。
その晩は、イエスの話をたくさん聞いて、農夫は大変喜んだ。あくる朝、妻は2日分の食糧を持たせてくれた。そして、よかったら、もっとここに居て欲しいと言った。しかしイエスは、すぐ出発し、どこかで羊を飼う仕事がないかと探して歩いた。
この辺りは、ぶどう畑とオリーブ畑ばかりで、羊は1匹も見あたらなかった。2人は更に南東の方向へ旅を続け、ついにヨルダン川の東に近い山岳地帯へやって来た。人けの少ない所で、ゴツゴツした岩山や、深い谷が累々と続いていた。
夜になると、ハイエナやジャッカルの叫び声が聞こえてきた。以前のアサフならば、とてもこんな所にはいたたまれなかっただろうが、イエスのもとで、まるで牧羊犬のように彼にくっついていた。まわりの岩山は、まっ赤な夕陽に照らされていた。
すると、羊の群れが崖からこちらに向かってやってきたので、イエスは羊の持ち主に雇って欲しいと頼みこんだ。その男は、ヨエルという名で、プリプリ怒りながらイエスのことを泥棒と思ったのか、手にしていた杖をふりあげた。
イエスはヨエルのもとから逃れ、アサフのところに戻ってくると、突然、岩山の陰から狼の鳴き声がきこえてきた。アサフは腰をぬかしてしまい、もう歩けないという合図を示した。1日が暮れようとしている山々の景色は、大小無数の岩がゴツゴツしたシワのように見えて、無気味であった。
アサフは殆ど失神していて、イエスの声は聞こえなかった。しかし、イエスが急に岩の間の細い道をよじ登っていくのをぼんやりと見ていた。イエスはさっきの羊飼いと何やら話していたかと思うと、散らばっていた羊を呼び集め、アサフのいるあたりまで誘導してきた。
イエスは言った。「このあたりで狼の鳴き声が聞こえたんだ!急いで羊を囲いの中へ入れよう!」そのとたん狼の恐ろしい声が響いてきた。羊飼いは、もみ手をしながら言った。「このあたりはいつもこうなんだ。泥棒、野獣、悪霊がゴロゴロしている地獄なんだから」
イエスは羊飼いをどやしつけた。「羊がうろうろしないうちに羊を呼び集めるんだ!おまえは羊の名前を呼んで早く安全な所へ連れて行くんだ!」「いやなこった!それよりも一緒に逃げようじゃないか!」
「羊飼いのくせに羊を見殺しにするやつがあるか!」「おれはこいつらの奴隷じゃないんだ」「とにかく羊を呼び集めなさい!」「おれは雇われた者だから、こいつらと一緒に殺されるのは真っ平ごめんだ!」
そのときアサフは、2匹の狼が岩陰にいるのを見て、地上に身を伏せた。金で雇われた羊飼いは、羊をすてて山の方へと逃げてしまった。2匹の狼は、ここぞとばかり岩を飛び越え、羊の方へ向かって行った。
イエスは羊の名前を知らなかったので、口笛を鳴らし、鳥のような美しい音を奏でたので、羊は頭をもたげ、イエスの後についていった。イエスは手早く囲いの所までつれていき、1匹ずつ中に入れた。
後ろを見ると、3匹の羊が草むらの中で震えていたので、やっとのことで2匹までは囲いの中に入れることができた。しかし最後の1匹は、すでに狼に囲まれていた。イエスは、手にした牧杖で1匹の狼を叩いたが、他の狼はイエスの肩に飛び掛かり、イエスを地上に倒してしまった。
2匹の狼とイエスはしばらくもみ合っていた。イエスの体からは血と汗がしたたり落ちていた。イエスは狼が狙っていた羊の方へヨロヨロと歩み寄った。狼は再びイエスに襲いかかり、イエスを地上に投げ飛ばしてしまった。
この様子を見ていたアサフは立ち上がり、恐怖心もどこかに吹っ飛んでしまい、長年の間口がきけなかった彼の口が開かれ、しわがれ声で叫び続けた。アサフは無我夢中で石をひろいあげ、狼めがけて投げ付けた。
びっくりした狼は谷間に向かって逃げて行った。アサフは気絶して倒れているイエスのもとへかけより、助けようとしたとき、蚊の鳴くような声でイエスが言った。「傷だらけの羊を介抱してくれ!早く囲いの中へ入れてやりなさい!」イエスは再び気を失った。
■2022年8月31日UP■
■2022年7月20日UP■
■2022年7月10日UP■