※文中に当時の僕のコメントが挿入されていますが、削除するのが面倒ですので(汗)ご参考までにそのまま掲載させて頂きます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【シルバーバーチの交霊会にはありとあらゆる階層の人々が“叡智の言葉”を聞きに訪れる。ある日の交霊会に英国労働党の下院議員が招待された。まずシルバーバーチがこう語る―】私が地上へ戻ってきたのは基本的な霊的真理をほんのわずかだけ述べるためです。
『シルバーバーチの霊訓②』
私から見れば―地上の年令で言えば私は大変な年寄りですが―あなた方の世界が必要としているのは神学という名の仰々しい抽象的な教義の寄集めではなくて、霊の力に動かされた古の賢聖によって説かれた宗教の根幹であるところの二、三の単純な心理、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―すなわち人類はお互いがお互いの一部である事、そして肌の色の違いの内側には全てを結び付ける共通の霊的な絆があるという事、これだけです。お互いの血管を同じ血液が流れている―つまり同じ霊が各自の本性に潜んでいるという事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
宇宙の大霊が私たちを一つの家族にしたのです。子供である人間が互いに差別をつけ潜在する一体性に気づかず、かくして私どもが戻ってきて地上のいかなる組織・団体もそこに霊的実在の認識が無い限り真の進歩は得られない事を教えてあげなければならない事になるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
四海同胞、協調、奉仕、寛容―こうした精神こそ人生の基本であり、これを基礎としない限り真の平和は有得ません。持てる者が持たざる者に分け与える事によって互いに奉仕し合い、睦み合い、援助し合う事―この単純な真理は繰返し繰返し強調しなければなりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
これを個人としての日常生活において、民族としての生活において、そして国家としての在り方において実践する者こそ人間としての本来の生き方をしている事になる―これだけは断言できます。【ここでその議員が公僕としての選ぶべき道を尋ねると―】
『シルバーバーチの霊訓②』
要求された事が正しいと思われればおやりになればよろしい。いけない事だと思われれば私が述べた事にはお構いなく、おやりにならない事です。ただし間口は広いものです。辿って行けばさらに大きなものへと導かれていく事でしょう。
先週のアタック前に霊聴で聴かせて頂いた「昼休みの~は~じ~ま~り~♪」のメロディがまだ脳内に残ってます。霊界の方々にとっては「アタック」イコール「昼休み」という事のようです。今週も行かせて頂きます、昼休み。山に行かなきゃ心がもちません。使命遂行にどうしても必要なんです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【この議員は開会頭初に「私は今にっちもさっちも行かない板ばさみの状態なのです」と述べて政治上の問題での決断を迫られている事を告白していた。そこでシルバーバーチはこう続けた―】人間は無言のうちに苦しみ、悲哀と苦痛も味わわねばなりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
これは人類の永年の伴侶なのです。遠い遠い昔、どう見ても何一つ苦労はなかったであろうと思われる昔からです。あなたはそれに勇敢に対処して来られました。いつも正面から取組み“これでいいのだろうか”という単純素朴な問いかけを忘れませんでした。
『シルバーバーチの霊訓②』
そして正しいと信じたら、ためらう事なくその方向へ突き進まれました。そうした中で一つだけあなたの人生で最大の悲しい出来事がありましたが、それはここで触れるのは適当ではないでしょう。あなたがこの地上に生を享けたのは果たすべき宿命があるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
地上を去るまでに成就すべき事があるからです。あなたは実に大きな貢献をなす立場におられます。多くの恵まれない人々が光明を見出す―つまり理解力を身につける一助となり、より大きな自由を獲得させてくれる霊的エネルギーの存在に目覚めさせる仲立ちとなるれるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
その役目に徹する事です。そうすれば他の全ての事も自然にうまく行きます。あなたは何一つ心配なさる事はありません。あなたを包み導いてくれる愛が鉄壁の守りを固めており、あなた自身のわがままから間違った方向へ進まない限り、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―あなたほどの知識と理解力があれば決して道に迷われる事はないでしょう。いかがですか、自分を包み込む大きな愛の力を意識される事がありますか。【いつもかたじけなく思っております―】あなたは私どもの世界から大いなる愛を受けておられます。
『シルバーバーチの霊訓②』
かつて偉大なる奉仕の生活を送った霊で、私たちが“光り輝く存在”と呼んでいる人たちによって守られております。私が時折思う事は地上の人間―その中でもせめてこうした霊的知識を手にされた方々にその“光り輝く存在”を一目ご覧に入れてあげられたら、という事です。
僕が既に受取り済の「霊界行き帰幽チケット」は霊的知識普及の使命遂行という予想だにしない展開に突入した事で果てしなく「凍結」されてしまってます。何とか頑張ってある程度の成果が出せたら、今度こそ!チケットの凍結を解除して帰幽完了して頂きたいです。使命遂行頑張ります!帰幽カモン☆(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
人間の進歩を我が事のように喜び、挫折を我が事のように嘆き悲しみながらも、人間の霊的進化とその豊かな実りの時期の到来を確信して日夜守護し支援しております。あなたもコツコツと良く頑張って来られました。いろいろと苦労されました。涙を流された事もありました。
『シルバーバーチの霊訓②』
悩み苦しまれた事もありました。全てに見放され誰からも顧みられず絶望の状態に置かれた時の魂の孤独がいかなるものであるかも知っておられます。また一方、滅多に味わう人のない高い魂の高揚も味わって来られました。絶望の底ものぞかれました。
『シルバーバーチの霊訓②』
魂というものは“ゲッセマネの園”を耐え忍ぶまでは“変容の丘”に登り着く事はできないのです。【そう述べてから、かつての労働党創設者の一人キア・ハーディからのメッセージをこう伝えた―】あなたの事をとても誇りに思っているとおっしゃっていますよ。
『シルバーバーチの霊訓②』
正しいと信じた大義―人間にとって物的にも精神的にも霊的にも最善と信じた事のためには絶対に世間におもねずに身を捧げる人全てを誇りに思っておられます。彼は物的水準を高めるためだけでなく霊性の発達を促し精神のもつ芸術性を培うために、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―人間の全ての願望を叶えさせてあげたいという一念に徹している人を尊敬しておられます。それがあなたの唱道しておられる福音でもあるとおっしゃっていますが、そうなのでしょうね。【そうありたいものと願っております―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【この後シルバーバーチは司会者のハンネン・スワッハーに向ってこう語った―】今地上世界では物的身体を持つ人類としての基本的人権が次々と認められつつあります。しかし目に見える形にこそなっておりませんが霊的人間としての人権も徐々に認められつつあります。
『シルバーバーチの霊訓②』
今あなた方は画期的な新しい時代―ひとりでも多くの人間がより大きな自由を享受する新しい時代の夜明に立っておられます。
アタック帰還。日の出後の草原地帯にトンボちゃんがイパーイ☆指を出すと普通に止まって口パクパク目キョロキョロ☆顔、羽、体、足、じーっと見つめるとつくづく超微細な構造・意匠。これぞ万物を創造した“神”のデザインだと改めて納得したのでした。この地上は神の創造物であふれてますね♪(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
死の境界を通過して私どもの霊の世界へ来られた方は、ある種のエネルギー、莫大なエネルギーを発揮するようになります。そのエネルギーが不幸に泣いている人々、物的生活の喜びを味わえずにいる人々のために役立ちたいと願う人々の活性剤となります。
『シルバーバーチの霊訓②』
人間はその本来の霊的属性を発揮しようとする行為が妨げられる事はありません。妨げとなるのは自分自身の貪欲であり強欲であり利己心です。それが霊の本来の権利であるところの自由を求めようとする怒涛のような魂のうねりを妨げるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
が今や霊力の莫大な威力の援助を得て、その霊的本性が地上界において発揮されつつあります。それは物的分野、政治的分野、経済的分野といった人間が取り分け関心の強い分野でのみ発揮されつつあるのではありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
その霊力の奔流の影響を受けて私どもスピリットの道具となる新しい人材が次々と輩出される事でしょう。こうした人たちの手によって悲しみの底に沈んでいる人が慰められ病人が癒されるだけでなく、いわゆる霊的啓示(インスピレーション)が大規模にもたらされる事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
スピリチュアリズムに関心を向ける人が増え、この訓えこそが悩みの時に導きを、困難にあっては慰めを、取越苦労と煩わしさの中にあっては安らぎと確信を与えてくれるものである事を知る事でしょう。【そして次の言葉をもってその日の交霊会を閉じた―】
『シルバーバーチの霊訓②』
そういう次第ですから皆さんと共にほんの僅かな時だけでも精神の活動を止め周りに霊力の存在を意識し、より大きな仕事を成就せんとして私たちを援助し鼓舞して下さっている偉大なる存在を認識いたしましょう。そうした偉大なる存在にとって、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―神に仕える事は神の子のために働く事に他ならずしかもその多くが何処へ向うべきかも知らずにさ迷っているのです。願わくばあなた方と私たちとが一致協力して迷える人々を導き、苦難のさ中にある人々を勇気づけ、背負える荷物を重荷として感じないよう、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―物の観方を啓発してあげる事ができますように。そして又、私たちがなるほど神の使者である事を行為によって顕示し、神の一部としてその名に恥じない存在であらしめ給わん事を。
『シルバーバーチの霊訓②』
【別の日の交霊会に、さる大手の新聞社の編集長が招かれた。それが二度目だった。その編集長に対しシルバーバーチは終息したばかりの第二次世界大戦に言及して次のように述べた―】
『シルバーバーチの霊訓②』
恐ろしい戦争による苦悩と災禍と悲劇と窮乏、目を覆う流血と動乱が終っても今度はそれを体験してこちらへ来た犠牲者たちにそれと全く同じ精神的ならびに霊的騒乱が生じるものです。
『シルバーバーチの霊訓②』
そしてその激変のさ中で実は真理の光に照らして思考する事を知らない者によって幾世紀ものあいだ金科玉条とされてきた思想・信仰―宗教的打算からしか物を考えない者によって形作られ、いじくり回されて教説が全て粉砕する事にもなりました。
『シルバーバーチの霊訓②』
唯物主義の根幹が破壊され致命傷を負っております。最も、いかにも仰々しい教説を説きながらもその実、自己の打算によってのみ動き人類の福祉など眼中にない小さなグループがそこかしこに存在しております。
『シルバーバーチの霊訓②』
その中には唯物主義的体制―地上特有の機構―を牛耳り戦時の苦悩と圧迫の中で培ったところの、より明るく、より幸せで、より良い世界を実現していく可能性の発現を妨げんとする派も幾つか見受けられます。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかし新しい世界、より良い世界―数知れぬ人間が霊的自由、精神的自由、そして身体的自由を見出すであろう世界の建設に携わる者は、同じ目的のために活躍している無数の死者(と、あなた方が呼んでおられる人たち)を呼び寄せます。
『シルバーバーチの霊訓②』
同時に遥か上層の世界から同じく人類の霊的覚醒のために心を砕き、地上生活から得られる生き甲斐と豊かさと美を存分に得させようと活躍している数多くの高級霊をも呼び寄せます。かくして人類の福祉のために働く人々は、予期した以上の成果を得る事になるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
人類の福祉がかつて真の意味での成果を克ち得た事は一度もありません。いつも裏切られ、好機を奪われ、邪魔が入り、その神聖なる使命の達成を阻止されてきました。その使命とは人類の全てに一人の例外もなく宿されているところの神性を最大限に発揮させる事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
少し大げさに響くかも知れませんが私の言わんとするところはお判りでしょう?【判ります。よく判ります―】本当に必要なのは単純で素朴な真理なのです。新しい大真理ではなく驚異的な啓示でもなく新しい神勅でもありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
その素朴な真理はいつの時代、いかなる国においても必要性と理解力の程度に応じたものが授けられてきております。必ず霊格を具えた人物がいてその人たちを通じて霊力が地上に注がれ先見の明をもって人々を導き、癒し慰めてきました。これからもそうでありましょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
それと同じ霊力があなた方の時代にさらに一段と強化されて注がれております。キリスト教で“聖霊”と呼ばれているスピリットの降下に伴って生じる各種の心霊現象を繰返し演出して、古くから説かれている同じ真理、すなわち生命に死は無い事、霊は不滅である事を説き、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―人間の霊性、その根源、宿命、存在の目的、宇宙の大霊とのつながり、隣人とのつながり、そしてそこから派生する驚異的な意味を力説しているのです。その霊力が今まさに奔流となって注がれ、そうした真理が改めて説かれております。
『シルバーバーチの霊訓②』
確かに古くから説かれてきた真理なのですが、地上人類は新しい進化の周期を迎えて、その古い真理を改めて必要としているのです。一宗一派に片寄った古い勿体ぶった因習的教義へはもはや何の敬意も払う必要はありません。権威に対して盲目的に従う必要はありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
ドグマを崇拝する必要はもうなくなりました。そうした類のものは全て無力である事が証明され人間は成長せんとする精神と進化せんとする魂の欲求を満たしてくれるものを求めてまいりました。
『シルバーバーチの霊訓②』
こうした霊力の顕現に伴って必ず人生の純粋に物的な分野においてもより大きな覚醒が生まれ、同時に正義と同胞精神が世界の隅々にまで行き渡ってほしいとの願いが生じるのは、そのためなのです。それは一ヶ月や一年はおろか十年や百年でも達成されないでしょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかし人類は自ら目覚め、真の自我を見出していかねばならないという宿命的法則があります。従って重責を担う立場の人、人類に道標を残して行くべき使命を担う者は、それを忠実にそして立派に果たすべき重大な任務がある事になります。
『シルバーバーチの霊訓②』
いつの日かあなたも、あなたご自身の“事務報告”を提出しなければならない時がまいります。あなただけではありません。全ての人間が自分自身の事務報告の提出を要請されます。
『シルバーバーチの霊訓②』
その際、あたら好機を逸した事に対する後悔を味わう事もありましょうし、為すべき事を成遂げたとの自覚に喜びを味わう事もありましょう。相変らず絶望感が支配し暗黒の多い地上世界にあっては、光明と真理のために闘う人々が不安や懸念を抱く事があってはなりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
強力な霊力、宇宙最大のエネルギーがその献身的な仕事を通して守護し援助してくれているからです。正しい道を歩んでいる限り勝利はきっとあなたのものとなります。【この後その編集長の同僚で最近他界したばかりの霊からのメッセージを伝えてから―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【再び本題に戻りこう語った―】私があなた方の世界での仕事を始めてから随分長い年月になります。あれやこれやと煩わしい問題が生じる事にもすっかり慣れました。そしてあなたのようなお仕事をしておられる方が来て下さり私が少しでもお役に立つ事も嬉しく思っております。
『シルバーバーチの霊訓②』
それが私を通じて霊の力が働いている事の証であるからこそ嬉しいのです。これまでの全体験によって私は、霊の力はその忠実な通路さえあればきっと事を成就していく事を学んでおります。
『シルバーバーチの霊訓②』
いかなる反抗勢力、敵対行為、中傷、迫害をもってしても悲しみに満ちた人々の魂の琴線に触れ、病める身体を治し、迷える人々に光明を見出す道を教え、人生に疲れた人々を元気づける事のできる献身的な通路がある限り、その仕事が挫折する事は決してありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
本来ならこうした事は逸うの昔に教会という権威を担った人々によって成就されていなければならないところです。それが現実には成就されていません。というよりはその肝心なものが置き去りにされているのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
そして今や霊的にも物的にもその担い手は教会とは何の縁もない普通一般の人たちとなっております。もし教会関係の人々が自分たちの本来の存在意義を自覚すれば、もし自分たちの本質がその神性にある事を理解すれば、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―そしてもし自分の身の周りに存在する莫大な知識の宝庫、霊力、エネルギーを自覚すれば、それを活用して新しい世界をわけなく建設する事ができるところなのですが…しかもそれは是が非でも成就して頂かねばならないのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
なぜなら私たち霊界の実情を言わせて頂けば毎日毎日引きも切らずに地上から送込まれてくる不適応者、落伍者、放蕩者、社会のクズともいうべき人たち―要するに何の備えも用意も予備知識も持たなくて一から教えなければならない人間の群にはもううんざりしているのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
本当はこちらへ来てすぐからでも次の仕事に取掛かれるよう地上での準備をしておくべきなのですが現実にはまるで生傷の絶えない子供を扱うように看護し手当をしてやらねばならない者ばかりなのです。そういう次第であらゆる形での霊的知識の普及がぜひとも必要です。
『シルバーバーチの霊訓②』
人類が霊的事実を理解してくれないと困るのです。真理に導かれる者は決してしくじる事はありません。真理は理解力をもたらし、理解力は平和と愛をもたらし、心に愛を秘めた者には解決できない問題は何一つありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
人類の指導者が直面するいかなる難題も霊的真理と霊的愛があればきっと消滅していくものです。私の見解に賛同してくれますか?【ええ、もちろんですとも―】その目的のためにあなたはあなたなりの方法で、私は私なりの方法で、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―その他真理を幾らかでも普及できる立場にある人全てが、その人なりの方法で努力しなければなりません。そうする事が世界を、あるいは少なくとも自分の住む地域を豊かにする事になるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【この後編集長と交霊会の常連との間で、その他界したジャーナリストの人物評に花が咲いた。するとシルバーバーチがこう述べた―】皆さんは人間が他界して私たちの世界へ来ると、その人の評価の焦点が全く異なったところに置かれる事をご存知ないようですね。
『シルバーバーチの霊訓②』
皆さんはすぐに地上時代の地位、社会的立場、影響力、身分、肩書きといったものを考えますが、そうしたものはこちらでは何の意味もありません。そんなものが全て剥ぎ取られて素っ裸にされた後、身をまとってくれるのは地上で為した功績だけです。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかしこの方は地上で本当に人類のために貢献されました。多くの人から愛されました。その愛こそが死後の救いとなり永遠の財産となっております。金銭は全て地上に置き去りにしなければなりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
地上的財産はもはや自分のものでなくなり、愛、情愛、無私の行為だけが永遠の財産となるのです。魂が携えて行くのはそれだけであり、それによって魂の存在価値が知れるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
従って同胞からの愛と尊敬と情愛を受ければ、それが魂を大きくし進化を促す事になります。真の判断基準によって評価される界層においては、そうした要素が最も重要視されます。肝心なのはいかなる人間であるかであり、何を為してきたかです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【このあと新聞とジャーナリストのあり方について長い議論があり、その中で編集長がシルバーバーチに尋ねた「他界したジャーナリストたちはその後も我々の事を心配してくれているでしょうか」―】心配しておられます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【「でも資金の面についてではないでしょう」と言ってから他界したばかりの同僚はその生涯を捧げた新聞社の事を案じてくれているかどうか尋ねるとシルバーバーチは、まだ他界して間がないので地上の事をあれこれと案じているだろうけど―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【そのうち霊界の事情に順応して行くでしょうと語って最後にこう締めくくった―】地上で学ぶべき事は人のために役立つという事、これにつきます。
『シルバーバーチの霊訓②』
それはさまざまな能力によって実践できます。光明を授ける事もそうですし、生活に彩りを添えてあげるのもそうですし、しょげかえっている人を元気づけてあげるのもそうですし、真理を見出す道案内をしてあげるのもそうです。人のために役立つ手段はいくらでもあります。

※文中に当時の僕のコメントが挿入されていますが、削除するのが面倒ですので(汗)ご参考までにそのまま掲載させて頂きます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【ある日の交霊会に学校の教師が招かれた。スピリチュアリズムを信じ、それを若い学生に教えたいと思いながら、思うに任せない悩みを抱えている。普通なら招待客の質問を聞いてシルバーバーチが答えるのがパターンであるが、その日は意外な展開となった―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【開会早々まずシルバーバーチから語り出したのである―】あなたの質問をお受けする前に二、三私の方から述べさせて頂きたい事があります。あなたはこれまで数々の難問に直面し、悩みを抱え、あれこれと心の中で反問し、胸を焦がし、思想上の葛藤を繰返して来られましたが―
『シルバーバーチの霊訓②』
―それはあなたが自分の理性の指図による判断に基づいて自分なりに得心した道を歩む上でぜひとも必要な事でした。それは安易な道ではありませんでした。あなたがいい加減な事では済まされない性格であり、何事も全身全霊を打ち込むタイプであり、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―他人も同じであってくれる事を望まれる方だからです。私の言わんとする事がお判りですか【「全くおっしゃる通りです」とその教師が答えるとシルバーバーチはさらに続けた―】私がぜひとも指摘しておきたい事は、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―霊的知識の恩恵を受けた者はあくまでも理性の光に従わねばならないという事です。他界した霊がこうして再び戻ってくるそもそもの目的は、父なる神が子等に授けた全才能を発揮するように地上人類を促す事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
知識の探求、叡智と真理の追求において理性を無視したり道義の鏡を曇らせたり良識を踏みにじるような事があってはなりません。私たち霊もあなた方人間とよく似た存在です。まだまだ人間的なところがあり、過ちも犯せば失敗もします。
『シルバーバーチの霊訓②』
絶対的不謬性も完璧性も主張しません。人生の道において少し先を歩み、少しばかり多くの真理を学び、どういう地上生活を送ればこちらへ来てからどういう事になるかを、この目で見てきたというだけです。
アタック帰還。打撲で内出血のヒザで林道を走りまくってきました。一週間分の「モノ」を振捨ててきました(滝汗)さ、使命遂行再開です。僕の撃った霊的知識の抜粋をご覧の方々、感謝です☆これからも撃ちまくりますので見てやって下さい。そしてぜひ書籍を手にして実生活に反映して頂きたいです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
そこで私たちは人類のために何とかしてあげたい―霊的真理を教える事によって、これまで同胞が犯してきた過ちを二度と犯さないで済むようにしてあげたい。
『シルバーバーチの霊訓②』
私たち先輩の叡智を学び、宿された神性を活用する事によって地上をより良い、より自由な、そしてより豊かな生活の場としてあげたい。それがひいては霊界が地上から送られてくる未熟で準備不足で不用意な不適格者によって悩まされる事が無くなる事にもなります。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかし私たちに協力して下さる人々も自分なりの理性、自分なりの判断、自分なりの自由意志を放棄してはなりません。私たちはあくまでも協調による仕事に携わっております。専制君主のような態度は取りたくありません。あなた方をロボットのように扱いたくはありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
死の淵を挟んだそちらとこちらの関係において“同志”として手を握り合い、霊的知識の普及という共通の目的のために共に働き、何も知らない無数の地上の人々へ身体と精神と魂の自由をもたらしてあげたいと望んでおります。
『シルバーバーチの霊訓②』
いかに立派な霊であっても、高級な霊であっても、博学な霊であっても、その説くところがあなたの性分に合わない時、不合理あるいは不条理と思える時は遠慮なく拒否するがよろしい。あなたには自由意志があり自分で自分の生活を律していく責務があるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
私たちがあなた方の人生を代わりに生きてあげる訳にはまいりません。手助けはできます。指導もできます。心の支えになってあげる事も出来ます。ですがあなた方自身が背負うべき責務を私たちが背負ってあげる訳には行かないのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
私たちの願いはあなた方に生き甲斐のある人生を送って頂く事、つまり内在する才覚と能力と資質とを存分に発揮して頂く事です。そうなる事が現在の地上生活の目的に適う事であると同時に、やがて死を迎えた時に次の段階の生活への備えもできている事になるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
これが私の基本的人生観です。そしてこれまで永い間私の訓えに耳を傾けて下さった方なら認めて下さると思いますが、そうした人生を最終的に判断を下すのは、あなた自身の“理性”であるというのが私の一貫した考えです。
シルバーバーチ以外で僕が好きな書籍の紹介です。「スピリチュアル・ストーリーズ」これは霊界の存在を当り前のものとして書かれた初めての児童向け童話です。僕はこの本、最高に大好きです。美しすぎるのです。この本を読むたび、センナちゃんもきっとこんな幼少期だったのだろうと思うのです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【ここで教師はシルバーバーチの助言と勇気づけの言葉に礼を言い、ここ数年の間悩み続けて来たので身に沁みて有難く感じると述べ、さらにスピリチュアリズムの普及にどうすれば貢献できるかと尋ねた―】地上世界は今、他人のためになる行為なら何でも必要としております。
『シルバーバーチの霊訓②』
何でもよろしい。自分でこれならできると思われる事をやり始める事です。すると道が開け、進むにつれてどんどん広がっていくものです。他の大勢の人たちがそういう体験をしております。未来は過去から生まれます。これまでに起きた事は、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―その中から将来に役立つものを見出しさえすれば全て価値があった事になります。【(そこで教師が自分の考えをこう述べた)私の過去は霊的知識を幾らかでも獲得した事で有益だったと思っております。イザという時に役立つもの、―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【―現在の意識の段階に辿り着くために経なければならなかった貴重な体験を得させてくれました。それが言わば私の人生の第一章で、これから第二章へ進みたい。つまりささやかながらこれまで得た知識、これから得られるであろう知識を実生活で役立てたいと思っております―】
『シルバーバーチの霊訓②』
立派なお考えです。霊的知識の普及という仕事で私たちに協力して下さるお気持が無為に終る事は絶対に無いと思って下さい。それが私たちの仕事だからです。霊的知識によって地上人類を啓発し、無知の暗闇を照らし、明るい真理の光をもたらす事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなた方人類を救わんと志す霊団の導きに身を委ねて下されば、あなたに出来る仕事はいくらでもあります。【許されるなら小さな霊団と仕事をしたいと思っております。今霊界には他界するまで私の心霊仲間だったものが二人おり、三人でチームを結成できると思うのです―】
『シルバーバーチの霊訓②』
それは可能な範囲に限るのであれば結構な事です。二人も喜んで協力するでしょう。あなた方を結びつけているのは愛と親交だからです。その点は何のご心配もいりません。ただあなたも自由意志をもった一個の霊であり簡単に自分の考えを譲るような事をしてはいけません。
『シルバーバーチの霊訓②』
能力の限りを尽くす心の準備を整えた上で、何を目標として進むかを明確に確認し合わなくてはいけません。それから、計画がうまく運ぶのは結構ですが、急いては事を仕損じる、という事があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
顕幽にまたがるこの種の仕事の難しさは、お互いの持ち場がきちんと定まらない微妙な状態で協力し合っているために、地上の人間の勝手な行動によって計画全体が台無しになる事がある事です。お判りですか。
睡眠と覚醒の中間状態にて、高級霊と思われる沢山の方々、本当に沢山の方々に顕現して頂きました。僕という小さなチャンネルを何としても活かそうとする皆さんの意気込みを感じずにはいられません。頭では分ってるんです。何としても使命を果たします、と。でもそんな単純な問題じゃないんです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【なるほど。全てがいかに細かく配慮されているかが判ってきました。挫折の法則について私が抱いてきた疑問もこれで解けました―】私たちの全てが従わなければならない計画があり、それに向っての照合と再照合があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
それは法則によって支配されており、大枠において一人一人に割当てられております。地上においてはその計画達成に二つの方法があります。ひとつは近道とでも言うべきもので、大勢の人を目を見張らせる方法で手っ取り早く魅了してしまうやり方です。
『シルバーバーチの霊訓②』
これにも利点はあります。が結果として及ぼす影響力に永続性がありません。容易に得られるものは価値は無いものです。手に入れても価値が無ければ高い評価は得られません。もう一つの方法は個々の魂が困苦と闘争と困難、悲しみと悩み、病と悲哀を通して自ら学ぶ事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
自我に目覚めて神に必死に助けを求めます。その時こそ、すなわち魂が培われ土壌が耕された時こそ、真理のタネが芽を出す時です。こうして得られたものはそう易々と失われるものではありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
【私は教師としての職業柄、青少年に大いに関心があります。あなたの霊訓のようなものを教える事ができたらと思います。私の手がけた若者の助けになる事をしたいのです。既に(第一次)大戦で死んだ者もおり、援助を必要としております。―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【また戦争のために社会復帰がうまく行っていない者もおります。そうした私の教え子の多くに人生思想と宗教を教える仲介役になれるのではないかと思うのです、また書く事によってさらに広い範囲の人々に思想を広め、同時に語り伝える事が出来ればと思っております―】
『シルバーバーチの霊訓②』
そうした奇特な望みは大いに叶えられるべきです。ただ最初にお述べになった事は慎重におやりにならないといけません。教師という立場上、難しい問題があるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
一般論としては若人にこうした霊的知識を教え込む事は可能です。が、あなたの場合は特殊なラベルは用いない方がよいでしょう。
僕が心の底から使命遂行に燃え切れないからなのでしょう。幽体離脱でどうしても下層界へ引張られて日々不愉快な思いをさせられています。今日も最低でした。明けても暮れても僕の心が望まないものが降って来ます。大嫌いなものを大好きになれと言うのですか。そんな超高度な心の操作をしろと…(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
しばしば申している通りあなた方はスピリチュアリズムと言われますがこれは地上でのラベルであって私にとっては自然の法則そのものなのです。スピリチュアリズムという用語を用いる人、特にその真意を知らない人にとっては何やら不気味な感じを与えます。
『シルバーバーチの霊訓②』
それよりも大自然の法則―宇宙の物質的・精神的・霊的法則、まだまだ未開拓のままである人間の潜在的能力、表面下に存在する活動の世界すなわち超自然界、人間のもつより繊細な能力―こうした広大な分野は“スピリチュアリズム”とか“霊媒現象”といった、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―誤解されやすい用語を用いなくても教える事が出来ます。詭弁を弄しなさいと言っているのではありません。真理には多くの側面があり、従って特別なラベルを貼らなくても表現できる事を言っているのです。既に他界した人にも、地上で幻滅を感じている人にも―
『シルバーバーチの霊訓②』
―霊的知識を普及するチャンスを与えてあげる事によって大いに助けになってあげられます。今夜のこうした集会は私たち霊界での真理普及のためにもよく利用されています。(別のところで“本日の交霊会には五千人もの霊が集まっている”と述べている―訳者)
『シルバーバーチの霊訓②』
そうした集会に集まる人々にあなた自身の体験―どのようにして死んだはずの人々と交信できたか、どんな事を聞かされたかを話してあげる事ができます。そして、あなたの想像以上の多くの方々が聞く耳をもっている事を知るでしょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
もちろん聞く耳をもたない人もいます。会をやめざるを得ない事になるかも知れません。あなたを変人と思う人もいる事でしょう。【耳を傾けた人は、あとになってそれが芽を出す事になるでしょう―】必ず役に立ちます。魂に備えが出来るまでは側から手の施しようがありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
魂みずからが自分を発見しなければならないものだからです。が実際にはちゃんと備えが出来ている場合が多いものです。そういう人が啓発を求めてあなたのもとに連れて来られます。
皆さん、僕たち人間の知性など遥か遥か超える崇高な叡智によって紡がれた霊界通信の書籍に触れてみませんか☆イエス様は僕たち地上人類が霊的真理を得心する事を心から望んでおられます。高級霊の方々は地上人類のために犠牲的活動を続けて下さっているのです。僕たちはその愛に応えるべきです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【(ここで別の列席者が発言した)確かに若者というのは何かを耳にすれば遅かれ早かれ必ず何らかの反応が生じるものです―】おっしゃる通りです。たとえその時は反発を覚えても、それが潜在意識に印象づけられ、ずっと存在し続け、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―本当にそれを必要とする時機が到来した時に呼び醒まされて活動を開始します。【(そこで教師が質問した)私の場合はスピリチュアリスト教会との関係になるのでしょうか。それとも他の分野での仕事になるのでしょうか―】
『シルバーバーチの霊訓②』
私の見た限りで判断した意見を申上げれば、あなたの場合は特定の組織内での仕事よりは、もっと広い範囲に向けるべきでしょう。教会とか協会とか団体との関係をもってはいけないと言っているのではありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
機会があれば時にはそうした組織のために活動して別に悪いとは申しませんが、私の見る限りでは、そこはあなたの本来の舞台ではないという事です。あなたの場合はその種の教会に近づく事のない人々へ手を伸ばす事が可能です。
『シルバーバーチの霊訓②』
その範囲内においてあなた自身も影響を受け、あなたの方から影響を与える事もできます。その世界は教会関係とは縁がなさそうですね。【全くありません―】あなたは今日、私が(霊界から)ここへ来る前に出席者に話しておられましたね―
『シルバーバーチの霊訓②』
―あなたの家で催される交霊会の支配霊はアフィニティ(※)とだけ仕事をしたがる、と。(※同じ霊系に属する類魂で、霊的血縁関係とでもいうべきもの―訳者)【実は私が今日真っ先に書きとめておいた質問はその事でした―】
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたのアフィニティは教会関係ではないと思います。アフィニティというものは、それ以外に結びつける要素のない関係においては強力な縁となりますが、縁というものは他にもさまざまな形態をとりますし、私たちはその全てを利用するようにしています。
『シルバーバーチの霊訓②』
【このあと、それに関連して教師から出された質問に対してシルバーバーチは「全ての出来事は因果律の絡み合いです」と述べてから、さらにこう続けた―】
霊的知識に理解のある方、志をお持ちの方、もし良ければ霊関連書籍の抜粋内容をRTして頂けないでしょうか。イエス様はこの地上に大切な霊的知識の光が広まる事を切に切に望んでおられます。皆さんもRTでイエス様の御意志を遂行できるのです。皆さん、ぜひぜひRTよろしくお願い致します(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
人生にはその二つの力が作用しております。原因に対し寸分の狂いもない正確さをもってそれ相当の結果が生じます。結果は原因に従うほかはないのです。その原因もまたそれ以前の原因の結果でありその関係が人生のありとあらゆる側面に途切れる事なく無限に続いております。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかしあなたにとって何一つ無駄というものはありません。真理は真理です。どうけなしても真実なものは真実です。ニセモノは早晩消えていきます。が真理はどうケチをつけてもその真実性が損なわれる事はありません。それが真理というものなのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
真理というものは一度手に入れたら二度と失う事はありません。他のあらゆるものを失い、取逃がし、人生が底なし沼のように思われる時でも真理だけは必ずあなたの味方になってくれます。不動の決意をもって泰然としていられる堅固な土台を提供してくれます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【ここで教師が一つの疑問を提示した。いつも良い証拠を提供してくれる霊媒が金銭問題のような俗世的問題になると頼りにならないという事だった。すかさず他の出席者が「それはその霊媒がそうした問題には不得手なのですよ」と言うと―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【シルバーバーチは霊媒を通じて霊にアドバイスを求める際の重大な問題点を指摘した―】それにもう一つ、交霊関係における法則の一つに、霊の側から自発的に述べる情報の方が人間の側からの質問に応じて述べるアドバイスよりも霊的要素が大きいという事があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
今のあなたにとって重大と思える純粋に俗世的な問題―五十年後には何でもなかったと思えるでしょうが―を霊にもちかけるという事は、その霊媒にとってはいわば不意打ちを食らわされるようなもので、霊媒能力が慌てます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【潜在意識にある能力でしょうか―】そうです。霊媒現象は全て霊媒の潜在意識を使用していますから。【私は仕事の事でいろんな霊媒に質問した事があります。すると動物問題に興味をもっている霊媒は動物愛護の仕事をしろと言います―】
『シルバーバーチの霊訓②』
そんな場合でも、意識的にせよ無意識的にせよ、霊媒自身には“ごまかそう”という意図は全くありません。あなたの方から質問をする。それが大気中へ放射される。内容が地上レベルですから、それが(支配霊でなく)霊媒自身の潜在意識を刺戟する訳です。
現在、イエス様の御意志に従い、霊的知識普及の使命を遂行中。明けても暮れてもテキストを撃ちまくり、霊的知識のタネを蒔いて蒔いて蒔きまくってます。地上のどんな事象より大切な霊的真理の光が人々に広まる事を、イエス様は僕という小さなチャンネルを通して痛烈に訴え、願っておられるのです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
霊の方から自発的に俗世的な問題に関するメッセージを送ってきた場合は、それはその時のあなたの霊的発達程度がそうさせたのです。霊からの自発的なアドバイスと、人間側からの質問に対する返答とを区別しなさいと私が言ったのはそういう理由からです。
『シルバーバーチの霊訓②』
そういう訳で、日常的な悩みについて質問する事は感心しませんが、霊の方から日常的な問題についてアドバイスしてきた時は素直に受取って結構です。最も私の場合はそれとは全く別の要素がありますが。
『シルバーバーチの霊訓②』
いずれにしても霊媒の言った事がその通りにならなかったからといって、すぐにそれを“ごまかし”と決めつけてはいけません。支配霊が憑っている時は霊媒の潜在意識が活発に働いています。
『シルバーバーチの霊訓②』
そこへ俗世的な質問をすると、たちまち意識の焦点が地上次元へと下がり、その次元での回答が出されます。最も、そうやって低次元の考えを吐き出させた方が思念の通路が掃除されてサッパリする事がよくあります。
『シルバーバーチの霊訓②』
それがウヤムヤに終ると動揺した潜在意識がその状態のまま最後まで続く事になりかねません。このように二つの世界の交信の過程は実に複雑で入り組んでいる事を知っておく必要があります。【(話が一転して教育問題になった)現代の教育に欠けているものは何でしょうか―】
『シルバーバーチの霊訓②』
人間それ自身についての真理を教える用意が為されていない事です。人間が霊的な宿命を背負っている霊的存在であるという事実へ指向された教育が無い事です。根本的にどの教育も人間は本来が肉体的存在で、それに精神、そして魂と思しきものが宿っていると教えています。
『シルバーバーチの霊訓②』
本来が霊的存在で、それが肉体に宿っている事、今この地上において既に“霊”なのでありそれが自我を発揮し霊性に磨きをかけている事、日々が霊性を豊かにする為の教訓を学ぶ好機であり死後に待ち構えるより大きな生活への準備をしているという事実を教えておりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
子供の潜在的能力についての理解、宗教についての理解―これが欠けております。そして大して必要でもない知識を教え込む事に関心が向けられすぎております。
『シルバーバーチの霊訓②』
【肝に銘ずべき事だと思います(と教育一筋に生きてきたその教師は真剣な面持ちで述べた)大半の教師は異論の多い問題を敬遠します。味気ない、ただの歴史的叙術でお茶をにごしています。教師としては卑怯な態度だと思うのです―】
『シルバーバーチの霊訓②』
学校においてこうした霊的真理が教えられる事は大いに望ましい事です。ですが教師自らがそれを真理である事を確信しない事には学校で教えられるようになる事は期待できないでしょう。まだまだ先の長い仕事です。しかし長くても着実です。
『シルバーバーチの霊訓②』
そしてそれは、必要とするところに真理のタネを植える事のできる指導者にまず私たちが働きかける事によって成就される事です。【時間の掛る仕事なのですね(と別の出席者が言うと)―】宇宙の創造自体がそう短い時間で終った訳ではありません。生命は永遠です。
『シルバーバーチの霊訓②』
今あなたを悩ませている問題の多くは百年後にはすっかり忘れられている事でしょう。【私たちも少しは進歩していると思うのですが…(と教師が言うと)―】少しではありません。大いに進歩しておられます。夜の帳が上がり明るさが増していくのが見えます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【スワッハー氏はこの運動(スピリチュアリズム)は一般庶民から始まって上の階層へ進まねばならないと言った事があります。私は上層から始めるべきだと思い違いをしておりました―】真理というものは一人一人が納得する事によって広がっていくものです。
『シルバーバーチの霊訓②』
一度に大勢の者を目覚めさせる方法はありません。またそれは“知的探求”によって成就されるものでもありません。無私の行いと、訓えを語って聞かせる事によって人の心を捉える―それしかありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
【その後の交霊会で女性の出席者が「私はこれまで困難から逃げよう逃げようとしてきた事が分りました。これからは正面から取組み決して逃げないようにしようと思っています」と述べ続けてこう尋ねた―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【お聞きしたいのは私がすぐにパニック状態になったり塞ぎ込んだりするのは、その逃げ腰の心の姿勢のせいでしょうか、それとも私の知らない原因が別にあるのでしょうか―】私から見れば、あなたが心に画いておられるほど事態は深刻ではありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたの性格はご自分で築いてこられたまま―そっくりそのままです。私から見たあなたは困難を克服し普通の人なら挫けたかも知れない事態でも勇気を出し難問にも正直さと最善を尽そうとする意欲で対処してこられた方とお見受けします。
『シルバーバーチの霊訓②』
確かに過去においては独力ですべきところを依頼心が強すぎた事があったのは事実のようです。あなたがおっしゃるのはその事ですか。【そうです。ですがこれからは自分の足でしっかりと踏ん張る拠りどころができました。それを決して失う事の無いようにしたいと思います―】
『シルバーバーチの霊訓②』
逃げ腰になるとおっしゃったのはその事ですか。【そうです。そう思われませんか―】思いません。それに次の事を忘れてはいけません。他の全ての人と同じように、あなたの人生もあなたの個性をあなた自身で発達させるための手段だという事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたの代わりにそれをやってくれる人はいないという事です。魂の成長は個人的な問題です。いかなる人間にも必ず試練と困難すなわち人生の悩みが訪れます。いつも日向ばかりを歩いて蔭を知らないという人は一人もいません。
『シルバーバーチの霊訓②』
その人生の難問がどの程度まであなたに影響を及ぼすかは、あなたの霊的進化の程度に掛っています。ある人には何でもない事のように思える事が、あなたには大変な事である場合があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
反対に、ある人には大変な問題に思える事が、あなたには些細な事に思える事もあります。各自が自分なりの運命を築いていくのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたに一個の荷が背負わされる。それをどう扱うかはあなた次第です。“よし、担ぎ通して見せるぞ。これは自分の荷物なのだから”という気持になれば軽く感じられるものです。
『シルバーバーチの霊訓②』
それだけ魂が成長するからであり、その成長の過程において内部のある力が魂を癒してくれます。困難に際して真っ正直さと勇気とをもって臨んで、霊的に損をする人は絶対にいません。何一つ怖がる事はないのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【物的な事に関してはそういう事が言えると思いますけど―】私は物的な事を述べているのではありません魂と霊と精神について述べているのです。私は物的な事に言及した事を述べた事はありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
この点があなた方を指導する上での私の泣きどころなのです。魂を照らす光明へ向けて順調に頑張っておられるのに、自分では精神的に暗闇にいるように思っておられる。それで私が、怖がらずに突き進みなさい、とハッパをかけるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【(すると別の出席者がこう弁明した)私たち人間は自分の物的な立場からしか自分が見えないのです。自分はやるべき事をやっていないのではないか、と思い始めたら、もう現実にやっていないという事になってしまうのです―】
『シルバーバーチの霊訓②』
【あなたから見れば私たちは立派にやっていて、素晴らしい純真な光り輝く存在であっても、私たち自身はそうは認識していません。欠点ばかりが目につくのです―】そんな事はありません。あなた方はご自分で認識しておられる以上に立派な方ばかりです。
『シルバーバーチの霊訓②』
高い知識を身につけた方はとかく自分を惨めに思いがちなものです。その知識が謙虚さ、真の意味での謙虚さを生むからです。人間は困難の最中にある時は自分の置かれた状況について必ずしも明確な判断が出来ません。
『シルバーバーチの霊訓②』
また、これでよかったかという動機づけについても穏やかな精神状態の時ほど明確な自信がもてないものです。興奮と衝突と不協和音の中にあっては冷静な反省は容易に得られるものではありません。その上あなた方は“全体像が掴めない”という宿命的な立場に置かれております。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなた方に見えるのはホンの一部だけです。【人間が自由意志を行使できるといっても獲得した知識に相当した範囲においてだけという事になります(と教師が述べると)―】おっしゃる通りです。でも私はいつもこう申上げております。自分の良心の命ずるまま行動しなさい、と。
『シルバーバーチの霊訓②』
【そう言われると私は困るのです。良心がある事を命じてもしそれに従わないとペナルティ(報い・罰・罰金)を受けるという事ですね―】そういう事です。結局はじめの問題に戻ってきた訳です。【それが私の悩みのタネなのです―】人生は螺旋階段のようなものです。
『シルバーバーチの霊訓②』
単純であってしかも複雑です。一つのプランのもとに展開しております。難問の一つ一つにはちゃんとそれを解く合カギがあるのです。が必ずしもその合カギが手に入るとは限りません。それでドアがいつまでも開かないという事になります。
『シルバーバーチの霊訓②』
だからこそ人生の闘いの中にあっては理解力や真理の探究心といったものが要請される訳です。それが私どもの世界から見守っている霊からの援助を呼寄せる事になるからです。それがあなた方自身の内部に宿されている資質と相まって困難を克服する十分な力を発揮させます。
『シルバーバーチの霊訓②』
【すると未亡人が「失敗を失敗として自覚する限り、その失敗は大して苦にする必要はないという事になるように思います」と述べると―】あなた方には全体像が見えないのです。こちらへ来て霊眼をもって見れば、全てが明らかとなります。
『シルバーバーチの霊訓②』
ある人が成功と思っている事が実は失敗である事があり、失敗したと思っている事が実は成功だったりするものです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【そこで教師が本当に成功だったか失敗だったかは自分で分るものである事を述べると―】その通りです。いわゆる“良心の声”に従えるほど冷静になれば分ります。良心はいつも見つめております。それで私は問題に対する回答は必ず自分で得る事が出来ますと申上げるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【「私もそう思います」と未亡人が相づちを打つとシルバーバーチは続けて―】でもそれは容易にできる事ではありません。地上の人間の大きな問題点は、自我を鎮め内部に安らぎを見出し波長を整えて調和を取戻す方法を知らない事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
ほんの僅かの間でもよろしい“この世”から(物的な意味でなく)精神的・霊的に身を引き、代ってとかく抑えられている内的自我を表面に出すようにすれば人生の悩みに対する回答を見出します。時には日常生活を離れて田園なり海岸なりに足を運んでみるのもよいでしょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
精神状態が変って、ふと良い解決方法を思いつく事にもなるでしょう。しかし本来はコツさえ身につければそんな遠くまで旅行しなくても出来るものです。【「でもそれは大変な努力を要する事です」と教師が言うと―】むろん、とても難しい事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかし霊的な宝は容易に得られるものではありません。もっとも望ましい事はもっとも成就しにくいものです。努力せずして手に入るものは大して価値はありません。あなたに申上げます。迷わず前進なさい。
『シルバーバーチの霊訓②』
これまでのあなたの人生で今日ほど魂が生き生きと目覚めておられる日はありません。その魂に手綱を預けてしまうのですその魂に煩悶を鎮めさせるのです。全ては佳きに計らわれている事を知って下さい。その安堵感の中にあってこそ、―
『シルバーバーチの霊訓②』
―あなたの求めておられる魂の安らぎと静寂を見出される事でしょう。魂の中でも時に嵐が吹きすさぶ事を自覚している人は僅かしかいません。あなたはその数少ないお一人です。私にはあなたの気持ちがよく理解できます。
『シルバーバーチの霊訓②』
私からも手をお貸ししましょう。私たちの世界からの愛をもってすれば決して挫ける事はありません。信じて頑張るのです。頑張り抜くのです。真実であると信じるものにしがみつき通すのです。神はあなた方から見捨てない限り絶対にあなたをお見捨てになりません。

※文中に当時の僕のコメントが挿入されていますが、削除するのが面倒ですので(汗)ご参考までにそのまま掲載させて頂きます。
『シルバーバーチの霊訓②』
“新聞界の法王”の異名をもつ世界的ジャーナリスト、ハンネン・スワッハー氏がシルバーバーチの交霊会の様子を次のように紹介している【自分を人のために役立てる事―これが繰返し説かれ強調されてきたシルバーバーチの教訓の“粋”である】―
『シルバーバーチの霊訓②』
―【それを折ある毎に新たな譬えで説き、別の言葉で表現し、深い洞察力と眼識の光で照らし出して見せてくれる。我々レギュラーメンバーにとっては何年ものあいだ繰返し聞かされて来た事であるが、招待された新参者にとっては一種の啓示である】―
『シルバーバーチの霊訓②』
―【数日前、招待した三人は皆シルバーバーチの霊言に興味を抱く新参者である。そのうちの一人は爵位をもつ家柄の夫人でありながら庶民層への施しの必要性を説く仕事に身を投じて来られた。交霊会の当初からシルバーバーチが夫人の心を読取っている事を思い知らされた―】
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたは私どもの説く教説の真実性をかねがね痛感しておられましたね(とシルバーバーチが語り始めた)あなたはこれまで宗教の名のもとに与えられて来た説教には不満を抱いておられました。これまで得た知識に加えてぜひスピリチュアリズムの知識が必要だと痛感されました。
『シルバーバーチの霊訓②』
そして何年か前に、残りの生涯をご自分より不幸な人々のために捧げようと密かに決意なさいました。「おっしゃる通りです」と夫人が続けると、続けてシルバーバーチは、しばしば困難に遭遇するその仕事についてこう述べて勇気づけた。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたが片時も一人ぽっちでいることはない事はご存知でしょう。人のために尽そうとされるその願望は自動的に私どもの世界で同じ願望を抱く博愛心に燃える霊を惹き寄せます。なぜなら双方に理解力における親和性があるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
永遠に変らぬものは“愛”です。人のために尽したいという願望から発する真実の愛です。私どもは肩書きも党派も教義も宗派も興味ありません。その人がその日常生活において何を為しているかにしか興味はないのです。
皆さん、何よりも大切な霊的知識を得ましょう。因果律の働きを理解しましょう。こういう地上生活を送ったら霊界に行ってこういう状況になる、という事を得心していれば…自分勝手・無責任な生活を送っていると下層界へ落ちて悲惨な状況になると知っていれば、絶対に日常生活を律するはずなんです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
私どもにとっては“人のために尽す事”が宗教の全てなのです。人のために生きる者こそ最も神に近い存在なのです。そこに魂の存在価値があるのであり、人のためという願望を抱く者は自動的に霊界で同じ願望を抱いている霊を惹き寄せます。
『シルバーバーチの霊訓②』
その人間を介して自分を役立てたいと思う霊が寄って来るのです。霊界には地上で人類解放のために生涯を捧げた霊が無数におります。その気高い使命は墓場で終ったのではありません。霊の世界へ来てからの体験によってむしろその使命感を一層強烈に感じるようになります。
『シルバーバーチの霊訓②』
霊界から地上世界を見ると悲劇と悪行が目に余ります。強欲と利己主義と略奪が横行し改めねばならない事が無数にある事が分ります。そこでそんな地上を少しでも良くし美しくするために自分を役立てるための媒体として同じ願望を抱く人間を求めるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
これが人のために役立てるという事の仕組み、自分を無にして霊力に委ねるのです。霊力を取り留めのないもののように想像してはいけません。実体があり直接的にあなたの心に触れる事ができ、それがあなたを通じてさらに他人へ働きかけより大きな悟りを開く助けとなります。
『シルバーバーチの霊訓②』
【ここで夫人が良い講演をするにはどうしたらよいかを尋ねた―】精神統一をなさる事です。時には煩雑なこの世の喧騒を離れて魂の静寂の中へお入りになる事です。静かで受身的で受容性のある心の状態こそ霊にとって最も近づき易い時です。
『シルバーバーチの霊訓②』
静寂の時こそ背後霊が働きかける絶好機なのです。片時も静寂を知らぬような魂は騒音のラッシュの中に置かれており、それが背後霊との通信を妨げ、近づく事を不可能にします。ですから少しの間でいいのです。精神を静かに統一するよう工夫する事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
すると次第に役に立つ良い考えが浮かんで来るようになります。背後霊のオーラとあなたのオーラとが融合する機会が多いほどそれだけ高度なインスピレーションが入ってきます。どれほど多くの愛があなたの周りを包んでいるか、それが判って頂けないのが残念です。
『シルバーバーチの霊訓②』
その様子を言葉でお伝えするのは容易ではありません。人間は目に見え耳に聞こえるものによって現実を判断します。お粗末な手段であるとはいえ止むを得ない事です。しかし本当は目に見えないところに同じ志を抱く霊が待機し堕落せる者を立ち上がらせ、心弱き者を元気づけ―
『シルバーバーチの霊訓②』
―困窮せる者を救い、病人を癒し、肉親に先立たれた人を慰め、道に迷える者、疲れ果て煩悶する者たちに知識と叡智と悟りを授けんとしてその好機を窺っております。あなたには為すべき事があります。そしていずれおやりになる事でしょう。
本の内容を撃てば撃つほど僕がする事になってしまった霊的知識普及の使命の「重大性」を認識せずにいられません。霊的知識が地上に根づく事がいかに急務かつ重要である事か。イエス様の怒涛の連続顕現の意味、そしてご意志をひしひしと感じるのです。僕はこんな器じゃないけどやるしかないんです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【もう一人の招待客は出版業を営む男性で、ヨーロッパ中に洪水の如く良書を行き亘らせる事が夢である。というのは知的水準の高い良書という良書がヒトラー政権のナチ党員によって焼却されてしまい、今その失われた知識を求める声がしきりに聞かれるからである】―
『シルバーバーチの霊訓②』
―【シルバーバーチはこの男性に対し、これまでも霊が陰から援助して来ている事実を語り、のっぴきならぬ状態に差し掛かるたびに霊の救いの手が差しのべられてきた事実を指摘した。そして書物を出版する仕事はただの商売と呼ぶ人がいるかも知れないが、】―
『シルバーバーチの霊訓②』
―【立派に神の計画の一翼を担っている事、そして彼の動機の崇高さ故に何物も阻止し得ない事を説いてからこう語る―】私には人生に疲れ切った人間の数々―生活は暗く、あたかも霧と靄の中で暮しているような人間、肉体的、知的、霊的にがんじがらめにされた人間が見えます。
『シルバーバーチの霊訓②』
そこで私どもはその束縛から解き放すための援助の手を差しのべようと願っているのです。あなたには今心で願っておられる事を成就するチャンスがあります。恐れる事なく立ち塞がる困難に惑わされる事なく、あなたがこれまで三度は試みられた事を今一度試みて頂きたい。
『シルバーバーチの霊訓②』
真一文字に突き進みなさい。障害と思える事も近づいて行けば雲散霧消します。忘れないで下さい。あなたに生命を賦与した力、息吹を与えたエネルギー、あなたに意識を与えた生命力は、この宇宙を創造し極大極小を問わず全存在に生命を与えたのと全く同じものなのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
心に唯一の目的を抱いて真一文字に進む事です。そうすれば必ずその力があなたを支えてくれます。
シルバーバーチ霊が多大な犠牲を払って地上人類にもたらしてくれた“ダイヤモンドの輝き”に譬えられる珠玉の霊的真理。僕たちはその美しい霊言の数々に触れる事で、大切な知識を得るチャンスを与えて頂いたのです。人類の宝とも言える霊界通信の書籍は、すぐ手の届くところにあるのです☆(祈)
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『シルバーバーチの霊訓②』
【三人目の招待客は先程の出版業者の秘書で、いきなりシルバーバーチにお褒めの言葉を頂戴して赤面した。見通しの真っ暗な時、出版による文化の普及がもはや絶望的と思えた時期にこの女性が社長を励まし続けてきた。これも人のためである。シルバーバーチは語りかけた】―
『シルバーバーチの霊訓②』
―あなたも細胞の寄せ集め以上のものを宿しておられるお一人です。黄金の心、純金の心、最高の金でできた心をお持ちです。これまで精錬と純化を重ねて今まさに最高の光沢をもって輝いております。そこに憎しみの念など一かけらもなく愛と哀れみの情が溢れております。
『シルバーバーチの霊訓②』
そのあなたに私が申上げる事は、まっしぐらにその道を進む事、それだけです。生命、愛、記憶、意識―こうしたものは墓場を超えて存続し、この世的な取越苦労、病気、苦痛から解放された霊が新たなエネルギーと生命力をもって心機一転あなた方を援助してくれます。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなたのこれからの人生にも期待できる事が大いにあります。自信をもって邁進なさる事です。【その秘書が「私は本当に無力なのです」と述べると―】ご自分で思っておられるほど無力ではありません。女性は男性に比べて知性より情緒に支配されるため弱い面があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
しかしそれは決して悪い事ではありません。それだけ感受性が強いという事だからです。男性より繊細な属性を具えており、それだけ私たち霊界の者からの働きかけに敏感であり、影響を受けやすいという事になります。
『シルバーバーチの霊訓②』
その点男性はあまり情緒性がありません。その生活は心より頭によって支配されております。精妙な生命力の働きに女性ほど敏感でなく、ために情緒の自然な発露としての喜びの多くが感識できないのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
むろん女性が情緒的である事にもマイナス面はあります。心の痛みを男性よりも強く感じてしまう事です。しかしそれも身体にはない魂の属性の一つである事に変りありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
【交霊会を閉じる前にシルバーバーチはいま自分のそばにキア・ハーディ(英国の政治家で労働党の創設者の一人)が立っていたと言い、本日彼が来た理由は招待客の一人で最初に紹介した夫人がキア・ハーディの熱烈なファンであったからだと説明した。そしてこう語った―】
『シルバーバーチの霊訓②』
ハーディ氏は偉大な霊の一人です。氏には庶民一般に対する思いやりがあります。氏はこれまで社会事情の推移を残念に思っていないと言っておられます。というのは庶民の権利獲得の闘争は永くそして漸新的なものである事を覚悟しておられるからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
氏は庶民が一段また一段と生得の権利の獲得を目指して梯子を昇っていく様子を見つめております。それを阻止できる者はないと氏は信じております。庶民の幸福を妨げようとする運動は決して永続きしません。
『シルバーバーチの霊訓②』
なぜならいかなる人間も、いかなる階級も、いかなる教義も、神の子を騙してその生得の権利を奪う事は許されないからです。一時的には神の計画を邪魔する事はできます。しかし霊的な力は人間の力より大きく、正義のために闘う者は必ずや勝利を収めます。
『シルバーバーチの霊訓②』
ハーディ氏もその正義の福音を信じておられるのです。ここで私たち全てが大いなる目的のための道具である事を銘記しましょう。【そう述べてから締めくくりの言葉に入った―】常に崇高なる目的のために我々を使用せんとする偉大なる力の存在を忘れぬように致しましょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
常に神と一体であるように生活に規律を与え、神の心を我が心と致しましょう。そうすれば我々が神の意図された通りに努力している事を自覚するでしょう。神の御恵みの多からん事を。
『シルバーバーチの霊訓②』
【かくして人のために尽くさんと心掛けている人々が心を新たにし勇気を新たにして会を後にする。以上がハンネン・スワッハーによるある日の交霊会の描写である。“人のため”という教えはシルバーバーチが繰返し説いているテーマであり、別の交霊会でもこう語っている―】
『シルバーバーチの霊訓②』
私たちが説く全教説の基調は“人のために己を役立てる”という言葉に尽きます。地上世界のガンとも言うべき利己主義に対して私たちは永遠の宣戦を布告します。戦争を生み流血を呼び、混乱を招き破壊へ陥れる、かの物質万能主義を一掃しようと心を砕いております。
『シルバーバーチの霊訓②』
私たちの説く福音は互助と協調と寛容と同情の精神です。お互いがお互いのために尽し合う。持てる者が持たざる者、足らざる者に分け与える。真理を悟った者が暗闇にいる者を啓発するために真理という名の財産を譲る。そうあって欲しいのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
地上にはその精神が欠けております。人間の一人一人が持ちつ持たれつの関係にある事、全ての人間に同じ神性が流れている事、故に神の目には全てが平等である事、霊的本性において完全に平等であるとの観念を広める必要があります。
『シルバーバーチの霊訓②』
性格において生長において、進化においてそして悟りにおいて、一歩先んじている者が後れている者に分け与えるという行為の中に偉大さがあるのです。霊的な仕事に携わる人たち、己の霊的才能を真理探究のために捧げる霊媒は、自己を滅却する事によって―
『シルバーバーチの霊訓②』
―実は自分が救われている事を知るでしょう。なぜならその人たちは人間はかくあるべきという摂理に則った行為をしているからです。それは取引だの報酬だのといった類のものではなく、多くを与える者ほど多くを授かるという因果律の働きの結果に他なりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
こうして今あなた方と共に遂行している仕事においても、お互い一人一人が欠かせない役割を担っております。今私たちはいわば霊的戦争の兵籍に入り、あらゆる進歩の敵―
『シルバーバーチの霊訓②』
改革、改善、改良、人道主義、善意、奉仕の精神を阻止せんとする勢力と対抗した闘いにおいて霊界の軍団の指揮下に置かれております。私たちの仕事は何世紀にもわたって無視されてきた霊的真理を人類に理解させる事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
一部の人間だけに霊力の証を提供するだけでは満足できません。その豊かな霊的“宝”驚異的な霊力がひとりでも多くの人間に行きわたる事を望んでいます。無数の人間が普段の生活において真理と知識と叡智の恩恵に浴せるように、というのが私どもの願いなのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
神からの霊的遺産として当然味わうべき生命の優美さ、豊かさを全く知らない人間の数の多さに愕然とさせられます。餓死の一歩手前でようやく生きている人々、地上生活の最低限の必需品さえ恵まれずにいる人々を座視する訳にはまいりません。
『シルバーバーチの霊訓②』
地球の富の分配の不公平さを見て平然とはしておれないのです。それは大変な仕事です。そしてあなた方はその実現への最短距離に位置しておられます。あなた方は新しい時代に入りつつあります。人類の新しい時代の夜明です。
『シルバーバーチの霊訓②』
その恩恵の全てに浴したければ、真理の受入れを邪魔してきた愚かな教義をかなぐり棄て無知の牢獄から脱け出て、自らの自由意志で歩み神が意図された通りに生きる事です。獲得した知識は着実に実生活に活かしていくように心掛けましょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
その知識全体に行き亘る霊的理念に沿って生活を律しましょう。人間の勝手な考えや言葉や行為で色付けせずその理念に忠実に生き、その行為を見た全ての人からなるほど神のメッセンジャー(使者)であり霊界からの朗報の運搬人であると認めてもらえるようになりましょう。
『シルバーバーチの霊訓②』
そう努力する事がまた、より大きな叡智、より大きな愛を受けるに相応しい資質を身につける事になり、また宇宙間の全生命の宿命を担いつつ一切を懐に包んでいるところの、その驚異的な霊力とのいっそう緊密な繋がりを獲る事になるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【別の交霊会でシルバーバーチは「お金は盗まれる事があっても知識は絶対に盗まれません。叡智も盗まれません。そうした貴重な真理は一たん身についたら永遠にあなたのものとなります」と述べている。続いてシルバーバーチはリラックスする事の効用を次のように説く―】
『シルバーバーチの霊訓②』
リラックスと言っても、足を暖炉の上にでも置いて椅子にふんぞり返る事とは違います。身体の活動を中止し、静かに休息して内なる自我を取戻し、その霊力が本来の威厳と力とを発揮し潜在力が目を覚ます機会を与える事です。
『シルバーバーチの霊訓②』
あなた方の世界にはそういう機会がありませんね。目覚めている間にする事と言えばただ忙しくあっちへ走りこっちへ走り、その場限りの他愛ない楽しみを求めて“あたら”貴重な時間を費やしています。
『シルバーバーチの霊訓②』
そうした物的生活に心を奪われている魂のすぐ奥には永遠に錆びる事も色褪せる事もない貴重な知識と叡智と真理の宝が、あなた方によって存分に使用される事を待受けているのです。一度手に入れたら永遠にあなた方の所有物となるのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【ここでかつてのメンバーの一人で理由あってしばらく欠席し、この度何年ぶりかで再びレギュラーとなった人が、シルバーバーチが以前と少しも変らず雄弁で魅力的で説くところも一貫して変っていない事を述べると―】
『シルバーバーチの霊訓②』
おっしゃる通り私はかつてと同じ霊であり説くところの真理も同じ真理です。ただそれを説く対象である地上の人間はかつてと同じではありません。常に変りつつあり、叡智の声に耳を傾け霊の力を受入れる者が次第に増えつつあります。真理は大いに進歩を遂げました。
『シルバーバーチの霊訓②』
【そう述べながらもシルバーバーチは真理普及の立役者は自分ではないと主張してこう述べる―】私の力でそうなったのではありません。そんな大それた事は私は申しません。
『シルバーバーチの霊訓②』
無論私も私なりに貢献しているでしょうが、それは無数の霊が参画している大いなる献身的事業のホンの小さな一部にすぎません。これまで成遂げた進歩は確かに驚異的なものがありますが、もっと大きな進歩が遂げられんとしております。何事も最初が肝心なのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【さてシルバーバーチは自分が霊界のマウスピースに過ぎない事をよく強調する―】私はこうした形で私にできる仕事の限界を十分承知しておりますが同時に自分の力の強さと豊富さに自信をもっております。自分が偉いと思っているというのではありません。
『シルバーバーチの霊訓②』
私自身はいつも謙虚な気持、本当の意味で謙虚なのです。というのは私自身はただの道具にすぎない―私をこの地上に派遣した神界のスピリット、全てのエネルギーとインスピレーションを授けて下さる高級霊の道具にすぎないからです。
『シルバーバーチの霊訓②』
が私はその援助の全てを得て思う存分に仕事をさせてもらえる。その意味で私は自信に満ちていると言ってるのです。私一人では全く取るに足らぬ存在です。がそのつまらぬ存在もこうして霊団をバックにすると自信をもって語る事ができます。
『シルバーバーチの霊訓②』
霊団が指図する事を安心して語っておればよいのです。威力と威厳にあふれたスピリットの集団なのです。進化の道程を遥かに高く登った光り輝く存在です。人類全体の進化の指導に当っている、真の意味で霊格の高いスピリットなのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
【閉会に当りシルバーバーチは次のように語った―】私たちは深刻さの中に笑いの要素をもたらしました。他界した古き知友との再会を実現させました。死によって隔てられていた絆を取戻した事を嬉しく思います。人のために己を捧げる者は必ず報われます。
『シルバーバーチの霊訓②』
この集会には真剣な目的が託されている事を忘れてはなりません。人類の行く手に待つ危険な落し穴を教えてあげる重大な任務を帯びているのです。人生に疲れ迷う人々の心を軽やかにし精神を目覚めさせ指導と助言となるべき霊的な光を顕現してあげようと努力しているのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
困難と懐疑と絶望の中にある者には魂の避難場所を提供してあげる事ができます。人間の歩むべき道つまり内在する崇高な精神を存分に発現させる方法を教える事ができます。
『シルバーバーチの霊訓②』
そして何にもまして、全ての光と全ての愛の大根源より発せられる荘厳な神的エネルギーの存在を自覚せしめます。それは決して遥か彼方の手の届かない場所にあるのではありません。全ての人間の魂に内在しているのです。
『シルバーバーチの霊訓②』
それは実にこの大宇宙を造り上げたエネルギーであり、自然界のすみずみまで流れているエネルギーであり、その存在を自覚する者が見棄てられる事は絶対にありません。

『ベールの彼方の生活④』10章 天上、地上、地下のものすべて【3 精霊とその守護天使の群れ 1919年4月3日 木曜日】さて、地ならしができたところで、お約束の顕現の話に入りましょう。その主旨は吾々にこれから先のコースをいっそう自信をもって進ませるために、→
『ベールの彼方の生活④』→現在の地上人類の進化がいかなる目標に向かって進行しつつあるかを示すことにありました。吾々の目の前に展開する地球はすでにエーテル的なものと物的なものとが実質的にほとんど同等の位置を占める段階に至っております。
『ベールの彼方の生活④』身体はあくまで物質なのですが、精妙化が一段と進んでかつての時代ー貴殿の生きておられるこの時代の事ですーよりも霊界との関係が活発となっております。地球そのものが吾々の働きかけに反応して高揚性を発揮し、→
『ベールの彼方の生活④』→地上の植物が母親の胸に抱かれた赤子にも似た感性を持つに至っております。その地上にはもはや君主国は存在せず、肌の色が今日ほど違わない各種の民族が1つの連合体を組織しております。科学も現在の西欧の科学とは異なり、→
『ベールの彼方の生活④』→エーテル力学が進んで人間生活が一変しております。もっともこの分野の事はこれ以上の事は述べないでおきましょう。私の分野ではないからです。以上の事はこれから顕現される吾々への教訓を貴殿にできるだけ明確に理解して頂くために申し上げているまでです。
『ベールの彼方の生活④』さて地球は地軸上でゆっくりと回転を続けながら内部からの光輝をますます強め、それがついに吾々までも届くようになり、それだけ吾々も明るく照らし出されました。するとその地球の光の中から、地球の構成要素の中に宿る半理知的原始霊→
『ベールの彼方の生活④』→(いわゆる精霊の事で以下そう呼ぶー訳者)が雲霞のごとく出てきました。奇妙な形態をし、その動きもまた奇妙です。その種のものを私はそれまで1度も見かけた事がなく、じっとその動きに見入っておりました。
『ベールの彼方の生活④』個性を持たない自然界の精霊で、鉱物の凝縮力として働くもの、植物の新陳代謝を促進するもの、動物の種族ごとの類魂として働いているものとがあります。鉱物の精霊はこの分野を担当する造化の天使によって磁力を与えられて活動する以外には、それ本来の知覚らしい知覚は→
『ベールの彼方の生活④』→持っておりません。が、植物の精霊になるとその分野の造化の天使から注がれるエネルギーに反応するだけの、それ本来の確立された能力を具えております。鉱物に比べて新陳代謝が早く、目に見えて生育していくのはそのためです。
『ベールの彼方の生活④』同じ理由で人間の働きかけによる影響が通常の発育状態にすぐ表れます。たとえば性質の相反する2つの鉱物、あるいは共通した性質を持つ2つの鉱物を、化学実験のように溶解状態で混ぜ合わせると、融和反応も拒否反応も共に即座にそして明瞭な形ででます。
『ベールの彼方の生活④』感覚性が皆無に近いからです。ところが植物の世界に人間という栽培者が入ると、いかにも渋々とした故意的な反応を示します。普段の発育状態を乱される事に対して潜在的な知覚が不満を持つからです。
『ベールの彼方の生活④』しかしこれが動物界になると、その精霊も十分な知覚を有し、かつ又少量ながら個性も具えています。また造化の天使も整然とした態勢で臨んでおります。その精霊たちが地中から湧き出て上昇し、地球と吾々との中間に位置しました。→
『ベールの彼方の生活④』→すると今度はその精霊と吾々との間の空間から造化の天使たちが姿を現しました。現実には常に人間界で活動しているのですが地上にそれに似たものが存在しませんので、その形態を説明する事はできません。→
『ベールの彼方の生活④』→一見しただけで自然界のどの分野を担当しているかが判る、と言うに留めておきましょう。大気層を担当しているか、黄金を扱っているか、カシの木か、それとも虎かーそうした区別が外観から明瞭に、しかも美事に窺えるのです。
『ベールの彼方の生活④』形、実質、表情、衣ーその全てに担当する世界が表現されております。もっとも衣は着けているのといないのとがあります。いずれにせよ、その造化の天使たちの壮観には力量の点でも器量の点でも言語を絶した威厳が具わっております。
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『ベールの彼方の生活④』それぞれに幾段階にも亘る霊格を具えた従者を従えております。その従者が細分化された分野を受持ち、最高位の大天使と、動物なり植物なり鉱物なりとの間をつないでおります。
『ベールの彼方の生活④』さて、その天使群が地球の光輝の中から湧き出てきた精霊達と合流した時の様子は一体どう叙述したらよいでしょうか。こう述べておきましょう。まず従者達が精霊へ向けて近づきながら最高位の大天使を取囲みました。かくまうためではありません。ともかく包み込みました。
『ベールの彼方の生活④』すると精霊達もその一番外側の従者達と融合し、その結果、地球の周りに美しい飾りのようなものが出来あがりました。かくして地球はかつてない光輝を発しながら、あたかも玉座を納めたパビリオンのカーテンの如く上下四方を包むように飾る→
『ベールの彼方の生活④』→生き生きとした精霊群の真っ只中にありました。今や地球は1個の巨大な美しい真珠の如く輝き、その表面に緑と金色と深紅と琥珀色と青の縞模様が見えていました。
『ベールの彼方の生活④』そしてその内部の心臓部のあたりが崇敬の炎によって赤々と輝いて見え、造化の天使とその配下の無数の精霊に鼓舞されて生命力と幸福感に躍動しその共鳴性に富む魅力を発散しておりました。その時です。生き生きとしたその飾りの下からキリストの姿が出現しました。
『ベールの彼方の生活④』完成せるキリストです。かつてのキリストの叙述にも私は難儀しましたが、今出現したキリストを一体どう叙述したら良いでしょうか。途方に暮れる思いです。お身体は半透明の成分で出来ており、地球ならびにそれを取り巻く無数の精霊の持つ全色彩を自らの体内で融合させ→
『ベールの彼方の生活④』→完全な調和を保っておりました。そのお姿で煌々たる巨大な真珠の上に立っておられます。その真珠は足元でなおも回転し続けているのですがキリストは不動の姿勢で立っておられます。地球の回転は何の影響も及ぼしませんでした。
『ベールの彼方の生活④』衣服は何もつけておられませんでした。が、その身辺に漂う生命の全部門の栄光が、その造化に携わる大天使を通して澎湃として押寄せ、崇敬の念の流れとなって届けられ、それが衣服の代わりとしてお体を包み、お立ちになっている神殿に満ち渡るのでした。
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『ベールの彼方の生活④』お顔は穏かさと安らかさに満ちておりました。が、その眉にはお力の威厳が漂っておりました。神威がマントの如く両肩を包み、紫がかった光に輝く豊かな起伏を見せながら背後に垂れておりました。かくして吾々は地球を囲みつつキリストの上下四方に位置していた事になります。
『ベールの彼方の生活④』もっともキリストにとっては前も後も上も下もありません。吾々の全てが、吾々の1人1人がキリストの“全て”―前も後もなく、そっくりそのままを見ていたのです。貴殿にはこの事が理解できないでしょう。でもそう述べる他に述べようがないのです。
『ベールの彼方の生活④』その時の吾々はキリストをそのように拝見したのです。そう見ているうちに無数の種類の創造物が各種族ごとに一大合唱団となってキリストへの讃仰の聖歌を斉唱する歌声が響いてきました。それが創造的ハーモニーの一大和音(コード)となって→
『ベールの彼方の生活④』→全天界ならびに惑星間の虚空に響き渡り、各天体をあずかる守護の天使たちもそれに応唱するのでした。それほどの大讃歌を地上のたった一つの民族の言葉で表現できるはずがないのは判り切った事です。
『ベールの彼方の生活④』でも宇宙の一大コンサートの雄大なハーモニーの流れに吾々の讃仰の祈りを融合させて、その聖歌の主旨だけでも私に出来る限りの範囲で表現してみましょう。「蒼穹の彼方に果たして何が存在するか、私どもは存じませぬ。」
『ベールの彼方の生活④』「地球はあなたの天界の太陽が放つ光の中のチリほどの存在に過ぎぬからでございます。しかし父なる大神のキリストにあらせられるあなたの王国の中のこの領域を見てまいりました私どもは、この事だけは確信をもって信じます―全ては佳きに計らわれている、と。」
『ベールの彼方の生活④』「私達の進む道において、この先いかなる事が永却の彼方より私たちを出迎えてくれるや、いかなる人種が住む事になるや、いかなる天使の支配にあずかる事になるや―こうした事も私たちは今は存じませぬ。それでもなお私たちは恐れる事なく進み続けます。」
『ベールの彼方の生活④』「ああ、主よ、私たちはあくまでもあなたの後に付いて参るからでございます。力と愛とが尊厳の絶頂の中で手に手を取ってあなたの両の肩に窺えます。父なる神がいかなるお方であるか―それは最愛の御子たるあなたを拝しお慕いしてきて私どもはよく理解できております。」
『ベールの彼方の生活④』「あなたを逢瀬の場として私どもの愛が父の愛と交わります。私どもは父をあなたの中において知り、それに安じております。主よ、私どもの目に映じるあなたは驚異に満ち、かつこの上なくお美しい方であらせられます。」
『ベールの彼方の生活④』「しかしそれでもなおあなたの美の全ては顕現されておりませぬ。それほど偉大なお方であらせられます。未来の大事業において私どもは心強く、楽天的に、そして恐れる事なくこの身を危険に晒す覚悟でございます。」
『ベールの彼方の生活④』「叡智と力と創造的愛の“完成せるキリスト”、私たちはあなたの導かれるところへ迷わず後に続いてまいります。私たちは霊格の序列と規律の中で、あなたへの崇敬の祈りを捧げます。何とぞあなたの安らぎの祝福を給わらん事を。」アーネル†(完)

『ベールの彼方の生活④』10章 天上、地上、地下のものすべて【2 宇宙的(コズミック)サイコメトリ 1919年4月2日 水曜日】それ故そうしたサイコメトリ的バイブレーションは―吾々が物質を研究した上での結論ですが―物質に瀰漫するエーテルに書き込まれている、→
『ベールの彼方の生活④』→ないしは刻み込まれているのです。それだけではありません。エーテルが物質の成分に作用し、それによって活性化される度合によって、その物質の昇華の度合が決っていきます。
『ベールの彼方の生活④』つまり活性化された成分が外部からエーテルに働きかけ、浸透し、それを物質との媒介物として活用するのです。物質の成分は地上の化学者も指摘するとおりエーテルの中に溶解した状態で存在する訳です。その点は地上の化学者の指摘は正しいのですが、→
『ベールの彼方の生活④』→その辺は大自然の秘奥の門口であって、その奥には“神殿”があり、さらにその先には“奥の院”が存在する。物質科学の範疇を超えてエーテル界の神殿に到着した時、その時初めて大自然のエネルギーの根源がその奥の院にある事を知る事になります。
『ベールの彼方の生活④』その“奥の院”にこそ普遍的“霊”が存在するのです。これで大自然のカラクリがお分りになると思います。普遍的な“霊”が外部から、つまり基本的成分がエネルギーの量においても崇高性の度合においても全てを凌ぐ界層から活発にエーテルに働きかけます。
『ベールの彼方の生活④』その作用でエーテルが活性化され、活性化されたエーテルがさらに物質の基本分子に作用し、そこに物質という成分が生まれます。ただし、この作用は機械的なものではありません。その背後に意思が働いているのです。意志のあるところには個性があります。
『ベールの彼方の生活④』つまるところエーテルに性格を賦与するのは個性をもつ存在であり、その影響がそのまま物質に反映されていきます。それ故こういう事になります―→
『ベールの彼方の生活④』→エーテルを通して物質に働きかける霊的存在の崇高さの程度に応じて、物質の成分の洗練の度合が高くもなり低くもなる、という事です。(第1巻P217参照)
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『ベールの彼方の生活④』という事は地球そのもの、及び地球上の全存在物を構成している物質の性質は、それに向けて意識的に働きかけている霊的存在の性格と共鳴関係にあるという事です。両者は物質に宿っているかいないかの違いがあるだけで、ともに霊(スピリット)なのです。
『ベールの彼方の生活④』従って地球人類が霊的に向上するにつれて(未来の)地球もそれを構成する成分に働きかける影響力に対して、徐々にではあっても着実に反応していきました。物質がより洗練され、より精妙化されていきました。内部からの輝きを増していったのはそのためです。
『ベールの彼方の生活④』これは宇宙規模のサイコメトリにほかなりませんが、本質的には今地上に顕現されているものと同一です。地球ならびに地球人類の精妙化が進むにつれて霊界からの働きかけもいっそう容易になっていき、顕幽間の交信も今日より頻繁になると同時に、→
『ベールの彼方の生活④』→より開放的なものとなっていきました(※)。そして、途中の段階を省いて結論を急げば、顕幽間の交信がごく当たり前のものとなり、且つ間断なく行なわれる時代にまで到達しました。そしてついにこれからお話する一大顕現が実現する事になります。
『ベールの彼方の生活④』(※シルバーバーチは霊格が向上するほど自由意志の行使範囲が広くなると述べている―訳者)が、それをお話する前に述べておきたい事があります。私の話は太陽及びその惑星系に絞り、遠い銀河の世界の事は省きます。
『ベールの彼方の生活④』地上の天文学者は自分達が確認した惑星を全て“物的天体”としております。さらに、それらの惑星を構成する物質がその成分の割合において地球を構成する物質と同一ではない事も発見しております。
『ベールの彼方の生活④』しかしもう一歩進んで物質の密度の差を生じさせる原因の1つとして、もう1つ別の要素が存在するところまでは気づいておりません。それが私がこれまで述べてきた霊的要素で、それが惑星系の進化の長旅において地球より先を歩んでいる天体の進化を促しているのです。
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『ベールの彼方の生活④』実はそれ以外に地上の人間の視力では捉える事の出来ない別の種類の惑星が存在するのです。精妙化が既に物質的段階を超えてエーテル的段階に至っているのです。霊的までは至っていません。物質的状態と霊的状態の中間です。
『ベールの彼方の生活④』その種の天体の住民には地球を含む惑星系の全てが見えます。そして強力な影響力を行使する事ができます。それは地球人類より進化はしていても霊格においては霊界の住民よりはまだ地球人類に近いからです。それはそれなりに、れっきとした惑星なのです。
『ベールの彼方の生活④』ところが、それとは全く別の意味でのエーテル的天体がいくつか存在します。その1つが地球を包み込むように重なっております。その天体の構成するエーテルの粗製状態のものが地球に瀰漫しているのです。と言って、地球の為だけの存在ではありません。
『ベールの彼方の生活④』また、のっぺらとしたベルト状のものではなく表面には大陸もあれば海もあり住民もいます。その大半はかつて地球上で生活した事のある者ですが、中には一度も地上生活の体験のない者もいます。血と肉とから成る身体としての顕現の段階まで達していないのです。
『ベールの彼方の生活④』【いわゆる幽界の事でしょうか。】その名称は使用する人によって必ずしも同じように理解されておりませんが、貴殿の理解しているものに従って言えば私の言うエーテル的天体は幽界とは違います。今お話した通りのものです。
『ベールの彼方の生活④』聞くところによれば、そこに定住している人間に似た住民はみな、随分古くからの生活者で、これから先いつまでそこに住んでいられるか確かな事は不明であるとの事です。彼らは太古の地球人類の一種の副産物なのです。
『ベールの彼方の生活④』【あなたがこの地球へ降りて来られる時はそのエーテル的天体を通過してくる訳ですか。】場所的に言えばそういう事になります。が通過する際にその環境に対して何の反応も感じません。感覚的にはその存在を感じていないという事です。
『ベールの彼方の生活④』私がこれまで第1界、第2界、第3界と呼んできた界層とは何の関係もありません。造化の系列が別で、実に不可思議な存在です。吾々の行動の場から離れており、従って詳しい事はほとんど知りません。
『ベールの彼方の生活④』先程申し上げた事は―あれ以外にもう少し多くの事が判っておりますが―これまでそうした別の要素の存在を知らなかったがために理解に苦しんでいた事を説明するために教えて頂いた事です。それでやっと得心がいった事でした。 アーネル†

『ベールの彼方の生活④』10章 天上、地上、地下のものすべて【1 地球進化の未来 1919年4月1日 火曜日】やがて吾々が取囲む虚空全体に再び静寂が行きわたりました。見るとお二人は揃って玉座の中に座しておられます。女性の方から招き入れたのです。
『ベールの彼方の生活④』すると第10界まで軍団を率いてこられた方で吾々の地球への旅の身支度を指導して下さった大天使のお一人の声が聞こえてきました。玉座より高く、その後方に位置しておられました。こうお述べになりました。
『ベールの彼方の生活④』「余の軍団の者ならびに、この度の地球への降下に参加を命じられた者に告ぐ。ただ今の顕現はこれより後の仕事に理解をもって取り組んでもらうために催されたものである。その主旨については指揮を与える我らもあらかじめ知らされてはいたが、」―
『ベールの彼方の生活④』―「今あらためて諸君にお知らせした次第である。よく銘記せられ、前途に横たわる道をたじろぐ事なく前進されたい。父なる神は吾らの最高指揮官たるキリストに託された仕事のための力をお授け下さる。」―
『ベールの彼方の生活④』―「キリストを通じてその霊力の流れがふんだんに注がれ、使命の達成を可能にして下さるであろう。我らが創造主への崇敬の念を片時も忘れまいぞ」
『ベールの彼方の生活④』言い終るのと時を同じくして燦然と輝く霧が玉座に漂い、やがて地球全体を覆い始め、もはや吾々の目に地球の姿は見えなくなりました。覆い尽くすと全体がゆっくりと膨張を始め、虚空の4分の1ほどにもなったところで膨張を止めました。
『ベールの彼方の生活④』すると今度はそれが回転し始め、次第に固体性を帯びていくように見えてきました。固いといっても物質が固いというのとは異なります。物的地球が半透明になるまで精妙(エーテル)化した状態を想像されれば大体のイメージはつかめるでしょう。
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『ベールの彼方の生活④』地軸を中心にして回転していくうちに今度はその表面に陸と海の形が現れました。今日の地形とは異なります。吾々は今、未来の仕事の場を見せられているのです。現在の地形が変化している如く、それも次第に変化していたのですが変化のスピードは速められていました。
『ベールの彼方の生活④』つまり来るべき時代が短縮されて眼前に展開し、吾々はそれを動くモデルとして読み取っていた訳です。さらにその上に都市、民族、動物、それに様々な用途の機械類が出現しました。
『ベールの彼方の生活④』かくして全表面を吾々の方角へ向けながら回転し続けているのを見ていると、その進化の様子が手にとるように分りました。例えば貴殿の国を見てみましょう。最初は2、3年後の姿が目に入りました。
『ベールの彼方の生活④』やがてそれが視界から消え、そして次に見えた時は沿岸の形状や都市と住民の様子が少し変化しておりました。こうして地球が回転するごとに陸地をはじめとして人類全体、建築物、交通機関、そのほか何万年、何十万年もの先までの人口の発達の様子が千年を数時間の単位に→
『ベールの彼方の生活④』→短縮されて出現しました。私の説明はこうして用語を貴殿の感覚に置き換えなくてはなりません。吾々にとって年数というのは地上の人間とは感覚的に同じものではありません。
『ベールの彼方の生活④』もっともこうした形で私が人類に代わって遠い未来という深海で漁をしてあげる事は許されない事でしょう。人類は自分の夕食の魚は自分の網で取らないといけません。それが筋というものです。もっとも、良い漁場を教えてあげるくらいの事は私にも許されています。
『ベールの彼方の生活④』この私を信頼のおける漁船団長と思って下さる方は、どうぞ私の海図に従って探求の旅へ船出して下さい。さて地球は永い年月に亘る航海を続けるうちにますます美しさを増してきました、表面の光が増し、大地そのものも内部からの輝きを増しておりました。
『ベールの彼方の生活④』また人間は地球上でさほどせわしく東奔西走している様子は見えません。それというのも大自然の摂理との調和が一段と進み、その恩寵にますます敬服し、激情に振り回される事も少なくなり、内省的生活の占める割合が増えているからです。
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『ベールの彼方の生活④』かくして地球の全ての民族が協調性を増し、同時に霊力と安らかさとを送りやすくなった吾々との一体性も増しております。吾々はその一体性が進むのを見ていて吾々がかつて数々の戦乱の末に獲得した豊かな幸福をこの人類の若き同胞達が享受してくれている事を知り、→
『ベールの彼方の生活④』→興奮さえ覚えるのでした。やがて地球そのものも変化しておりました。それを述べてみましょう。貴殿をはじめ最近の人間の精神の中に新しい用語が見られます。サイコメトリという言葉です。これは物体に刻み込まれた歴史を読取る能力と私は理解しております。
『ベールの彼方の生活④』実はそれには人間がエーテルと読んでいる成分の本性と、その原子に内在するエネルギーを知り尽くすまでは十分に理解できない真相が隠されております。いずれ人間がこのエーテルという宇宙的安定基材(コズミックバラスト)を分析的かつ統合的に扱う事ができる時代がきます。
『ベールの彼方の生活④』地球が回転するのを見ていてそれを明瞭に観察したのです。その時になれば今人間が液体やガス体を扱うようにエーテル成分を扱うようになるでしょう。しかしそれはまだまだ先の話です。
『ベールの彼方の生活④』現段階の人間の身体はまだまだ洗練が十分でなく、この強力なエネルギーを秘めた成分を扱うにはよほどの用心がいります。当分は科学者もそこに至るまでの下準備を続ける事になるでしょう。アーネル†

『ベールの彼方の生活④』【4 地球の未来像の顕現】1919年3月28日 金曜日  この段階で吾々は既に、それぞれの天界の住処にふさわしい本来の身体的条件を回復しておりました。それ故、吾々は実際は地球を中心としてそれを取囲むように位置しているのですが、地球の姿は既に吾々の目には→
『ベールの彼方の生活④』→映じませんでした。勿論この事は私自身の境涯に視点を置いて述べたまでで、私より地球に接近した界層の者の事は知りません。多分彼らにはそれらしきものは見えた事でしょう。これから述べる事は私自身の視力で見た限りの事です。私はその巨大な虚空の内部を凝視しました。
『ベールの彼方の生活④』全てが空(くう)です。その虚空が、それを取り巻くように存在する光輝によって明るく照らし出されているにもかかわらず、その内部の奥底に近づくにつれて次第に暗さが増していきます。そしてその中心部になるとまさに暗黒です。そう見ているうちに、その暗黒の虚空の→
『ベールの彼方の生活④』→中心部から嘆き悲しむ声に似た音が聞こえてきました。それが空間的な“場”を形成している吾々の方角へ近づくにつれて“うねり”を増し四方へ広がっていきます。が、その音が大きくなってくるといつしか新しい要素が加わり、さらにまた別の要素が加わり、→
『ベールの彼方の生活④』→次々と要素を増していって、ついに数々の音階からなる和音(コード)となりました。初めのうちは不協和音でしたが吾々に近づくにつれて次第に整い、ついには虚空の全域に1つに調和した太く低い音が響き渡りました。そうなった時はもはや嘆き悲しむ響きではなく、→
『ベールの彼方の生活④』→雄々しいダイヤペーソンとなっておりました。それがしばらく続きました。すると今度はそれに軽い音色が加わって全体がそれまでのバス(男性の最低音)からテノール(男性の最高音)へと変りました。変化はなおも続き、ついに吾々が取り囲む内部の空間が得も言われぬ→
『ベールの彼方の生活④』→色合いを見せる光輝に照らし出されました。そしてその中央部、すなわち吾々の誰からも遠く離れた位置で“顕現”が始まっている事が分りました。それは次のようなものでした。まず地球が水晶球となって出現し、その上に1人の少年が立っています。
『ベールの彼方の生活④』やがてその横に少女が現れ、互いに手を取り合いました。そしてその優しいあどけない顔を上方へ向け、じっと見つめているうちに2人ともいつしか青年に変身し、一方、立っている地球が膨れ出して、かなりの大きさになりました。
『ベールの彼方の生活④』するとその1ばん上部に曲線上に天蓋のついた玉座が出現し、女性の方が男性の手を引いて上がり段のところへ案内し、そこで女性が跪くと男性だけが上がり段をのぼって玉座の中へ入りました。そこへ大勢の従臣が近づいて玉座の周りに立ち、青年に王冠と剣(つるぎ)を進呈し→
『ベールの彼方の生活④』→豊かな刺繍を施した深紅のマントを両肩にお掛けしました。それを合図に合唱隊が次のような主旨の祝福の歌を歌い上げました。 →あなたは地球の全生命の“主宰者”として、霊の世界よりお出ましになられました。あなたは形態の世界である外的宇宙の中へ踏み込まれ、→
『ベールの彼方の生活④』→あたりを見回されました。そして両足でしっかりと踏みしめられて、地球がどこかしら不安定なところを有しながらも、よき天体であるとお感じになられました。それから勇を鼓して一方の足を踏み出し、さらにもう一方の足を踏み出され、かくして地球を征服なさいました。
『ベールの彼方の生活④』そこで再び周囲を見渡されて、あなたのものとなったものを点検なさいました。それに機嫌をよくされたあなたはその中で最も麗しいものに愛をささやかれました。そのとき万物の“父”があなたのために宝庫よりお出しになられた全至宝の中でも、あなたにとっては→
『ベールの彼方の生活④』→女性が最愛の宝物となりました。征服者としての権限により主宰者となられたあなたへの祝福として詠唱した以上の事は、その通りでございましょうか。  青年は剣を膝の上に斜めに置いてこう答えました。 →地上での数々の闘いに明け暮れた私をご覧になってきた→
『ベールの彼方の生活④』→そなたたちが歌われた通りである。正しくご覧になり、それを正しく語られた。さすがに吾等の共通の“主”の家臣である。さて私は所期の目的を果たし、それが正当であった事を宣言した。武勇において地上で私の右に出る者はおりませぬ。地球は私が譲り受ける。
『ベールの彼方の生活④』私みずからその正当性を主張し、今それを立証したところである。しかし私にはまだ心にひっかかるものがある。これまでの荒々しい征服が終了した今、私は次の目標をいずこへ求めればよいのであろう。永きにわたって不穏であった地球もどうにか平穏を取り戻した。
『ベールの彼方の生活④』が、まだ真の平和とは言えぬ。地球は平穏な状態にうんざりし、明日の平和を求める今日の争いにこれきり永遠に別れを告げて、真の平和を求めている。そこで、これまで私を補佐してこられたそなたたち天使の諸君にお願いしたい。幾度も耳打ちしてくれた助言を無視して→
『ベールの彼方の生活④』→私がこれまでとかく闘いへの道を選んできて、さぞ不快に思われた事であろう。それは私も心を痛めた事であった。しかし今や私も高価な犠牲を払って叡智を獲得した。代償が大きかっただけ、それだけ身に沁みている。そこで、これより私はいかなる道を選ぶべきか、→
『ベールの彼方の生活④』→そなたたちの助言を頂きたい。私もこれまでの私とは違う。助言を聞き入れる耳ができている。今や闘いも終り、この玉座へ向けて昇り続けたその荒々しさに、われながら嫌気がさしているところである。  そう言い終ると従臣たちが玉座の上がり段を境にして両脇に分れて→
『ベールの彼方の生活④』→立ち並び、その中間に通路ができました。するとその中央にさきの女性が青の縁どりのある銀のローブで身を包んで現れました。清楚に両手を前で組み、柔和さをたたえた姿で立っておられます。が、その眼差しは玉座より見下ろしている若き王の顔へ一直線に向けられています。
『ベールの彼方の生活④』やがて彼はおもむろに膝の上の剣を取り上げ、王冠を自分の頭から下ろして階段をおり、その女性のそばに立たれました。そして女性が差し出した両腕にその剣を置き、冠を頭上に置きました。それから一礼して女性の眉に口づけをしてから、こう告げました。 →
『ベールの彼方の生活④』そなたと私とで手を取り合って歩んで来た長い旅において私は、数々の危機に際してそなたの保護者となり力となってきました。嵐に際しては私のマントでそなたを包んであげました。急流を渡るに際しては身を挺して流れをさえぎってあげました。
『ベールの彼方の生活④』が、行く手を阻む危険もなくなり、嵐も洪水も鎮まり、夏のそよ風の如き音楽と化しました。そして今、そなたは無事ここに私と共にあります。しかし、この機をもって私は剣をそなたに譲ります。その剣をもってその王冠を守ってきました。
『ベールの彼方の生活④』ここにおいてその両者を揃えてそなたに譲ります。もはや私が所有しておくべき時代ではなくなりました。どうかお受け取り頂きたい。これは私のこれまでの業績を記念する卑しからぬ品であり、あくまで私のものではありますが、それが象徴する全てのものと共に、→
『ベールの彼方の生活④』→そなたにお預け致します。どうかこれ以後もそなたの優しさを失う事なく、私が愛をもって授けるこの2つの品を愛をもって受け取って頂きたい。それが私より贈る事のできる唯一のもの―地球とその2つの品のみです。  青年がそう言い終ると女性は剣を胸に抱き抱え、→
『ベールの彼方の生活④』→右手を差しのべて彼の手を取り、玉座へ向かって階段を上がり玉座の前に並んでお立ちになりました。そこでわずかな間を置いたあと彼は気を利かして1歩わきへ寄り、女性に向かって一礼しました。すると女性はためらいもなく玉座に腰を下ろされました。
『ベールの彼方の生活④』彼の方は脇に立ったまま、これでよしといった表情で女性の方を見つめておりました。ところが不思議な事に、私が改めて女性の方へ目をやると、左胸に抱えていた剣はもはや剣ではなく、虹の色をした宝石で飾られたヤシの葉と化しておりました。王冠も変化しており、→
『ベールの彼方の生活④』→黄金と鉄の重い輪が今はヒナギクの花輪となって、星の如く輝く青と緑と白と濃い黄色の宝石で飾られた美しい茶色の髪の上に置かれていました。その種の黄色は地上には見当たりません。若き王も変っておりました。お顔には穏かさが加わり、→
『ベールの彼方の生活④』→お姿全体に落着きが加わっておりました。そして身につけておられるローブは旅行用でもなく戦争用でもなく、ゆったりとして長く垂れ下がり、うっすらとした黄金色に輝き、その“ひだ”に赤色が隠されておりました。そこで青年が女性に向かってこう言いました。 →
『ベールの彼方の生活④』私からの贈りものを受取ってくれた事に礼を申します。では、これより先、“私とそなた”ではなく、“そなたと私”となるべき時代の辿るべき道をお示し願いたい。  これに答えて女性が言いました。 →それはなりませぬ。私とあなたさまの間柄は、あなたさまと私との間柄と→
『ベールの彼方の生活④』同じだからでございます。→これより先も幾久しく2人ともども歩みましょう。ただ、辿るべき道は私が決めましょう。然るべき道を私が用意します。しかし、その道を先頭きって歩まれるのは、これからもあなたさまでございます。  アーネル†

『ベールの彼方の生活④』【3 崇高なる法悦の境地】1919年3月25日 火曜日  さて、未来へ向けて矢が放たれたところで1たん出発点へ戻り、これまでお伝えしたメッセージを少しばかり手直しをしておきましょう。私が述べたのは人類の発達途上における目立った特徴を拾いながら→
『ベールの彼方の生活④』→大ざっぱな線について語ったまでです。しかし人類が今入りかけた機構は単純ではなく複雑を極めております。次元の異なる界がいくつも浸透し合っているように、いくつもの発展の流れが合流して人類進化の大河をなしているのです。
『ベールの彼方の生活④』私がこれからは男性支配が女性の柔和さにその場を譲ると言っても、男性支配という要素が完全に消滅するという意味ではありません。そういう事は有得ません。人類の物的形態へ向けての進化には創造主が意図した目的があるのであり、その目的は、成就されればすぐに廃棄→
『ベールの彼方の生活④』→されてしまう程度のものではありません。ようやく最終段階を迎えつつある進化の現段階は、男性の霊的資質を高める上で不可欠だったのです。ですから、その段階で身につけた支配性は、未来の高揚のために今形成しつつある新しい資質の中に融合されていく事でしょう。
『ベールの彼方の生活④』ダイヤからルビーの光が除去される事はありません。もしそうなればダイヤの燦然たる美しさが失われます。そうではなく、将来そのダイヤが新たな角度から光を当てられた時に、その輝きがこれまでよりは抑えられたものになるという事です。
『ベールの彼方の生活④』かくしてこれからのある一定期間は、そのまたたきが最も顕著となるのはこれまでのルビーではなくエメラルドとなる事でしょう。(訳者注―前回の通信の最後の寓話になぞらえて、ルビーが男性的性格、エメラルドが女性的性格を象徴している)
『ベールの彼方の生活④』また遠い過去においてそのルビーに先立って他の色彩が顕著であった時期がある如く、ダイヤの内奥には、このエメラルドの時代の終った後、永遠の時の中で然るべき環境を得て顕現するさらに別の色彩があるのです。さらに言えば、私の言う女性の新時代は激流の如く→
『ベールの彼方の生活④』→押寄せるのではなく、地上の人間が進歩というものを表現する時によく使う言い方に従えば、“ゆっくりとした足取り”で訪れます。言っておきますが、その時代はまだ誕生しておりません。が、いずれ時が熟せば誕生します。
『ベールの彼方の生活④』その時期が近づいた時は―イヤ(ここで寓話に変わる―訳者)救世主は夜のうちに誕生し、ほとんど誰にも気づかれなかった。しかも新しい時代の泉となり源となった。→
『ベールの彼方の生活④』→それから世の中は平凡なコースを辿り、AUC(ローマ紀元。紀元前753年を元年とする)を使用している間は何の途切れもなく続いた。が今日、かの素性の知れぬ赤子(イエス)の誕生がもとでキリスト教国の全てがDC(西暦紀元)を採用する事になり、→
『ベールの彼方の生活④』→AUCは地上から消えた。貴殿は私の寓話を気に入って下さるので、どうか以上の話から何かの意味を読み取って下さい。また例の“天使の塔”における“キリストの顕現”の話を思い出して頂きたい。あれはこの地上への吾々の使命に備えるための学習の一環だったのです。
『ベールの彼方の生活④』私の叙述から、その学習がいかに徹底したものであったかを読み取って頂けるものと思います。物的宇宙の創造を基盤とし、宇宙を構成する原子の構造を教えて下さったのです。それが鉱物、植物、動物、そして人間となっていく永くかつ荘厳な生命の進化の過程が啓示されたのです。
『ベールの彼方の生活④』さらに学習は続き、地球に限定して、その生命を構成する要素を分析して、種類別に十分な検討を加えました。それから地球の未来を覗かせて頂き、それが終って今こうして貴殿にメッセージを送っている訳です。その人類の未来を覗かせて頂いた時の顕現の全てを叙述する事は→
『ベールの彼方の生活④』→とても出来ません。ダイヤモンド(※)の内奥には分光器にかからない性質の光線が秘められているからです。ですが、その得も言われぬ美と秘密と吾々にとっての励ましに満ちた荘厳なるスペクタクルについて、貴殿にも理解し得る範囲の事を語ってみましょう。
『ベールの彼方の生活④』(※これも前回の通信の寓話になぞらえて、全ての色彩が完全に融合した時の無色透明な状態を象徴している―訳者)地球を取り巻く例の霧状の暗雲が天界の化学によって本来の要素に分析されました。それを個々に分離し、それぞれの専門家の手による作業に任されました。
『ベールの彼方の生活④』その作業によって質を転換され、一段と健康な要素に再調合する過程がほぼ完了の段階に近づいた時に、吾々は各自しばし休養せよとの伝達を受け、その間は他の霊団が引き受けてくれました。そこで吾々は所定の場所へ集合しました。
『ベールの彼方の生活④』見ると天界のはるか上層へ向けて一段また一段と、無数の軍勢が幾重にも連なっておりました。得も言われぬ荘厳なる光景で、事業達成への一糸乱れぬ態勢に吾々は勇気百倍の思いが致しました。その数知れぬ軍勢の1人1人が地球上の同胞の救済のために何らかの役割分担を持ち、→
『ベールの彼方の生活④』→その目的意識が総監督たるキリストにおいて具現されているのでした。それを内側から見上げれば、位階と霊格に従って弧を描いて整列している色彩が、あたかも無数の虹を見る如くに遥か遠くへと連なっておりました。そしてその中間に広がる、1個の宇宙にも相当する大きさの→
『ベールの彼方の生活④』→空間の中へ、既にお話した事のある静寂という実体(1章2)が流れ込んできました。それはすなわち、そこに我らが王が実在されるという事です。
『ベールの彼方の生活④』静寂の訪れを感じて吾々はいつもの如く讃仰のために頭(こうべ)を垂れました。崇高なる畏敬の念の中に法悦を味わい、目に見えざる来賓であるキリストを焦点とした愛の和合の中にあって吾々はただただ頭を垂れたまま待機しておりました。 アーネル†

『ベールの彼方の生活④』【2 男性支配型から女性主導型へ】1919年3月24日 月曜日  吾々から送られるものをそのまま書き記し、疑問に思える事があってもいちいち質問しないで頂きたい。全部書き終ってから読み直し、全体として判断し、部分的な詮索はしないで頂きたい。
『ベールの彼方の生活④』このような事を今になって改めて申し上げるのも、吾々が用意している通信は多くの人々にとって承服しかねるものであろうと思われるからです。ですが、とにかく書き留めて頂きたい。吾々も語るべき事は語らねばなりません。それをこれより簡略に述べてみましょう。
『ベールの彼方の生活④』キリストがガリラヤのイエスとして地上に降誕するまでの人類の進化は、知性においても力においても、男性の“右腕”による支配の線を辿っておりました。それが人類進化における男性的要素でした。他にも様々な要素があったにしても、それは本流に対する支流のようなもので→
『ベールの彼方の生活④』→進化の一般的潮流にとっては大して意味はありません。私はこれよりそうした細かい事は脇へ置いて、本流について語ります。イエスは地上に降り、人間社会の大混乱を鎮静させるためのオイルを注がれました。聞く耳をもつ者に、最後の勝利は腕力にせよ知力にせよ→
『ベールの彼方の生活④』→強き者の頭上に輝くのではなく、“柔和なる者が大地を受け継ぐ”(詩篇37・11)と説きました。“受け継ぐ”のです。“奪う”のではありません。お分りでしょう。イエスは人類の未来の事を語っていたのです。
『ベールの彼方の生活④』この言葉を耳にした者は実際的であると同時に美しくかつ真実である事を認めました。そして以来2千年近くにわたって両者を融合させようと努力して参りました。すなわち支配力に柔和さを継ぎ木しようとし、国内問題、国際問題、社会問題その他あらゆる面で両者をミックス→
『ベールの彼方の生活④』→させようとしたのです。が両者は今なお融合するに至っておりません。そこである者はキリスト教は公共問題においては無能であると言います。その結論は間違っております。キリストの教えは地上の人生において唯一永続性のある不変の真理です。
『ベールの彼方の生活④』人間は暴力と威圧による支配が誤りであった事を認識しました。が、それを改めるためにこれまでに行なってきた事は、その誤った要素はそのまま留めておいてそれを柔和さという穏かな要素によって柔らげる事でした。
『ベールの彼方の生活④』つまり一方では男性が相変わらずその支配的立場を維持しつつ、他方では女性的要素である柔和さによってその支配に柔らかさを加味しようと努力したのです。結果は失敗でした。あとは貴殿にも推察がつくでしょう。唯一残されたコースはその誤った要素を棄て、→
『ベールの彼方の生活④』→女性的要素である柔和さを地上生活における第1位の要素としていく事です。地球の過去は男性の過去でした。地球の未来は女性の未来です。女性は今、自分たちの性の保護のために何か新しいものの出現を期待する概念が体内から突き上げてくるのを感じております。
『ベールの彼方の生活④』それは感心しません。ひとりよがりの考えであり、従ってそうあってはならない事だからです。かの昔、1人の女性が救世主を生みましたが、それは“女性の”救世主としてではなく→
『ベールの彼方の生活④』→“全人類”の救世主として誕生しました。現在の女性の陣痛から生まれるものも同じものとなるでしょう。何か新しいものを求める気持の突き上げを感じて女性は子孫への準備に取りかかりました。男児のための衣服を作り始めております。私は今“男児”と言いました。
『ベールの彼方の生活④』女性が作りつつある衣服はやはり男性のためのものなのです。そのための布を求めに女性は、男性だけが売買をしている市場へ行って物々交換を申し出ました。“私たち女性にだって男性の仕事はできます”と言います。そのとき女性は自分が新しいブドウ酒を古い皮袋に→
『ベールの彼方の生活④』→入れているにすぎない事に気付いていません。いけません。女性が男性の立場に立つ事をしては両者とも滅びます。女性は男性がこれまでに学ばされてきた苦い体験から女性としての教訓を学び取らなくてはいけません。男性はどこに挫折の原因があったかを学びました。
『ベールの彼方の生活④』ではどうすべきかが分らぬまま迷っております。片方の手で過去をしっかりと握り、もう一方の手を未来へ向けて差し出しています。が、その手にはいまだに何も握られていません。過去を握りしめている手を放さない限り空をつかむばかりでしょう。
『ベールの彼方の生活④』女性は今、かつての男性が辿ったのと同じ道を辿ろうとしています。男性と対等に事を牛耳ろうとしています。しかし女性の未来はその方向にあるのではありません。女性が人類を支配する事にはなりません。単独ではもとより、男性と対等の立場でも支配する事にもなりません。
『ベールの彼方の生活④』これからは女性が主導(リード)する時代です。支配するのではありません。前にも述べた通り、これまでの地球の進化は物的なものへ向けての下降線を辿ってきました。そこでは男性が先頭に立ち、荒々しい闘争のために必要な甲冑がよく似合いました。
『ベールの彼方の生活④』が、その下降線も折り返し点に到達し、今まさにそこを後にして霊的発達へ向けて上昇を開始したところです。霊の世界には人間が考え出した(神学の)ような、ややこしい戒律による規制はありません。あるのはただ愛による導きのみです。
『ベールの彼方の生活④』地上にも、優位の立場からの支配は女性の性(さが)に不向きである事を悟った暁に女性が誘導(ガイダンス)によってリードしていく場があります。しかし、その女性主導の未来がどういうものであるかは、いかなる形にせよ説明するのはとても困難です。
『ベールの彼方の生活④』と言うのも、これまでのそうした主導権の概念は支配する者と支配される者、抑える者と従わされる者、といった2者の対立関係を含んでおりますが、これからの主導権にはそうした対立関係は含まれていないからです。この“主導”という用語からして既に一方が先を行き→
『ベールの彼方の生活④』→他方がその後に付いていくという感じ、一種の強制観念をもっています。これからの人類を待ち受けていると私が言っている主導はそれとは異なるものです。次のように説明すればどうでしょうか。それはイエス・キリストにおいて明白に体現されております。
『ベールの彼方の生活④』男性としての美質が1かけらの不快さも醜さも伴わずに体現されていると同時に、女性としての優しさが1かけらの弱々しさも伴わずに融合されております。未来は両者が、すなわち男性と女性とが、いかに完璧に一方が他方を吸収した形であっても、2つの性としてではなく、→
『ベールの彼方の生活④』→1つの性の2つの側面という形をとる事になります。力の支配するところでは“オレが先だ。お前は後に付いてこい”という事になります。愛の支配するところでは言葉は不要です。以心伝心で“最愛なる者よ、共に歩こう”という事になります。
『ベールの彼方の生活④』私の言わんとする事がこれでお分りと思います。【―分ります。ただ今日までの慣習に親しんできている者にとっては、一方が(優しく)手引きし他方が(素直に)付いて行くようでなければ進歩が得られないというのは、いささか理解が困難です。】
『ベールの彼方の生活④』おっしゃる通りです。今の言い回しにも苦心のあとが窺えます。今貴殿は地上でいう組織や整然とした規制、軍隊や大企業における上下の関係を思わせる語句を使用しておられます。もちろん天界においても整然たる序列が存在します。しかしそれは権力の大小ではなく、→
『ベールの彼方の生活④』→あらゆる力の背後に控えるもの―愛がそうあらしめるのです。実際においてそれが何を意味するかを次の事実から微かにでも心に描いてみて下さい。比喩的な意味ではなく実際の事実として、地上でいうところの高い者と低い者、偉大な者と劣等なる者は存在しません。
『ベールの彼方の生活④』地上から来たばかりの霊と天使との間にも必ず共通した潜在的要素が存在します。その意味で、若い霊も潜在的には天使と同じであるのみならず、さらに上の大天使、力天使、能天使とも同じであると言えるのです。(訳者注―ここではオーエンがキリスト教の牧師である事から)→
『ベールの彼方の生活④』→(神学における天使の分類用語を使用しているまでの事で、実際にそういう名称で呼ばれている訳ではない。要するに造化の仕事に直接携わっている高級霊と考えればよい)さらに、例えば天使と“父”との関係について言えば、地上的な観点からすれば当然天使の方が→
『ベールの彼方の生活④』→小さい存在ですが、天界全体として考えた時、両者の関係は1つの荘厳なる実在すなわち“絶対神”の中に吸収されてしまいます。そこにおいては天使も絶対神と一体となります。“より大きい”も“より小さい”もありません。それは外部にまとう衣服については言えましょう。
『ベールの彼方の生活④』宝石の“枠飾り”のようなものです。が、内奥の“至聖所”ではその差別はありません。その事はキリストの顕現の度に思い知らされる事です。すなわちキリストは確かに王であり吾々はその従臣です。しかしキリストはその王国全体と一体であり、その意味において→
『ベールの彼方の生活④』→従臣もその“王の座”を共有している事になるのです。キリストが命を下し、指揮し、吾々はその命に服し、指揮に従います。が、“命じられたから”そうするのではなく、キリストを“敬慕するから”であり、キリストもまた吾々を敬愛なさるからです。お分りでしょうか。
『ベールの彼方の生活④』ともかく、こうした天上的な洞察力の光を幾ばくかでも人類の未来へ向けて照射して頂きたい。きっとそこに、こうして貴殿に語りかけている吾々に啓示されているものを垣間見る事ができるでしょう。また次の事も銘記して下さい。
『ベールの彼方の生活④』理性というものは男性的資質に属し、従って私の言う未来を垣間見る手段としては不適当である事です。直感は女性的資質に属し、人間の携帯用望遠鏡のレンズとしては理性より上質です。思うに女性がその直感力をもって未来をどう読まれるにしても、理性的に得心がいかないと→
『ベールの彼方の生活④』→満足しない男性よりは、私が言わんとする事を素直に理解して下さるでしょう。女性は知的理解をしつこく求めようとしません。理屈にこだわらないのです。あまりその必要性がないとも言えます。直感力が具わっているからです。
『ベールの彼方の生活④』それで十分間に合いますし、これより先は女性と男性の双方にとってそれがさらに有益となっていく事でしょう。【―例によって寓話をお願いしたいですね。】ある金細工人が王妃の腕輪(ブレスレット)→
『ベールの彼方の生活④』→に付ける宝石としてルビーとエメラルドのどちらにしようかと思案しました。彼は迷いました。ルビーは王様がお好みであり、エメラルドは王妃がお好みだったからです。思案にあまった彼は妻を呼んで、どう思うかと聞いてみました。
『ベールの彼方の生活④』すると妻は“あたしだったらダイヤにする”と答えました。“なぜだ。ダイヤはどっちの色でもないぞ”と聞くと、“お持ちになってみられてはいかが?”と答えます。彼は言われた通りに持参してみる事にしました。恐るおそる宮殿を訪れてまず王様にお見せしたところ、→
『ベールの彼方の生活④』→“でかしたぞ。このダイヤはなかなかの透明度をしている。ルビーの輝きがあふれんばかりじゃ。さっそく妃のところへ持って行って見せてやってくれ”と言います。そこで王妃のところへ持って行くと王妃もことのほか喜ばれ、→
『ベールの彼方の生活④』→“なかなか宝石に目が高いのお。このダイヤはエメラルドの輝きをしている。さっそくそれでブレスレットを仕上げておくれでないか”とおっしゃいます。訳が分らないまま帰ってきた金細工人は、妻になぜ王妃はこのダイヤが気に入られたのだろうかと聞いてみました。
『ベールの彼方の生活④』すると妻は“お2人はどんなご様子だったのですか”と尋ねます。“お2人とも大そうお気に召されたんだ。王様はなかなか上質でルビーの色をしているとおっしゃり、王妃もなかなか上質でエメラルドの色をしているとおっしゃった”と彼は言いました。すると妻は答えました。
『ベールの彼方の生活④』“でもお2人のおっしゃる通りですよ。ルビー色もエメラルド色も、砕いてみれば何もない無色の中から出ているのであり、他にも数多くの色が混ざり合っているのです。愛はその底に全ての徳を融合させて含んでおり、1つ1つの徳が愛の光線の一条(ひとすじ)なのです。”→
『ベールの彼方の生活④』→“王様も王妃もその透明な輝きの中にお好みの色をご覧になられたのです。お2人が違う色をご覧になったからといって別に不思議に思われる事はありません。”
『ベールの彼方の生活④』“お互いの好みの色はその結晶体の中で融合し、自他の区別をなくして本来の輝きの中に埋没してしまっているのです。それはお2人が深く愛し合う仲だからですよ” アーネル†

『ベールの彼方の生活④』9章 男性原理と女性原理【1 キリストはなぜ男性として誕生したか】1919年3月21日 金曜日 貴殿に興味のありそうな話題は多々あるのですが、話が冗漫になるといけませんので割愛させて頂き、兄弟かきにせめぐ今日の危機(第1次世界大戦)→
『ベールの彼方の生活④』→(1914―18―訳者)に至らしめた大きな原因について述べようと思います。それはつまるところ、霊的なそしてよりダイナミックな活動をさしおいて、外面的な物的側面を高揚する傾向であったと言えます。
『ベールの彼方の生活④』その傾向が西洋人のあらゆる側面に浸透し、それがいつしか東洋人の思想や行動意志まで色濃く染め始めました。それは実際面にも表れるようになり、一般社会はもとより政治社会、さらには宗教界にも表れ、ついには芸術界すらその影響から逃れられなく→
『ベールの彼方の生活④』→なりました。すでにお話した物質と形態へ向けて“外部へ、下方へ”と進んできた宇宙(コスモス)の進化のコースを考え合わせて頂ければ、その事は別段不思議とは思えないでしょう。顕現としてのキリストについてもすでに述べました。
『ベールの彼方の生活④』私はこう述べました―いかなる惑星に誕生しようと、言いかえれば、地上への降誕と同じ意味でいかなる形態に宿ろうと、キリストはその使命を託された惑星の住民固有の“形態”を具えた、と。その事は降誕する“土地”についても言えますが、→
『ベールの彼方の生活④』→同時に降誕する“時代”についても言えます。ではこれより私は、ガリラヤのイエスとしての前回の地上への降誕について述べてみます。人間は次の事実すなわち、少なくとも吾々が知る限り“神性”において性の区別はない事、男性も女性もない事、→
『ベールの彼方の生活④』→なのにイエスは、いつの時代においても、かのガリラヤにおいても“男性として降誕した”という事実のもつ重要性を見落としております。私はこれよりその謎について説明してみます。これまでの全宇宙の進化は“自己主張”すなわち形体をもって自己を顕現→
『ベールの彼方の生活④』→する方向へ向かってまいりました。絶対的精髄である霊は、本来、人間が理解している意味での形体はありません。悠久の(形態上の)進化もようやく最終的段階を迎えておりますが、その間のリーダーシップを握ったのは男性であり、女性ではありませんでした。
『ベールの彼方の生活④』それには必然性があったのです。自己主張は本来男性的な傾向であり、女性的ではないからです。男性は個性を主張し、その中に自分の選んだ女性を組み入れて行こうとします。その女性を他の女性から隔絶して保護し、育み、我がものとしていきます。
『ベールの彼方の生活④』我が意志が彼女の意志―つまり女性は自分の意志の全てを男性の意志に従わせます。その際、男性の性格の洗練度が高いか低いかによって女性に対する自己主張の仕方に優しさと愛が多くもなり少なくもなります。しかし、その洗練というものは→
『ベールの彼方の生活④』→男性的理想ではなく女性的理想へと向かうものです。この点をよく注意して下さい。大切な意味があるのです。そこで地球について言えば―このたびは他の天体の事には言及しません―悠久の進化の過程において、身体的にも知性的にも力による支配の原理が→
『ベールの彼方の生活④』→表現されてきました。この二元的な力の表現が政治、科学、社会その他あらゆる分野での進歩の推進的要素となってきました。それが現代に至るまでの地上生活の主導的原理でした。人類の旗には“男性こそリーダー”の紋章が描かれておりました。
『ベールの彼方の生活④』キリストが女性としてでなく男性として地上へ誕生したのはそのためでした。しかし、男性支配の時代はやっとそのクライマックスを過ぎたばかりです。と言うよりは、今まさにそれを越えつつあります。
『ベールの彼方の生活④』そのクライマックスが外部へ向けて表現されたのが前回の大戦でした。  ―その大戦の事はすでに多くを語って頂いております。これからまたその話をなさるのではないでしょうね。  →多くは語るつもりはありません。しかし私がその惨事について黙する事は→
『ベールの彼方の生活④』→その大戦で頂点を迎えた、人類の進化に集約される数々の重大な軌跡を語らずに終わる事になります。その軌跡が大戦という形で発現したのは当然の成り行きであり不可避の事だったのです。冷静に見つめれば、自己主張の原理の良い面は男性的生活態度が→
『ベールの彼方の生活④』→“創造主”の面影をほうふつとさせる事ですが、それは反面において自分一人の独占・吸収という野蛮な側面ともなりかねない事が分かるでしょう。洗練された性格の男性は女性に対して敬意を抱きますが、野獣的男性は女性に対して優位のみを主張します。
『ベールの彼方の生活④』同じ意味で、洗練された国家は他の国家に対して有益な存在である事を志向し、相手が弱小国であれば力を貸そうとするものです。が、野蛮な国家はそう考えず、弱小国を隷属させ自国へ吸収してしまおうとする態度に出ます。
『ベールの彼方の生活④』しかし、程度が高いにせよ低いにせよ、その行為はあくまでも男性的であり、その違いは性質一つにかかっております。善性が強ければ与えようとし、邪性が強ければ奪おうとします。が、与える事も奪う事も男性的性向のしからしむるところであり、→
『ベールの彼方の生活④』→女性的性向ではありません。与える事は男性においては美徳とされますが、女性においては至極当たり前の事です。男性は功徳を積む事になりますが、女性はもともとその性向を女性本能の構成要素の中に含んでおります。
『ベールの彼方の生活④』キリストはこの自己主張の原理を自ら体現してみせました。それが人類救済の主導的原理だったのです。男性としてキリストも要求すべきものは要求し、我がものとすべきものは我がものとしました。これは女性のする事ではありません。
『ベールの彼方の生活④』が、徹底的にその原理を主張してしまうと、今度は男性の義務として、全てを放棄し全てを与えました。が、その時のキリストは男性としての理想に従っているのではなく女性としての理想に従っているのです。
『ベールの彼方の生活④』しかも女性としての理想に従っていながら、いっそう完全なる男性でもあるのです。このパラドックスはいずれ根拠を明らかにしますが、まずはイエス・キリストの言葉を2、3引用し、キリストが身体的には男性でありながら、男性と女性の双方の要素が→
『ベールの彼方の生活④』→連帯して発揮されている、完全なる“神性の顕現”である事をお示ししましょう。「人、その友のために己れを棄つる、これに優る愛はなし」(ヨハネ15・13)確かにそうですが、それは男性的な愛です。それよりさらに大なる愛が存在します。
『ベールの彼方の生活④』それは敵のために己れの生命を棄てる事です。自分を虐待する男になおもしがみつこうとする女性の姿を見ていて私は、そこに女性特有の(友のために捧げる愛よりも偉大な)憎き相手に捧げる愛を見るのです。イエスは自分を虐待する者たちのために自分の生命を棄てました。
『ベールの彼方の生活④』私にはそれはイエスの本性に宿る男性的要素ではなく女性的要素が誘発したように思えるのです。また、なぜ「奪うより与える方が幸福」(使徒行伝20・35)なのか。男性にとってはこの言葉は観念的にも実際的にも理解が困難ですが、女性にとっては容易にそして自然に理解が→
『ベールの彼方の生活④』→いきます。男性はそれが真実である事に同意はしても、なお奪い続けようとするものです。女性は与えるという行為の中に喜びを求めます。受けたものを何倍にもして返さないと気が済まないのです。この事を考え合わせれば、今だに論争が続いている例の奇蹟に敬虔の念を→
『ベールの彼方の生活④』→覚えられる事でしょう。つまり、僅かなパンを何十倍にも増やして飢えをしのがせた行為も同じ女性的愛から発していたのです。しかしこの問題はこれ以上深入りしないでおきましょう。私が言いたかった事をまとめると次のような事になります。
『ベールの彼方の生活④』つまりこれまでの地上世界は全ての面において英雄的行為が求められる段階にあったという事。従って“雄々しい力”という言葉が誰の耳にも自然な響きをもって聞こえ、“女々しい力”という言い方から受ける妙な響きはありません。
『ベールの彼方の生活④』しかし男性は神威の“1つの側面”―片面にすぎないのです。その側面がこれまでの永い地上の歴史の中で存分に発揮されてきました。が、これより人類が十全な体験を積むためには、もう一方の側面を発揮しなければなりません。
『ベールの彼方の生活④』これまでは男性が先頭に立って引っぱってきました。そしてそれなりの所産を手にしました。これからの未来にはそれとは異質の、もっと愉しい資質が用意されております。  アーネル†