『シルバーバーチの霊訓』8巻 6章 明日の指導者たち―若者にどう説くか

※文中に当時の僕のコメントが挿入されていますが、削除するのが面倒ですので(汗)ご参考までにそのまま掲載させて頂きます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【初めて招待された女性が自分の教会に通う十代の若者にはどう霊的真理を説けばよいかを尋ねた。その教会は英国国教会には属しておらず、バイブル中心の教えは説いていないという。シルバーバーチはこう答えた―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
今日の若者は反抗的なところがありますから、理性と論理に訴えるのが一番よいと私は考えます。彼らの気持の中には、過去の教えは暗黒の世界をもたらして自分たちを裏切ったという考えがあります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
私だったらこうしてお持ちしている霊的真理の背後の理念の合理性を訴えたいと思います。その際にスピリチュアリズムとかオカルトとかのラベルや、神秘的、秘境的といった言い方はしない方がよろしい。ただの用語にすぎないのですから。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それよりも脳と精神の違い、物質と霊の違いを教え、今既に自分という存在の中に化学的分析も解剖も出来ない、物質を超えた生命原理が働いており、それが原動力となって自分が生かされているのだという事を説くのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
人間という存在は最も高度に組織化され、最も緻密で最も複雑なコントロールルームを具えた、他に類を見ない驚異的な有機体です。その無数の構成要素が調和的に働く事によって生き動き呼吸できているのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
しかし実は、その物的身体の他にもう一つ、それを操作する、思考力を具えた、目に見えない、霊的個性(インディビジュアリティ)が存在している事を説くのです。目に見えている表面の奥に、評価し考察し比較し反省し分析し判断し決断を下す精神が働いております。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それは物的なものではありません。人間には情愛があり友情があり愛があり同情心がありますが、これらは本質的には非物質的なものです。愛を計量する事は出来ません。重さを計る事も、目で見る事も、舌で舐める事も、鼻で嗅いでみる事も、耳で聞いてみる事も出来ません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それでも厳然として存在し、英雄的行為と犠牲的行為へ駆り立てる最大の原動力となっております。あなたの教会へ訪れる若者はまだ、あなたが既にご存知の霊的真理は何も知らない訳ですが、その子たちにまず精神とは何でしょうかと問いかけてみられる事です。
霊界には地上に存在しない色彩(紫外色・赤外色)がたくさん存在します。地上には4つの音域しかありませんが霊界にはたくさんの音域があります。地上で制作される絵画や音楽はことごとく霊界が始源です。僕たちは良かれ悪しかれインスピレーションを受取って絵画や音楽を制作する受信器なのです(祈)
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
それが肉体を超えたものである事は明白ですから、では肉体が機能しなくなると同時にその肉体を超えたものも機能しなくなると想像する根拠がどこにあるか―こういう具合に話を論理的にもっていけば、よいきっかけがつかめると思います。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それによって何人かでも関心を抱いてくれる者がいれば、その好機を逃してはいけません。嘲笑やあざけりは気になさらない事です。あなたの言葉を素直に受入れてくれる者が一人や二人はいるものです。その種子はすぐにではなくても、そのうち芽を出し始める事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それであなたは自分以外の魂の一つに自我を見出させてあげた事になるのです。私たちは地上の人々が正しい生き方を始めるきっかけとなる、真の自我への覚醒と認識をもたらしてあげる事に四六時中関わっております。それが私たち霊団に課せられた大目的なのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
人生の落伍者、死後に再び始まる生活に何の備えもない、何の身支度も出来ていないまま霊界入りする人があまりに多すぎるからです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
(別の日の交霊会で)【若者に霊的真理へ関心を向けさせるにはどうしたらよいでしょうか―】私の考えでは、若者は一般的に言って人生体験、特に身近な人を失う事による胸をえぐられるような内省を迫られる体験がありませんから、―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―ただ単に霊の世界との交信が可能である事を証明して見せるという形で迫ってはいけないと思います。我が子が死後も生きているといった一身上の事実の証明では関心は引けません。私はやはり若者の理性と知性に訴えるべきだと思います。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
すなわち論理的思考が納得するような霊的真理を提示し、それを単に信じろとか希望を見出せとか要求するのではなく、それが合理的で理性を満足させるものであり、真理の極印が押されたものである事を理解させるために、こちらが説く事を徹底的に疑ってかからせるのです。
僕が言うのもなんですがm(_ _)m 皆さん、本を読みましょう☆素敵な本はたくさんあります。(ブログ“「霊」関連書籍の総括”参照)そして困難、苦難から逃げる事なく、勇気をもって真正面から立ち向かいましょう☆艱難辛苦の先に光がある、これだけは間違いありません☆艱難辛苦カモンです☆(祈)
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
私だったらその霊的真理は不変の自然法則によって統制されている広大な宇宙的構想の一端である事を説きます。生命現象、自然現象、人間的現象のあらゆる側面と活動が起こり得る全ての事態に備えて用意されている神の摂理によって完全なる統制下に置かれているという事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それ故地上に起きる出来事は全て法則によって支配されたものであると説きます。つまり原因と結果の法則が働いており、一つの原因には寸分の狂いもない連鎖でそれ相当の結果が生じるという事です。奇跡というものはないという事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
法則は定められた通りに働くものであり、その意味では全ての事が前もって知れている訳ですから奇跡を起こすために法則を廃棄する必要はないのです。そう説いてから心霊実験による証拠を引き合いに出して、それが人間は本来が霊である事、―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―肉体は付属物であって、それに生命を吹き入れる霊の投影にすぎない事を証明している事を指摘します。つまり肉体そのものには動力も生命力もないのです。肉体が動き呼吸し機能できているのは、それを可能ならしめるエネルギーを具えた霊のおかげなのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
霊は物質に優るのです。霊が王様だとすれば物質は従臣です。霊が主人だとすれば物質は召使のようなものです。要するに霊が全てを支配し、規制し、管理し、統制しているのです。そう述べてから更に私は、以上のような重大な事実を知る事は深遠な意義がある事を付加えます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
これを正しく理解すれば人間的な考えに革命をもたらし、各自が正しい視野をもち、優先させるべきものを優先させ、永遠の実在である霊的本性の開発と向上について、その仮の宿にすぎない肉体の維持に向けられている関心と同じ程度の関心を向けるようになるでしょう。
アタック帰還。実は今日アタック前に「山でビックリ」という文字のインスピレーションを受取ってたので「何?クマ?昔の知合いとバッタリ出会うとか?まさか物質化現象?」とかとか想像を膨らませながら稜線上を駆けずり回ってたのですが結局何事もなくゴール。ん?一体なんだったんでしょうね(考)
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
以上のような対応の仕方なら若者も応じてくれるものと私は考えます。【霊能養成会に参加する事はお勧めになりますか―】初めからは勧めません。最初は精神統一のためのグループにでも加わる事を勧めます。その方が若者には向いているのでしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
瞑想によって普段隠れているものに表現のチャンスを与えるのです。【それはうっかりすると、いわゆる神秘主義者にしてしまいませんか―】もしそうなったら、それは方向を間違えた事になります。それも自由意志による選択に任されるべき事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
若者には若者なりの発達の余地を与えてやらねばなりません。受入れる準備が出来れば受入れます。弟子に準備が出来れば師が訪れるものです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【現代の若者に対して霊界から特別の働きかけがあるのでしょうか。それが血気盛んな若者を刺激して自分でも訳が分らないまま何かを求めようとさせているのではないでしょうか―】今日の若者の問題の原因は一つには第二次世界大戦による社会環境の大変動があります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それが忠誠の対象を変えさせ過去に対して背を向けさせ、今自分たちが置かれている状況に合っていると思う思想を求めさせているのです。若者は本性そのものが物事を何でも過激に、性急に求めさせます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
従来の型にはまったものに背を向け物質のベールに隠されたものを性急に求めようとします。(LSDのような)麻薬を使って一時的な幻覚を味わうとか、時には暴力行為で恍惚を味わうといった過激な方法に走るのも、―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―若者が新しいものを求めようとして古いものを破壊している一例と言えます。もとより霊的開発に手っ取り早い方法があるかに思わせる事は断じてあってはなりません。それは絶対に有得ないのです。
イエスは手にした牧杖で一匹の狼を叩いたが、他の狼はイエスの肩に飛び掛りイエスを地上に倒してしまった。二匹の狼とイエスは暫くもみ合っていた。イエスの体からは血と汗が滴り落ちていた。狼は再びイエスに襲い掛かり、イエスを地上に投げ飛ばしてしまった。―【イエスの成年時代】より
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
霊の宝は即座に手に入るものではありません。努力して求めなくてはなりません。霊的熟達には大変な修行が必要です。それを求める人は、本格的な霊能を身につけるためには長期間にわたる献身的修行を要する事を認識しなくてはなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
若者にはぜひとも物質を超えたものを求めさせる必要があります。物質の世界が殻であり、実在はその殻の内側にある事を認識すれば、それが生への新たな視野をもたせる事になるでしょう。そうなった時初めて若者としての社会への貢献が出来る事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【組織的社会に対するそうした若者の反抗についてお尋ねしたいのですが、その傾向は若者が霊界の波長に合い易くて知らず知らずのうちに霊界からの指図に反応しているのだという観方をどう思われますか―】私は若者の反抗は別に気にしておりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
私がいけないと言っているのは若者による暴力行為です。【若者も愛を基本概念とした神を求めております。彼らの思想は愛に根ざしています。教会中心ではなく神を中心としています。そうではないでしょうかー】反抗するのは若者の特権です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
安易に妥協するようでは若者でなくなります。追求し、詮索し、反逆しなくてはいけません。地上世界はこのたび幾つかの激変を体験し、慣習が変化し、既成の教えに対する敬意を失いました。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
こうした折に若者なりに自分たちの住む世界の統治はかくあるべきだと思うものを求めても、それを非難してはいけません。しかし肝心なのは地上生活も全て霊的実在が基本となっており物的現実とは違うという認識です。物質にはそれ自身の存在は無いのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
物質の存在は霊のおかげなのです。物質は外殻であり、外皮であり、霊が核なのです。肉体が滅びるのは物質で出来ているからであり、霊が撤退するからです。老いも若きも地上の人間全てが学ばねばならない大切な教訓は、霊こそ全生命活動の基盤だという事です。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
地上生活におけるより大きな安らぎ、より一層の宿願成就のカギを握るのは、その霊的原理をいかに応用するかです。すなわち慈悲、慈愛、寛容心、協調的精神、奉仕的精神といった霊的資質を少しでも多く発揮する事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
人間世界の不幸の原因は物質万能主義、つまりは欲望と利己主義が支配している事にあります。我欲を愛他主義と置き替えないといけません。利己主義を自己犠牲と置き替えないといけません。恵まれた人が恵まれない人に手を差伸べるような社会にしないといけません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それが究極的に今より大きな平和、協調性、思いやりの心を招来する道です。私は絶対に悲観していません。私は常に楽観的です。人間世界の諺を使わせて頂けば“ボールはいつも足元に転がっている”と申上げます。(※)―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―(※フットボールから生まれた言い回しで、目の前に成功のチャンスが訪れている、といった意味―訳者)【若者の関心が物的なものに偏っている事、つまりお金と地位だけを目的としている生き方に批判的であるようにお見受けしますが…】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
私は若者が悪いと言っているのではありません。彼らは言わば犠牲者です。今日の混乱した世相には何の責任もありません。しかし同時に彼らが何の貢献もしていない過去からの遺産を数多く相続しております。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
さまざまな分野でのパイオニアや改革者たちが同胞のために刻苦し、そして豊かな遺産を残してくれているのです。見通しは決して救いようのない陰うつなものではありません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
確かに一方には世の中を悪くする事ばかりしている連中もいますが、それは全体の一部にすぎません。他方には世の中に貢献している人々、啓発と叡智をもたらし、来るべき世代がより多くの豊かさを手にする事が出来るようにしようと心を砕いている人たちが大勢いるのです。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
【私にも子供がいます。私が大切だと思うアドバイスをしても必ずしも受入れてくれませんが、そうした努力によって私も未来のために貢献できるのだと思うと慰められます―】とても難しいです。この道に近道はないのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
が、あなたもせめて物的自我から撤退して静かな瞑想の時をもち、受身の姿勢になる事は出来ます。それがあなたの家族を見守っている霊とのより緊密な接触を得る上で役立ちます。【問題は結局よい環境を作るという事でしょうか―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
若者というのは耳を貸そうとしないものです。若いが故に自分たちの方が立派な事を知っていると思い込んでいるのです。それが地上での正常な成長過程の一つなのです。あなただって若い時は親よりも立派な事を知っていると思っていたはずです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
若者が既成の権威に対して懐疑を抱くという事は自然な成長過程の一つであるという事を認識しなければいけません(環境うんぬんではなくて)結局親として一つの手本を示して、その理由づけが出来るようでなければいけません。それしか方法はありません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
若者も霊的存在としての人間の生き方はこうあるべきだという、幾つかの道がある事は認めなくてはいけません。しかし若者がその事を理解するのは容易な事ではありません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【我々が真実に間違いないと確信している事でも、それを他人に信じさせる事は難しい事です。今こそ必要とされている霊的真理を広く一般に証明して見せるために何とかして霊界から大掛かりな働きかけをして頂けないものでしょうか―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【それとも今はその時期ではないという事でしょうか―】その時期でないのではなく、そういうやり方ではいけないという事です。私たちは熱狂的雰囲気の中での集団的回心の方法はとりません。そんなものは翌朝はもう蒸発して消えています。私たちは目的が違います。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
私たちの目的は一人一人が自分で疑問を抱いて追求し、その上で私たちの説いている事に理性を反発させるもの、あるいは知性を侮辱するものがない事を得心してくれるようにもっていく事です。私たちは立証と論理によって得心させなければいけません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
これはその人たちが霊的に受入れる用意が出来ていなければ不可能な事です。そしてその受入れ準備は魂が何らかの危機、悲劇あるいは病気等の体験によって目覚めるまでは整いません。つまり物質の世界には解答は見出し得ないという認識を得なければなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
人間の窮地は神の好機であるといった主旨の諺があります。私たちはそういう方法でしか仕事ができないのです。一点の曇りもなく霊的真理を確信できた人間は真の自我に目覚め霊的可能性を知る事になると私たちは信じるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
生命は死後も途切れる事なく続く事に得心がいきます。霊的自我に目覚めたその魂にとっては、その時から本当の自己開発が始まるのです。そして霊的知識に照らして自分の人生を規制するようになります。自然にそうなるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それによって内部の神性がますます発揮され霊的に、そして精神的に大きさと優雅さが増してまいります。あなたのように霊的な知識を手にした人間は自分のもとを訪れる人にそれを提供する義務があります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
ですが受入れる用意のできていない人をいくら説得せんとしても、それは石垣に頭を叩きつけるようなもので何の効果もありません。手を差しのべる用意だけはいつも整えておくべきです。もしお役に立てば、そうさせて頂いた事に感謝の意を表しなさい。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
もしお役に立てなかったら、その人のために涙を流してあげなさい。その人はせっかくのチャンスを目の前にしながら、それを手にする事が出来なかったのですから。それ以外に方法はありません。容易な手段で得られたものは容易に棄て去られるものです。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
霊的熟達の道は長く遅々として、しかも困難なものです。霊の褒章は奮闘努力と犠牲によってのみ獲得されるのです。霊的卓越に近道はありません。即席の方法というものはありません。奮闘努力の生活の中で魂が必死の思いで獲得しなければなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
聖者が何年もの修行の末に手にしたものを、利己主義者が一夜のうちに手にする事が出来るとしたら、神の摂理はまやかしであった事になります。それはまさしく神の公正を愚弄するものです。一人一人の魂が自分の努力によって成長と発達と進化を成就しなくてはならないのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
そうした努力の末に確信を得た魂は、もはや霊的真理をおろそかにする事は絶対にありません。落胆する必要など、どこにもありません。私たちは前進し続けております。勝利を収めつつあります。決して敗けているのではありません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
混乱しているのは(真理の出現に)狼狽している勢力です。霊的真理は途切れる事なく前進を続けております。あなたにこの知識をもたらしたのは他ならぬ“悲しみ”です。あなたは絶望の淵まで蹴落とされたからこそ受容性を身につける事が出来たのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
が、今はもうその淵へ舞い戻る事はないでしょう。それです。それと同じ事を他の人々にも体験させてあげるのです。永い惰眠から目を覚まし受容性を身につけ、神の意図された生き方を始める者が増えるにつれて、―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―徐々にではあっても確実に霊的真理が広がっている事を私たちは心から嬉しく思っております。あなた方が大事に思っておられる事が私たちにはどうでもよい事に思える事があります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
反対にあなた方がどうでもよいと思っておられる事が私たちから見ると大事な事である場合があります。その違いは視野の置きどころの違いから生じます。分数の計算で言えば、人生七十年も、永遠の時で割れば大した数字にはなりますまい。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
ダマスカスへ向うサウロ(のちのパウロ)を回心させたのが目も眩まんばかりの天の光であったように(使徒行伝9)たった一つの出来事が魂の目を開かせる触媒となる事があるものです。それはその時の事情次第です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
こうだという厳格で固定した規準をあげる訳にはまいりません。地上への誕生のそもそもの目的は魂が目を覚ます事にあります。もし魂が目覚めないままに終れば、その一生は無駄に終った事になります。地上生活が提供してくれる教育の機会が生かされなかった事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【地上で目覚めなかった魂はそちらでどうなるのでしょうか―】これがとても厄介なのです。それはちょうど社会生活について何の予備知識もないまま大人の世界に放り込まれた人と同じです。最初は何の自覚もないままでスタートします。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
地上と霊界のどちらの世界にも適応できません。地上において霊界生活に備えた教訓を何一つ学ばずに終ったのです。何の準備も出来ていないのです。身支度が整っていないのです。【そういう人たちをどうされるのですか―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―自覚のない魂はこちらでは手の施しようがありませんから、もう一度地上へ誕生せざるを得ない場合があります。霊的自覚が芽生えるまでに地上の年数にして何百年、何千年と掛かる事もあります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【親しい知人が援助してくれるのでしょう?】出来るだけの事はします。しかし自覚が芽生えるまでは暗闇の中にいます。自覚のないところに光明は射し込めないのです。それが私たちが直面する根本的な問題です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【彼ら自身が悪いのでしょうか―】“悪い”という用語は適切ではありません。私なりにお答してみましょう。魂を目覚めさせるためのチャンスは地上の人間一人一人に必ず訪れています。神は完全です。誰一人忘れ去られる事も無視される事も見落とされる事もありません。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
誰一人として自然法則の行使範囲からはみ出る事はありません。その法則の働きによって一つ一つの魂に目覚めのためのチャンスが用意されるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
目覚めるまでに至らなかったとすれば、それは本人が悪いというべきではなく、せっかくのチャンスが活用されなかったと言わねばなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
私が度々申上げているのをご存知と思いますが、もし誰かがあなたのもとを訪ねてきて、たとえば病気を治してあげる事が出来なかったとか、あるいは他の事で何の力にもなってあげられなかった時は、その人の事を気の毒に思ってあげる事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
せっかくのチャンスを生かせなかったという事になるからです。あなたが悪いのではありません。あなたは最善を尽してあげるしかありません。もし相手が素直に受入れてくれなければ、心の中でその方のために祈っておあげなさい。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
何とか力になってあげようと努力しても何の反応もない時は、その方にはあなたの元を去って頂くしかありません。いつまでもその方と首をつながれた思いをなさってはいけません。それぞれの魂に地上生活中に真理を学び自我を見出すためのチャンスが用意されております。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それを本人が拒絶したからといって、それをあなたが悪いかに思う事はありません。あなたの責任はあなたの能力の範囲でベストを尽す事です。やってあげられるだけの事はやったと確信したら、後の事は忘れて次の人の事に専念なさる事です。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
これは非情というのとは違います。霊力は、それを受入れる用意のない人に浪費すべきものではないのです。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
【その日の交霊会には両親がニュージーランドでスピリチュアリズムの普及活動をしている若い女性が出席していた。その女性にシルバーバーチが“ようこそ”と挨拶してからこう述べた―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
新参の方にいつも申上げている事ですが、私の教えを(新聞・雑誌で)世間へ公表して下さる際に私の事をあたかも全知全能であるかに紹介して下さっているために、私もそれに恥じないように努力しなければなりません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
しかし実際は私は永遠の真理の幾ばくかを学んだだけでして、それを受入れる用意の出来た地上の人たちにお分けしようとしているところです。そこが大切な点です。受入れる用意が出来ていないとだめなのです。真理は心を固く閉ざした人の中には入れません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
受入れる能力のあるところにのみ居場所を見出すのです。真理は宇宙の大霊と同じく無限です。あなたが受取る分量はあなたの理解力一つに掛っています。理解力が増せばさらに多くの真理を受取る事ができます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
しかもこの宇宙について全てを知り尽したいという段階には、いつまでたっても到達できません。前口上が長くなりましたが私はあなたのようにお若い方にはいつも、その若さでこうした霊的真理を授かる事が出来た事はこの上なく好運な事である事を申上げるのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
これから開け行く人生でそれが何よりの力となってくれるからです。それに引きかえ今の時代においてすら若い時から間違った事を教え込まれ、精神構造が宗教の名のもとに滑稽ともいうべき思想でぎゅうぎゅう詰にされている若者が少なくないのは何という悲しい事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
何の価値も無いばかりか霊的進化を促進するどころかむしろ障害となっているのです。神の教えではなく人間が勝手に拵えた教説が無抵抗の未熟な精神に植え付けられます。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
それが成人後オウムの如く繰返されていくうちに潜在意識の組織の一部となってしまうケースがあまりにも多いのです。それが本当は測り知れない恩恵をもたらすはずの霊的真理を受入れ難くしております。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
地上生活にとって呪いとも言うべきものの一つは、無意味な神学的教説が着々と広まった事だったと断言して、決して間違っていないと私は考えます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それが統一ではなく分裂の原因となり、お互いの霊的本性の共通性の認識のもとに一体ならしめる基盤とならずに、流血と暴力と抗争と戦争そして分裂へと導いていきました。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それ故にこそ私は、あなたがこうして霊的真理を手にされた事は実に恵まれていらっしゃると申上げるのです。あなたは人生の目的を理解し無限の愛と叡智から生み出された雄大な構想の中に自分も入っているのだという認識をもって人生の大冒険に立向かう事が出来ます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それは何ものにも替え難い貴重な財産です。霊的兵器を備えられたのです。あなたは人生での闘いに臆する事なく立向かい如何なる事態に置かれても自分には困難を克服し障害を乗越え、霊的品格と美質と強靭さを身につけていく力が秘められているとの自信をもつ事ができます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それであなたも宇宙の大霊に貢献している事になります。大霊は無限の多様性をもった統一体です。人間一人一人異なっていながら根源においては同じです。同じ大霊によって生命を賦与されているからです。が顕現の仕方は多岐にわたり全く同じ個性は二つと存在しません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
しかも、いずれも神の遺産として発達させれば自分より恵まれない者を救う事のできる能力が賦与されているのです。あなたも例外ではありません。その能力を発達させるのがあなたの義務なのです。必ずしも霊的能力に限りません。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
他にも全ての人間が所有し世の中を豊かにする手だてとする事の出来る才能がたくさんあります。地上の人間の全てがそれぞれに授かっている才能や技能を発揮するようになれば、どんなにか世の中が明るくなる事でしょう。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【別の日の交霊会で若者の別の側面が話題となった時にこう述べた―】若者は一筋縄ではいきません。あえて言わせて頂きますが、ここにおいでの皆さんの誰一人として、若い時に大人を手こずらせなかった方はいません。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
大人になるにつれて若者特有の反抗的性格が薄らいでいきますが、若い時は大人が世の中をめちゃくちゃにしている―オレたちが建て直すのだ、という気概に燃えたに相違ないのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
が、成長して理解力が芽生えてくると、知らず知らずのうちに恩恵を受けている事が沢山ある事に気づいて、それに感謝しなければならないと思いはじめます。こうした事も両極の原理、バランスの原理の一つなのです。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
つまり若輩と年輩がそれぞれの役割をもち、男性と女性の関係と同じようにお互い補足し合うようになっているのです。人生のしくみは完全なバランスの上に成り立っております。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
それぞれの存在が正しく機能を発揮すれば全体が調和するようになっているのです。ですから年輪を重ねた大人は大らかな心、ゆとりのある態度で、これから数々の事を学んでいく若者を見守ってやる事が大切である事になります。
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『シルバーバーチの霊訓⑧』
【その日のゲストとして出席していた心霊治療家の意見に対して―】発酵素が働いているのです。発酵したエネルギーを若者はどちらへ向けるべきかが分りません。在来の教えが何の効力も発揮しなかった事に不満を抱き、何かを求めようと必死になります。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
そして霊的なもの、神秘的なもの、目に見えないもの、無形のものに惹かれます。無意識のうちに惹かれている事もあります。霊的なものだけが与えてくれる充実感を魂そのものが求めるのです。しかし若いが故にそれを訳も分らず性急に求めます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
安易な手段で安直な満足を求めてしまいます。【それでヘロインとかLSDに走る訳ですね―】大人は大らかでないといけません。若者の心を理解し力になってやらないといけません。もしあなたが若者の心に霊力を注ぎ魂に炎を点火してやる事が出来たら、―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―それだけでこの上なく大きな貢献をした事になります。その若者の地上での生活全体が根本から違った意義をもつ事になるのです。【LSDを使用している若者は邪霊に取り憑かれているようです―】
『シルバーバーチの霊訓⑧』
困った事にその種の麻薬は地上と接した幽界の最下層の波長に合った心霊中枢を開かせるのです。それに感応してやってくる霊はその若者と同程度の者、往々にして地上で麻薬中毒あるいはアルコール中毒だった者で、その状態から一歩も脱出できずに―
『シルバーバーチの霊訓⑧』
―相変らずその種の満足を求めているのです。地縛状態から解放されていないのです。霊的治癒能力は触媒です。身体と霊と幽体との関係が混乱して生じている複雑な状態を解きほぐします。霊と精神と身体の三者が調和すれば健康に向いはじめます。
『シルバーバーチの霊訓⑧』
【別の日にも次のような事を述べた―】若者は明日の指導者となるべき人たちです。思考の仕方を正しく指導し、生活全体を正しい視野に収めるようにもっていけば、平和をさらに確固たるものにするうえで若者なりの大切な役割を果たす事ができます。
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