『スピリチュアルストーリーズ』【第11話 やさしい心】
天国の保育園に来てからのジョンは、毎日のように新しいこと、それまで思ってもみなかったことを教わったり発見したりしています。今日も先生から、花について、こんなたいせつなことを教わりました。
『スピリチュアルストーリーズ』その日のジョンは、お友だちのローズマリーといっしょに、ローズマリーのつくったお花畑を歩いていました。そのとき、ふとジョンは、その花畑が地上の花畑とどこかちがっていることに気がつきました。
『スピリチュアルストーリーズ』どこがちがうのかというと、ローズマリーのお花畑には〈花壇(かだん)〉がない、ということです。花壇というのは、花を1つの場所に集めて、いろいろとくふうをこらしてつくった畑のことです。
『スピリチュアルストーリーズ』ジョンは、地上ではそのような花壇に、同じような花がたくさん植えられていたはずだ、と思い出しました。でも、天国のお花畑には、そのような場所がどこにも見当たらないのです。いろんな種類の花が、わずかに1本ずつ、ときには2、3本ずつ、→
『スピリチュアルストーリーズ』→あちらこちらに咲いているのです。何かわけがあるのかしらと思ったジョンは、さっそく先生にたずねてみました。先生はいつものように、たいへんうれしそうに次のように話してくれました。先生は、よくわからないことをすなおにたずねる子どもが→
『スピリチュアルストーリーズ』→大好きなのです。「地上では、お花は、人間の目を楽しませるために植えるのです。ですから、きれいな花を1つの場所にたくさん植えるようになるのです。ですが、天国ではちがいます。天国の花は見せるためにあるのではありません。」
『スピリチュアルストーリーズ』「それぞれの花がそれぞれの個性のままに美しくなるように育てられているのです。そして、たいせつなことは、その花のいちばんの養分は、人間からいただくやさしい心、愛の心だということです。やさしい心で育てられれば、」→
『スピリチュアルストーリーズ』→「お花はますます美しく育ちます。もしも人間からやさしくされなくなると、お花はすぐしおれて、いつのまにか消えてなくなります」
『スピリチュアルストーリーズ』このお話を聞いているうちに、ジョンはしだいにうれしさがこみあげてきました。自分で植えた花が、自分のやさしい心ひとつで、いくらでも美しくなってくれるのだと思うと、うれしくてたまらなかったのです。
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