「迷える霊との対話」第1章 除霊による精神病治療のメカニズム をUPです(祈)†

迷える霊(スピリット)との対話 – 新装版 –
スピリチュアル・カウンセリングによる精神病治療の30年
C.A.ウィックランド著
近藤千雄訳
Thirty Years Among the Dead
C.A.Wickland,M.D.
Kazuo Kondoh
Thirty Years Among the Dead
by Carl A.Wickland,M.D.
シカゴ医師会
イリノイ州医師会
米国科学振興協会
米国地理学会
各会員
初版1924年
協力者
N.M.ワッツ
C.L.ゴーツ
O.D.ゴーツ
Spiritualist Press
London,England
目次
- まえがき
- 献辞
- 第1章 除霊による精神病治療のメカニズム
- ●霊的要因による障害の危険性
- ●実例・死後も肉体に執着するスピリット
- ●霊媒による患者救済のメカニズム
まえがき
本書を世に出すに当たって、著者の私には主義・主張や信仰上の説を広めようとする意図は、さらさらない。
30有余年にわたって正常・異常の両方の心理学を実験・研究してきた成果と、そこから引き出される見解を披露しようとするものである。
それが、とかく曖昧である死後の生命と、それが現実の生活に関わっている側面に光を当てることになると思うからであり、良識ある人ならばきっと、その重大性を認識されるものと確信する。
献辞
本書を、わが妻アンナ・ウィックランドと、見えざる世界の協力者“マーシーバンド”(※)に捧げる。
妻はその博愛精神と理想への無私の献身とによって、またマーシーバンドは霊界からの鼓舞と指導とによって、この業績を完遂させてくれた。
※ – Mercy Band 慈悲・哀れみをもった霊団という意味で、その存在が明らかとなる経緯については第1章で解説がある。その中で指導・監督に当たる“知的存在”Guiding Intelligences という表現もしているが、私はこれをあえて日本語に置きかえずに、マーシーバンドで通している – 訳者
反駁や論駁を目的としたり、逆に、頭から信じて無批判に受け入れる態度、あるいは話のタネになるものを探そうといった態度で読むのではなく、その内容をよく吟味し、思考の糧とするために読むべきである。
フランシス・ベーコン
第1章 除霊による精神病治療のメカニズム ●霊的要因による障害の危険性
霊的現象の研究は人類にとってきわめて重大な意義を秘めており、すでに世間一般の日常生活において欠かすことのできない要素となっているにもかかわらず、各分野において霊的現象をあくまでも精神生理学の基盤の上で分析しようとしていることは明白である。
たとえば、精神分析学者は、精神病の多くは何らかの心理的障害ないしはショック – 無意識のうちに受けたものが残存している場合と意識的に受けたがすでに忘れている場合のいずれか – に起因しているという説を立てている。
分析心理学の専門家は、心理測定法や知能テストによって精神的欠陥者の隔離と分類を可能にしつつある。また、神経学者や精神科医は、各種の神経症・精神異常および精神障害の病理的要因を突きとめて、予防法と治療法を確立することに真剣に取り組んでいる。
こうした研究分野に携わる人は、神経症や精神異常の有力な要因のひとつとして“霊魂説”を受け入れることを忌避するが、現実にはこの説こそ、ノイローゼ、神経過敏症および精神的錯乱に陥りやすい人間に見られる不確定要素を明るみにする上で、重大な貢献をしているのである。
いわゆる“心霊研究”にはふたつの側面がある。すなわち“正常”と“異常”である。“正常”な側面では、牧師と同じように「死後人間はどうなるか」という問題を医師の立場から取り扱う。
むろん問題はこれ以外にもいろいろあるが、とくに死後の問題は、病気であまり永生きできないと観念し、死後の状態について恐怖心さえ抱きなが生死の境界をさ迷っている患者にとっては、大きな関心事である。
そうした事態において、実際の知識にもとづいて、いわゆる“死”というものは存在しないこと、それはより次元の高い世界における新しい活動とその機会とを提供してくれる界層への誕生であることを確信させてあげることは、医師としてこれ以上の崇高な役目はないと言ってよいのではなかろうか。
次に“異常”の側面では、肉体に宿って生活している間だけでなく、肉体を棄てて他界の存在となったあとの精神の複雑な機能についても、医師に可能なかぎりの多くの知識が要請される。
異常心理現象における研究は、正常心理現象の研究と同様に“霊(スピリット)”というものが実在することを指摘しているのみならず、そのスピリットこそ各種の神経症や精神病において大きな要因となっていることを、疑問の余地のないところまで証明している。
面白半分に心霊能力を試してみた者が引き起こす精神異常をよく知っているのは、誰よりもまず医師である。というのは、誰しもまず医師のところを訪れるからである。したがって、そうした不幸な犠牲者がその後いかなる扱いを受けることになるかは、診察した医師の判断ひとつにかかっていることになる。
そんな次第で、心霊学の諸相、とくに軽率な心霊愛好家、なかでも神経症の素因のある者の危険性について幅広く知っておくことは、医師の特権であると同時に、緊急の義務であらねばならない。
そうした遊び半分の心霊実験から生じる恐ろしい結果を目(ま)のあたりにして、私は、その因(よ)ってきたる原因を確認するための一連の調査を行なった。これも医師の領分に関わることだからである。
一見害はなさそうな自動書記とかウィージャ盤(日本のコックリさんのようなもの)による実験をしているうちに精神病院への収容が必要となった患者を見て、面白半分にやった心霊実験がもとで生じる精神障害や錯乱といった深刻な問題が、まず私の注意を引きつけた。
その最初のケースはB夫人で、自動書記を試みているうちに錯乱状態となり、人格が変ってしまった。
ふだんは愛想がよく、信心深く、物欲がなく、あか抜けのした貴婦人だったのが、ある時から急に荒々しくて騒々しい性格となり、はしゃぎ回り、跳ね回り、下品な言葉を使い、自分は女優だと言い張り、何時までに舞台へ行かないとクビになると言ったりした。ついには完全に責任能力を失ったとの診断で精神病院へ収容されてしまった。
もうひとつのケースはC夫人で、同じく自動書記を試みているうちに、芸術家の貴婦人から一転して乱暴な性格の女性に変ってしまった。金切り声を上げながら両手でこめかみをさすり、「神よ救い給え!神よ救い給え!」と叫ぶかと思えば、道路へ飛び出してぬかるみに跪(ひざまず)いて祈ったり、午後6時前に食事をしたら地獄に落ちる、と言って食事を拒否したりした。
同じく自動書記を面白半分にやっていたS夫人も精神がおかしくなり、やがて凶暴性も出てきて警察の手を煩わせるに至った。夜中に突然起きて、自分の経営する婦人帽子店のショーウィンドーの中で、ナポレオン気取りのポーズをとったりした。自分はナポレオンだと思い込んでいたのである。その他にも無軌道な行為が多くなって、ついに精神病院へ収容されるに至った。
同じ原因で、W夫人も幻覚に取り憑かれるようになった。神がひっきりなしに自分に語りかけていて、過去の過ちを咎めているというのだった。そのうち神の求めにしたがって(と本人は思って)自殺を企て、それは未遂に終ったが精神病院へ収容された。
このほかにも“無害”と思われているウィージャ盤で遊んでいるうちに起きた悲惨な症状に私は関心をもち、その有力な手がかりを心霊現象に求めるようになっていった。
私は心霊仲間が集まって催す信頼のおけるホームサークル(※)に出席し、また私の家で催したこともあるが、そのうち私の妻にすぐれた霊媒的能力があることがわかり、複数のスピリットに代わるがわる支配されるようになった。
最初妻は、死者が自分の口を使ってしゃべるということは“死者を安らかな眠りから覚ます”ことにならないかと心配したが、霊団側(のちにマーシーバンドと名のる)は、死後についての人間の認識が嘆かわしいほど間違っており、その心配は無用であると言ってきた。
※ – 霊との交わりを求める会を交霊会ないし心霊実験というが、10人前後で行なう家庭交霊会(ホームサークル)と、何百人、何千人もの人を相手に行なう公開交霊会(デモンストレーション)とがある。詳しくは『ペットが死ぬとき』(ハート出版刊)の第7章を参照 – 訳者
彼らが言うには、事実上“死”というものは存在せず、肉眼に映じる世界から映じない世界へ移るだけのことであって、高級霊は、死後に待ちうけるすばらしい可能性について人間を啓発するための交霊の機会を待ち望んでいるというのであった。
問題はその“死”つまり、肉体からの解放があまりに簡単で自然であるために、大半の人間はしばらくの間 – 個人によって長短の差はあるが – その変移に気づかず、霊的知識が欠如しているために、地上の懐かしい場所をうろつきまわっているというのである。
そうしたスピリットの中には、そのうち人間の磁気性オーラに引きつけられて乗り移り – 本人も人間の方もそれを自覚しないことが多い – それが原因となって数知れない災害や悲劇が引き起こされ、病気・不道徳行為・犯罪・精神病等が生じているケースが数多くあるという。
スピリットの側はそうとは知らずにいる場合もあるし、悪意からそうしている場合もある。
こうした霊的要因による障害の危険性は、好奇心が先走りして、指導者なしに心霊実験に手を染めた者の場合が最も大きいが、そうした事実を知らずにいることはさらに危険なことで、感受性の強い神経症患者の場合はとくに注意を要するという。
こうした説明のあと霊団は、さらに次のようなことを言ってきた。すなわち一種の転移方式、具体的に言えば憑依しているスピリットをその人間(患者)から霊媒へ乗り移らせることによって、右の霊魂説の正しさが証明できるし、霊的症状の内側の実情も明らかにできる –
患者は正常に戻り、憑依霊はそのあと霊界の事情に通じたスピリットの手にあずけられ、その看護のもとで霊的真理についての教育を受けることになる、というのである。
その上で彼らは、そうした実験の霊媒役として私の妻が適切であると見ており、もし私が彼らに協力して、一時的に妻に憑依させるスピリットの話し相手となって話を聞き出し、また諭(さと)してくれれば、彼らの主張していることが正しいことを証明してみせる – 私の妻には一切の危害は及ばないようにする、と提案してきた。
こうした重大な主張 – もしもその通りであれば、精神病理学のみならず犯罪学においても不可解とされている原因の解明に大きな意義をもつであろう霊魂説 – が真実か否かをぜひ確認したいとの願望から、私は、危険と思えるその提案を受け入れることにした。
●実例・死後も肉体に執着するスピリット
その目的への準備として、霊団側はしばしば私のまったく予期しない時にいろいろな現象を起こしてみせた。そのいくつかは、私が医学部に籍を置いて間もないころに起きた。
ある日私は、最初の解剖実験をその日から始める意図もなしに家を出た。したがって、妻の潜在意識が、そのあと起きた現象に何らかの関わりをもった可能性は考えられない。
さて当日、学生はひとつの死体を上下半分ずつ解剖することになった。最初の死体は60歳ばかりの男性で、私はその日の午後から下肢の解剖に入った。
帰宅したのは午後5時ごろだった。ドアを開けて中に入るや否や妻の様子が急におかしくなり、妙な気分がすると言いながら今にも倒れそうによろめいた。私が妻の肩に手を置いたとたんに、しゃんと身を起こした。何者かに憑依されていて、それが脅(おど)すような身振りをしながらこう言った。
「オレを切るとは、いったいどういうつもりだ!」
誰も切った覚えはないと私が言うと、そのスピリットはこう言って怒った。
「切ってるじゃないか!オレの脚(あし)を切ってるじゃないか!」
私は、この男は私が今日解剖した死体の主で、大学からずっと家までつけてきたのだと理解がいったので、そのスピリットと語り合おうと思い、とりあえず、その(妻の)身体(からだ)をイスに座らせた。すると、
「コラ!人の身体に勝手にさわらんでくれ!」
と言うので、
「自分の妻の身体にさわって何が悪いんですか」
と言い返すと、
「お前の妻だと!?いったい何の話だ。オレは女なんかじゃない、男だぞ!」
と怒鳴るのだった。
そこで私は、彼がもう肉体から離れて、今は私の妻の身体を使ってしゃべっていること、つまりスピリットとなってここへ来ており、肉体は大学に横たわっている事実を説明した。どうやらそのことが分かってくれたようなので、私はこう付け加えた。
「たとえ私が、大学に置いてあるあなたの肉体を切っているとしても、それであなたが死ぬわけではないでしょう – あなた自身は今、ここにいるんだから」
すると彼は、なるほどもっともな話だと答えてから、こう述べた。
「どうやらオレは“死者”の仲間入りをしたに違いないな。となると、あの古ぼけた肉体にはもう用はないから、勉強の材料になるのなら思いきり切り刻んで結構だ」
そう言ったあと突然「だんな、噛みタバコをめぐんでくれんかな」と言うので、私がそんなものはもってないと言うと、今度はパイプをせがんで「一服やりたくてたまらんのだ」と言った。
もちろん私は断わった(妻はタバコを噛んでいる人を見るとひどく嫌がっていたから、この現象に妻の潜在意識が関わっていた可能性はないことになる)。
そして、今はもう“死者”となっていることを、さらに詳しく説明してやると、ようやく事情が呑み込めたらしく、妻の身体から去っていった。あとで死体の歯を調べたら、噛みタバコの常習者であることが判明した。
もうひとつは、私が実地教授の助手に指名され学生の前で解剖することになった時のことで、ある黒人の死体が選ばれた。その日は何も手をつけずに帰宅したのであるが、その夜になって妻が憑依状態となり、こんなことをしゃべった。
「大将、このおれを切ってくれるなよ」
私は、彼がもう死んでしまっていること、今は古びた肉体ではなく女性の身体を使ってしゃべっていることを話してきかせた。が、信じてくれないので、私は妻の両手を見させて、黒人の手ではなくて白いでしょうと言ってみた。が、それでも信じないで、
「それは白く塗っているからだよ。オレは白壁塗りが仕事だもんな」と言う。
ずいぶん頑固なスピリットで、こんな調子の言い訳や弁解ばかりして私の言うことを認めようとしなかったが、最後は得心して去って行った。
スピリットが死というただの移行現象に気づかずに、信じられないほどしつこく肉体に執着していることを証言する例として、次のようなものがある。
シカゴの郡立病院で死亡した40歳ばかりの女性の死体が、解剖室に安置されていた。
死後7か月たった翌年1月に、私を含む何人かの学生がその死体の解剖を指示された。解剖が始まった最初の日の夕方は、わけあって私は参加できなかった。
その最初の解剖の2、3時間の間にどんなことが起きたのかは、私は何も聞いていなかったが、なぜかその日参加した学生は、2度とその死体に触れたがらなかった。
翌日の午後は授業がなかったので、私はひとりで解剖することにし、腕と頸部にメスを入れ始めた。
すると、解剖室は長い地下室の奥にあって物音ひとつしない所なのに、解剖の途中で、小さいがはっきりとした声で「私を殺さないで」という声が聞こえた。
遠くから聞こえる微(かす)かな声だったが、私は迷信的なところはみじんもなく、些細(ささい)な出来事をいちいちスピリットの仕業にするタイプではないので、多分道路で遊んでいる子供の声だろうくらいにしか考えなかった。
もっとも、よく考えてみると、その時、それ以外に、子供の遊び声はいっさい聞こえていなかった。
翌日の午後も私はひとりで解剖していた。すると床の上にまるめて置いてあった新聞紙が、ちょうど紙くずをクシャクシャにまるめる時に出るような音を出したので、さすがの私も一瞬どきっとした。が、この時もとくに気にせずに、帰宅後も妻には何も話さなかった。
そうした出来事をすっかり忘れていた数日後のこと、私の家で(時おり開いていた)ホームサークルが開かれた。霊媒の妻を通じて見えざるスピリットが代わるがわる語り、それも無事に終って、いつもならそこで妻が入神状態から平常の状態に戻るのだが、その時はなぜか憑依状態のままの様子なので、私が確かめようと思って席を立って近づくと、妻がいきなり体を起こして平手で私をぶった。そしてこう言った – 。
「あんたに少しばかり言いたいことがあるのよ!」
そう言ってから私に激しく食ってかかり、少しの間もみ合ったあと、私がいったいどうしたというのかと尋ねたところ、
「なぜこのあたしを殺そうとするのよ?」
と言うので、
「私は誰も殺そうとなんかしてませんよ」
と言い返すと、
「いいや、してます – あたしの腕と首に切りつけてるじゃない!殺さないでと大声を出して床の上の新聞紙を叩いて驚かせたのに、あんた、知らん顔だったわね!」そう言ってからケタケタ笑い出して、こう付け加えた。
「でも、あの連中はうまく脅かしてやったわ」
この女性霊は生前ミニー・モーガンと言い、現在の身の上を説明するのにずいぶん暇がいったが、ついに得心してくれて、高い世界を目指すように心がけますと言って去っていった。
●霊媒による患者救済のメカニズム
霊媒である私の妻は、よほどスピリットがコントロールしやすいらしく、憑依して語るスピリットの大半が、自分がいわゆる死者であって一時的に地上の人間の身体に宿っていることに気がつかない。
理知的判断力の鋭いスピリットの場合だと、自分だと思っている今の(霊媒の)身体の特徴や手足、衣服などの違いを指摘すると、事情が尋常でないことに気づいてくれる。とくに男性である場合はその違いが歴然としているので、なおさらである。
「今、あなたが使用しておられる身体は私の妻のものです」と言われると、たいてい
「ワシはあんたの奥さんなんかじゃない」と言い返し、得心してもらうまでにはずいぶん多くの説明を要するが、とにもかくにも、なんとか分かってくれる。
これに対して、あくまでも頑固な猜疑心の固まりのようなスピリットがいるもので、自分が死んで肉体を失っていることを絶対に認めようとしない。
理知的に判断しようという気持がなく、たとえ鏡をもってきて映して見せても、催眠術をかけているんだろうと言って、事情が変化していることを認めようとしない。あまりの頑固さに、結局はマーシーバンドに連れ出してもらって、あとをお任せすることになる。
精神異常の原因となっている憑依霊を、患者から霊媒(ウィックランド夫人)に移すには、静電気を患者に流す方法が効果的である。患者は必ずしもその場にいるとはかぎらないが、たいていは同席している。
静電気は人体には害はないが、憑依しているスピリットには耐えきれなくて、通電しているうちに、ついにその身体から離れる。そこで待機していた霊団が誘導して霊媒へ乗り移らせる。
これでそのスピリットとの直接の対話ができることになり、私が現実の真相を語って聞かせ、向上の可能性を教えてあげる。
それが納得できた段階で、霊媒から離れてマーシーバンドの手にあずけられ、霊媒は正常に復する。
同じ成果は、心霊サークルによる思念集中法(サークルのメンバーが円座を作って精神を統一して霊的な磁場をこしらえる – 訳者)によっても得られる。
患者は別の場所、往々にして遠く離れた病院などにいて、そこでマーシーバンドが憑依霊を連れ出して、そのサークルのところへ連れてきて霊媒に乗り移らせる。
このやり方ではスピリットは“追い出された”と言って文句を言うことが多いが、それでも自分がスピリットになっていることに気づかず、また地上の人間に憑依して障害の原因となっていることも知らないのである。
しかし、憑依霊の言動と患者の症状との間に類似性があること、そして、その憑依霊を除霊すると症状も除去されるという事実は、そのスピリットこそ精神病の原因であったことを明快に証明するものである。多くの場合、スピリットの身元も一点の疑問の余地もないまでに立証されている。
憑依霊を霊媒に乗り移らせたあと、2度と患者に戻らないようにすると、患者は次第に回復へ向かう。
ただ、なかには複数のスピリットが憑依しているケースがあり、その場合は1度に回復というわけにはいかない。
読者の中には、マーシーバンドは憑依霊をいちいち霊媒へ乗り移らせないで、直接説得すれば良いのではないかと思われる方もいるであろう。
実はそうしたスピリットは霊的知識が欠けているので、いったん地上的条件下に置き、現在の自分の状態を認識させ、向上の意識を芽生えさせてからでないと、霊界側からの直接の接触が得られないのである。
交霊会において、無知なスピリットが霊媒に乗り移らされることによって霊的理解へ導かれていく現象は、研究者にとって大変興味深いことであるが、同時に、暗黒界からその交霊の場へ連れてこられて、その様子を見学している大勢の無知な霊にとっても、大きな勉強となる。
(モーリス・バーパネルを霊媒とし、ハンネン・スワッファーを司会者とする英国の交霊会に、約半世紀あまりも出現していた古代霊シルバー・バーチの話によると、毎回“5000名”ばかりのスピリットが見学に来ていたという。シルバー・バーチはサークルのメンバーにだけ語りかけていたのではなかったのである – 訳者)
なかには、まるで精神錯乱のような状態になって、まともな説得ができないスピリットが多い。これは地上時代の誤った宗教的信仰や固定観念、もろもろの迷信が禍いしている。暴れまわり、暴言を吐くこともしばしばで、そんな時は霊媒の両手を握って押え込むことが必要となる。
また、自分の置かれている事情に目覚めるとともに死んでいくような感じを抱くスピリットがいる。これは霊媒の身体の支配を失いつつあることを意味している。
さらには、意識がもうろうとして半分眠っているような状態になり、そっとしといてくれないかと言い出す者もいて、このあとに紹介する記録をお読みいただけば分かるように、時には激しい言葉で目を覚まさせることが必要となる。
そうした記録の中で、よく“地下牢”または“土牢”という言葉が出てくるが、これは手に負えないスピリットをマーシーバンドがとらえ閉じ込めておく場所で、そのあと霊媒に乗り移らせると、今まで地下牢に入れられていたと文句を言う者がいる。
これは、高級霊になると、ある霊的法則を利用して牢に似た環境をこしらえることができるのである。出口がひとつもない独房のような部屋で、頑固なスピリットはそこに閉じ込められて、どっちを向いても自分の醜い性格と過去の行為が映し出される。
これは実際は“心の目”に映っているのであるが、本人は客観的に映っているように思い込む。その状態は、悔い改めの情が湧き新しい環境へ適応して向上したいと、みずから思い始めるまで続けられる。
私の妻の霊媒能力は、無意識のトランス(日本でいう神がかり、ないし入神状態 – 訳者)である。その間ずっと目を閉じ、睡眠中と同じく精神機能は停止状態に置かれている。
したがって、本人にはその間の記憶はない。そうした体験に対して異常な反応を起こすこともない。常に理性的であり、頭脳は明晰で、性格は陽性である。この仕事に過去35年もたずさわってきて、1度も健康を害したことも、いかなる種類の異常を見せたこともない。
それは、ひとつにはマーシーバンドと名のる高級霊団によって、常時守護されているからであろう。
この霊団は“死”と呼ばれているものが、いたって単純な“移行現象”にすぎないこと、そしてまた、その死のあとはどうなるかについて合理的に理解しておくことがいかに大切であるかを教えるために、この仕事を指導しているのである。
われわれのサークルは、その“死後”の事情についての、議論の余地のない、信頼のおける証拠を直接入手することを目的としており、妻に憑依して語ってくれたスピリットの正確な事情を記録しておくために、何百という例証を速記によって書き留めたのである。
■2025年11月5日UP■「動かぬ」何が何でも僕を閉じ込めるという霊団の強い決意の表れ、もう最悪(祈)†
僕は「霊言を降らせるのはムリでも自動書記なら降らせられるのでは」と思って、以前11ヶ月にもわたって自動書記を実現させるためのトランステストを続けた、という事がありました。しかし11ヶ月続けても1文字も降らなかったので僕はキレてトランスをやめたのですが、もしかして霊団が僕の反逆を受けてバーバネル氏による霊言をあきらめ、モーゼス氏にお呼びがかかって僕を自動書記霊媒として使用する事を本格的に考え始めた、という意味でこのインスピレーションを降らせてきたのでしょうか。霊団の真意は分かりませんが、とにかくサークルメンバー問題が絶対に解決不能ですから僕という霊媒が霊言霊媒として機能する事は不可能だと思うんですよ。なので自動書記霊媒として僕を使うつもりというのが霊団の意思であれば僕は全然賛成ですね。ま、霊団がアレやるコレやる言って本当にやった事がこの13年間ひとつもありませんので、僕は完全に冷めて見ています…続きを読む→
■2025年10月29日UP■「洗脳罪」ずっと書けずにいた事について少しだけ触れてみようと思います(祈)†
この言葉をそもそも思いついたのは「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁はじめ歴代の天皇経験者が、幾千年の長きにわたり徹底的に国民を洗脳し続けてきた、その洗脳を何とか撃ち破れないか、という思いからでした。僕は物的な事が苦手ですので、この洗脳罪というモノがどういう法律か、自分で言っておきながらうまく説明できませんが、国民に意図的に事実でない情報を流し、間違った方向に誘導して自身の利益を確保しようとする者を罰する(最高刑は終身刑)とでも言えばイイのでしょうか。まぁ僕の足りない言葉で説明しなくても皆さまはだいたいお分かり頂けると思うのですが、要するにこの地球圏物質界は、世界中どこを見ても、どの時代を見てもひたすら洗脳、洗脳、洗脳であふれかえっています。その洗脳の弊害を何とか無くせないモノか、と思って僕の足りない頭でこういう言葉を考えたりした訳です…続きを読む→
■2025年10月22日UP■「チリチリン♪」強風の稜線上で鮮明な鈴の音が…物理的心霊現象か?(祈)†
もう共同で仕事する事は不可能、破綻していますよね。何より僕の心にもう霊団に対するリスペクトの気持ちが全くありませんので、謙虚を失った人間が霊の道具として機能する事はあり得ませんので(上位である霊団の指示に従えない人間は霊の道具として仕事する資格がない)僕がもう資格なしという事で使命遂行終了という事になるのではないかと思ったりするのです。で、敗者の負け惜しみになりますが、僕はもうコレ以上イジメを受け続けるくらいならそれでイイと思ってまして、霊団にはとにかく僕の前から消えてなくなって欲しい、そして僕は僕レベルでできる限りの霊的知識普及の作業をやるつもりでいるのです。本当なら「画家に戻る」というべきところを、画家に戻らずに霊的知識普及の作業を続けるって言ってるんだから、反逆しているワリには相当譲歩していると思うぞ。あんたたち(霊団)も自分たちの導きの失敗を認めるなら、潔く身を引いてもイイんじゃないのか…続きを読む→
■2025年10月15日UP■「真っ先に殺されるよ」これまでとはレベルの違う警告、動くなの一点張りです(祈)†
そっちに行くと話が通じない危険な者たちが大勢いる。アキトくんは何と公言しているかな。(皇族は強姦殺人魔)その公言内容によってキミは真っ先に殺害対象となるだろう、そして我々霊団の保護も遠く及ばず殺される事になる。霊団はそう言いたいようです。で、霊団の言っている事はまぁ分かるのですが、どうも釈然としないものが残ります。まず、使命遂行者の僕が殺される、危険というなら何も政治方向に触手を伸ばさなくても今までずっとキケンだったはずだろ。思いっきり公言しちゃってるんだから。そしてもうひとつ根本的疑問は、やはり霊団の言っている事が「視点外し」のような気がしてならないという事です。そもそもあんたたちの目的は何ですか。その部分がもう完全に吹き飛んでるんじゃないですか。僕を閉じ込める事が主目的になってるような気さえしてくるのです。まぁさすがにそこまで道を見失ってはいないでしょうが(霊眼で大俯瞰で全体を見渡せる方々ですから、肉眼で視野の限られた僕とは違うはずです)たとえ霊団に大目的があってその達成のために僕を閉じ込めているという大義があったとしても、僕はもう耐えられません。もうムリです…続きを読む→




















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