『スピリチュアルストーリーズ』【第9話 妖精たちのために】
昔むかし、神さまは、地上にたくさんの生きものをつくられました。そして、その1つひとつに仕事を申しつけられました。ところがその中に、自分の仕事がわからずにいる2匹の虫がいました。
『スピリチュアルストーリーズ』1匹は草の中に住み、もう1匹は空を飛んでおりました。2匹の虫は、いつもこう言って考えこむのでした。「いったいぼくたちは、何のために生きているんだろう?」ある日のこと、2匹の虫は、木や花には〈妖精〉という、美しい羽をつけた→
『スピリチュアルストーリーズ』→かわいらしい子どもが住んでいて、夜になると、空を飛びまわったり地上を散歩したりするということを聞きました。「妖精さんたちがでかけるのは、いつも夜だそうだけど、暗くて道がわかりにくいだろうなあ」
『スピリチュアルストーリーズ』なんとかして神さまのお役にたちたいと思っていたその2匹は、そんなことを言いながら、しきりに妖精たちのことを心配しておりました。そのうち2匹は、とうとうがまんしきれなくなって、ある日のこと「よし、ぼくたちが道案内してあげよう」→
『スピリチュアルストーリーズ』→と、決心しました。その日から、1匹は空を飛びまわり、もう1匹は草のしげみの中にいて、妖精たちが迷子にならないように、親切に案内してあげるのでした。妖精たちは2匹の親切をとてもうれしく思い、たびたびお礼を言いました。
『スピリチュアルストーリーズ』お礼を言われた2匹も、自分たちが誰かの役にたっていることを知ってうれしく思い、毎日がたのしく思えるのでした。さて、この2匹の虫のおこないを見ておられた神さまは、とてもよろこばれました。そして、その美しい心がけに感心し、→
『スピリチュアルストーリーズ』→ごほうびとして、道案内をするための〈光〉を2匹にさずけました。みなさんが知っているホタルとツチボタルは、こうして生まれたのです。なんとすてきなお話でしょう。わたしたちはよく、自分の家が貧しいとか、おとうさんやおかあさんに→
『スピリチュアルストーリーズ』→言いつけられた仕事がつまらないとかと言って、わがままを言うことがありますね。けれど、ほんとうは、どんな仕事をしていても、どんな暮らしをしていても、いちばんたいせつなのは、この2匹の虫たちのような、すなおでやさしい心がけなのです。
『スピリチュアルストーリーズ』いつも親切で、すなおな心をもったよい子には、神さまがきっと、ごほうびに、ほんとうのしあわせをくださることでしょう。
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