【11/2】霊関連書籍の内容の抜粋です(祈)†「ベールの彼方の生活①」
—–五章2
『ベールの彼方の生活①』
【最後の審判 一九一三年十月二七日 月曜日】今夜もまた天界の生活を取上げて、こちらの境涯で体験する神の愛と恵みについてもう少しお伝えできればと思います。私たちのホームは樹木のよく繁った丘の中腹に広がる空地に建っております。
『ベールの彼方の生活①』
私がお世話している患者―本当に患者なのです―は明りの乏しい言わば闇が魂に忍び込むような低地での苦しい体験の後にここへ連れて来られ、安らぎと静けさの中で介抱されております。来た時は大なり小なり疲労し衰弱しておりますので、―
『ベールの彼方の生活①』
―ここから向上して行けるようになるのは余程体力を回復してからの事です。あなたはここでの介抱の仕方を知りたいのではないかと思いますので申上げましょう。これを煎じ詰めれば“愛”の一語に尽きましょう。それが私たちの指導原理なのです。
『ベールの彼方の生活①』
と言う事は私たちが罪を裁かず、罰せず、ただ愛をもって導いてあげるという事ですから、その事実を知った患者の中にはとても有難く思う人がいます。ところが実はそう思う事が原因となって却ってそこにいたたまれなくなるものなのです。
『ベールの彼方の生活①』
例えばこんな話があります。最近の事ですが患者の一人が庭を歩いている時に、私たち霊団の最高指導霊であられる女性天使を見かけました。その人はつい目を反らして脇の道へ折れようとしました。怖いのではありません。畏れ多い気がしたのです。
『ベールの彼方の生活①』
すると天使様の方から近づいてきて優しく声を掛けられました。話をしてみると意外に気楽に話せるものですから、それまで疑問に思っていた事を尋ねる気になりました。「審判者はどこにおられるのでしょうか。そして最後の審判はいつ行われるのでしょうか。―」
『ベールの彼方の生活①』
「―その事を思うといつも身震いがするのです。私のような人間はさぞ酷い罰を言いつけられるに決っているからです。どうせなら早く知って覚悟を決めたいと思うのです。」この問いに天使様はこうおっしゃいました。
『ベールの彼方の生活①』
「よくお聞きになられました。あなたの審判はあなたが審判を望まれた時に始まるのです。今のあなたのお言葉から察するに、もうそれは始まっております。ご自分の過去が罰を受けるに値すると白状されたからです。それが審判の第一歩なのです。―」
『ベールの彼方の生活①』
「それから審判者はどこに居るのかとお尋ねですが、それ、そこにおられます。あなたご自身ですよ。あなた自身が罰を与えるのです。これまでの生活を総点検して自分の自由意志によってそれを行うのです。一つ一つ勇気をもって懺悔するごとに向上して行きます。―」
『ベールの彼方の生活①』
「ここにお出でになるまでのあの暗黒界での生活によって、あなたは既に多くの罰を受けておられます。確かにあれは恐ろしいものでした。しかしもうそれも過去のものとなり、これからの辛抱にはあんな恐ろしさは伴いません。もう恐怖心とはおさらばなさらないといけません―」
『ベールの彼方の生活①』
「ただし苦痛は伴うでしょう。大変辛い思いをなさる事と思います。ですがその苦痛の中にあっても神の導きを感じるようになり、正しい道を進めば進むほど一層それを強く感じるようになるでしょう。」
『ベールの彼方の生活①』
「でも報酬を与えたり罰したりする大審判者つまりキリスト神の玉座が見当たらないのはおかしいと思うのです。」「なるほど玉座ですか。それならいずれご覧になれる日が来るでしょう。でもまだまだです。審判というのはあなたがお考えになっているものとはだいぶ違います―」
『ベールの彼方の生活①』
「でも怖がる必要はありません。進歩するにつれて神の偉大な愛に気づき、より深く理解して行かれます。」これは実はこちらへ来る人の多くを戸惑わせる問題のようです。悪い事をしているので、どうせ神のお叱りを受けて拷問にかけられるものと思い込んでいるので、―
『ベールの彼方の生活①』
―そんな気配が無い事に却って戸惑いを感じるのです。また、自分は立派な事をしてきたと思い込んでいる人が、置かれた環境の低さ―時には惨めなほど低い環境にとても落胆する事がよくあります。
僕たちは国家、民族の別なく、全員が等しく神性の火花を与えられた、神を共通の親とする霊的同胞、霊的兄弟なのです。この理解が世界中に行き渡れば、現在地上に蔓延する数々の諸問題が解消されます。地上天国の到来を早めるのも遅らせるのも僕たち一人一人の理解力、悟りの程度に掛っています(祈)
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