アサフはイエスの邪魔にならないように気を配り、イエスよりも20歩ぐらい離れて歩くようにした。イエスは時々入神することがあるので、口のきけないアサフではあったが離れて歩いていた。
2人がある村にやって来たとき、イエスはそこでパン、塩、肉、ワイン、ランプ、油などを買い込んだ。それを見てアサフはびっくりした。アサフは荷の軽いほうを、イエスは重いほうを背負った。夕方になってヘルモン山は霧にすっぽりつつまれてしまった。
その夜は北風が吹いて、肌をさすような寒気におそわれた。そこでイエスは、アサフが着ていた穴だらけの上着を脱がせ、自分の上着をアサフに着せた。イエスはアサフの着ていた上着をまとったのであるが、穴だらけなので、殆ど着ていないのと同じであった。
2人は黙々と山を登り、マナセという貧しい農夫の小屋にたどりついた。マナセと妻はイエスを暖かく迎えた。2人が足を洗ってから、マナセは旅のもようについて2人から聞こうとしたが、妻が急に泣き出して言った。
「せっかくおいでになったのに我が家にはひとかけらのパンもなくはずかしくてなりません」ああ、なんという貧しさであろうか。彼らの家には何もなく、ただ屋根がのっているような小屋であった。
そこでイエスは小屋の外に置いてあった荷物をもってきて開いて見せるとマナセと妻は躍り上がって喜び、鳥のさえずりのような声をあげた。これまでに、こんなごちそうを見たことはなかった。食物が分配され、みんなたらふく食べ、満足した。
食事をすませてからマナセの妻は、イエスの着ていた上着を脱がせ、つくろい始めた。イエスは冗談を言いながらみんなを楽しませた。しばらくぶりで食事らしい食事をしたマナセは元気を取り戻し、自分が今までに描いていた夢を話しだした。
彼はぶどう畑を栽培したかった。そのことに関する豊富な知識と経験を持っていたからである。彼は溜め息をつきながら言った。
「私が生きている間には、この夢はとうてい実現しないでしょう。でもね、誤解をしないで下さい。私は決して愚痴を言っているわけではありません。私の背負っている運命として、おそらく飢死が待っているのでしょう。これもエホバの神の御心なのでしょうね」
イエスは言った。「エホバの神は、ちゃんとあなたのことを考えておられるのです。飢死させるようなお方ではありませんよ」マナセの妻が言った。「いいえ、エホバの神は私たちを見放されたのです」
「1羽の雀でさえも、天の御父はちゃんと覚えておられます。元気をお出しなさい!あなたがたは雀よりもすぐれているではありませんか」イエスの言葉によって慰められた夫婦は、打ち続いた悲しい出来事をうちあけた。
とりわけ悲しかった事として、5人の子供たちが飢えて死んでしまったことを話した。夫婦はあまりにも悲しい出来事が続き、神から全く見放されてしまったと思っていたので、イエスが自分たちをからかっているのではないかとさえ思った。
次の朝、イエスとアサフは彼らに別れを告げて旅立った。マナセと妻は山の崖に立って手をふっていた。すると突然イエスがマナセの家に駆け出していって、持っていた有り金全部を家に置いた。マナセと妻に気づかれないようにと思ったからである。
直接わたそうとしても、マナセは絶対に受け取らないことをイエスは知っていた。マナセと妻が小屋に戻ってみると、イエスが言っていた神の恵みが、即座に実現したことを知った。彼の目の前に、すばらしい世界が広がったのである。
マナセは、この金でぶどう畑を買い、彼のすぐれた腕と勤労によって、大変な収穫を得るようになった。しかも2人の息子まで与えられ、父母の大きな手助けとなった。マナセと妻は、毎晩働き終えてから、エホバの神に感謝の祈りをささげ、イエスの訪問と援助を感謝した。
マナセの妻は、この幸せをどうしたらイエスに伝えられるかと考えていた。マナセ自身は、イエスが本来の目約に向かって旅を続けていることを霊の目で察知していた。
■2023年4月26日UP■「中止します」地球圏霊界は大量強姦殺人魔を容認し放置するという意味です(祈)†僕を苦しめる事そのものが当初からの目的だったのではないか。僕に物質界の邪悪の情報拡散をさせる事によって、邪悪の滅亡時期を若干早める事はできるだろうが、僕一代で目的達成させようとは考えていない。で、霊界側としては僕の物質界生活中にできる限りの仕事をさせつつ、僕の霊格も可能な限り高めさせておいて、帰幽後も僕を仕事(物質界浄化活動)に活用し続けるつもり。そういう長いスパンで僕という霊の道具を使い倒すというのが当初からの(もっと言えばイエス様の)計画で、それで助けられないのに奴隷の女の子の事を延々と僕に教えてきて苦しみを倍加させる事で(苦難を与えるという意味)僕の霊格を高めさせたという事なのではないか)…続きを読む→ ■2023年4月19日UP■「この窓から神秘に入る」帰幽後、僕が突入する状況について霊団が言ってきましたが(祈)†インペレーターの霊訓より抜粋 私がこの地上を去ったのは遙か遠い昔のことになりますが、このたび戻ってまいりましたのは、この霊媒を通じて霊的啓示を届けんがためです。それが私の使命なのです。私の属する界層からこの地上へ戻ってくる霊はきわめて稀です。が、大神が特殊な使命のためにこの私を遣(つか)わされたのです。天界と地上との間の階梯(はしご)はつねに掛けられております。が、人間の側の不信心が天使の働きかけを遮断してまいりました。 – あなたは神の僕(しもべ)ですか。いかにも。神の僕として選ばれ使命を仰せつかることは、われわれ仲間の間にあってはただならぬことです。私はこの霊媒を通じての使命を終えたのちは2度と個的身体をまとって戻ることのできない境涯へと赴きます。他の霊を通じて影響力を行使するのみとなるでしょう。皆さんはすべからく大神の導きを求めねばなりません。おのれを恃(たの)む者は滅びる、滅びる、滅びる…(とくに厳粛な調子で述べた)。神は光明と導きを求める者を決してお見捨てにはなりません。決して、決して、決して……続きを読む→ ■2023年4月12日UP■「2度も神に仕えて働いた」これが強姦殺人魔を滅ぼすつもりがないという意味なのです(祈)†そうそう、シルバーバーチ霊は「苦を苦と思わない段階まで霊格が向上すれば、苦難を味わわされても喜びしか湧き上がってこない」みたいな事を仰っています。さらに「ベールの彼方の生活」にも、上層界の天使たちが下層界の仕事に携わって大いに苦しい状態にさせられているのに笑顔になっているという記述があります。これは帰幽して十分に向上を果たし、俯瞰の視点で全体を眺められるポジションに立つ事ができて初めて到達できる精神状態だと思います。物質界生活中にこの精神状態に到達するのは、頭で知識としては理解する事ができても心の底から納得してそういう心境に到達するのはまず不可能と思われます。中にはそういう聖者のような方もいらっしゃるのかも知れませんが僕はデザインの人間ですのでそれはないです…続きを読む→