イエスはマリヤの熱心な説得があったにも拘らず、アサフをつれてエリコに旅立った。今度の旅では、いつもの彼のように寓話を話したり、イスラエルの古い歌をうたったりしなかった。イエスの顔つきは暗く、心の中で何かと闘かっているように思えた。このことをアサフは、シモンと再会したときに真っ先に語った。
シモンは言った。「あなたの先生は、御自身の道を進むにあたって、いちどきにたくさんの重荷を背負っておられるんですよ。でもね、きっと彼とイスカリオテの2人は反乱軍のリーダーになって、神の王国をうち建てて下さると信じているんです。イスカリオテの兄貴は、かつての大軍の将ヨアブのようになり、私自身は、律法の権威者ユダにお仕えすることにきめているんです」
シモンはイエスのところへ行き、案内役を申し出た。3人は強い日差しによってバリバリに裂けた岩の間を歩いていった。そのあたりには1本の草もはえていなかった。
水もなく、天からの露さえも降りず、そこは実に荒涼としたベルゼブル(悪霊の大王)の王国のようであった。寂しい場所におおよそ30人程の熱心党の代表らが集まって、イスカリオテの兄の首領を囲んで話し合っていた。
彼らの話を聞きながらアサフはシモンに耳うちした。「ユダは自分が訓練した軍隊の力量を自慢しすぎていますね」事実、武器は十分に備わっていたが、それをうまくこなせる人間はとても少なかった。
それよりも、反乱ののろしをあげる瞬間のために、あらゆるものを犠牲にしてもよいという一種の信念がみなぎっていた。彼らはこのことについて長々と話し合っていた。ユダは突然イエスの方を指さしながら叫びだした。
「諸君!我々のために現れた預言者、王者を見て下さい!この方は多くの病人を癒やす奇跡の人である。彼はこの私を分厚い死の扉から救って下さった方である。その上、絶妙な話法によって人々の心を動かす奇跡を行う方でもある。“鳩の谷”の洞穴では、乱暴な連中の心をとらえ、手なずけてしまわれた。
この方にユダヤ中を回って、民衆に天の王国について語っていただきたいのだ。彼らがこの方を預言者であり、我々のリーダーであることを知れば、我々は立ち上がれるのだ。それからローマ軍をエジプトへ追い出し、異教徒をも追い出せば、天の王国が出来上がるのだ。この偉大なるメシャを見て下さい!」
熱心党のやからは大声を張り上げながらイエスを褒めたたえた。しかしイエスは彼らの叫びをおしとどめ、そんな要求は受けられないと言っても、彼らはただわいわい言うだけで、イエスの声に耳を傾けようともしなかった。イエスは悲しそうにつぶやいた。
「兄弟よ!あなたがたは私のことを知らないのです。平和をつくりだす人こそ本当に祝福にあずかれるのです。そのような人は、神の子と称えられるでしょう。この世の力に頼る計画は、理性をにぶらせ、人を狂わせてしまうのです」
イエスはユダをにらみながら堂々と言った。「あなたは、自分の所へ帰りなさい!そして首領である兄に従うのです。天の王国は、人々の心が大きく変わらなければ決して与えられるものではありません。
律法や規則などでは必ず失敗するでしょう。天の王国は神のものですからね。心の中に王国を迎え入れる用意のできている者だけに与えられるものなのです。たとえ農夫であっても卑しい人間であってもね」
ユダは腹を立て、あたりかまわずどなりちらした。「あなたは私を裏切りましたね!分かっていたんです。あなたはガリラヤの中でも最も卑しいナザレ人だということをね」
「おお!その卑しい人間こそ、神の祝福が受けられるのです。天国は彼らのものですからね」この途端、熱心党のやからは一斉に立ち上がり、イエスに襲い掛かろうとした時、今までの様子を岩の上からじっと監視していたローマ軍がかけおりて来て、熱心党のやからを取り巻くようにして近づいてきた。
それに気がついた熱心党のやからは、アリの子を散らすように逃げ去り、大小無数の洞穴めがけて潜り込もうとした。その場には、イエスだけがとり残されていた。6人ほどの兵隊がイエスの方へ近寄ってきた。
見ると丸腰のイエスを見て言った。「おまえは誰だ?」「私は大工で、平和を愛する者です」イエスの気高い顔を眺めながら他の兵隊が叫んだ。「こいつは熱心党のやからじゃないぞ!それよりも狐みたいに穴に潜り込んだ奴らをつかまえるんだ!急げ!」
その兵隊は熱心党のやからが逃げ込んだ洞穴の方を指さした。兵隊はすぐさま洞穴の方へ行った。あとからやってきたローマの兵隊は、道端で祈りを捧げている男の姿を見た。彼らは、その男の祈りを妨げないように立ち去った。彼らは、聖人とみなしたときには、うやまうように命令されていたからである。
間もなく谷から谷へと大きな叫び声や、うなり声が響き渡った。まさに死の天使がそこらじゅうの谷間を通りすぎていった。15人以上の熱心党のやからが殺されてしまった。そしてなおもローマ軍は、生き残った者を追い掛けて行った。
死体をついばむハゲタカがゆっくりと上空を施回していた。日が暮れようとしていた頃、イエスはあちこちを探し回り、ついにアサフの死体を見つけることができた。無残にも突き刺さっている槍からは、血がしたたり落ちていた。アサフは眠るように横たわっていた。
イエスは、彼の霊がすでに肉体を離れていることを知った。しばらくして、彼をしずかに葬れる岩穴を探し、死体をそこへ運ぼうとした。するとそこへシモンがやってきてイエスに声をかけた。彼はずっと岩陰に隠れ、イエスのあとを追ってきていた。
「先生、アサフの体を運ぶんでしょう、手伝いましょう」「そうなんですよ。ハゲタカのえさにはしたくないんでね」2人はアサフの死体を安全な場所へ運んだ。ピリポ・カイザリヤからずっとイエスの後についてきたアサフは、ついにこの地で世を去った。
■2023年8月30日UP■「急がば回れ」回り道して結果に到達するのはもちろん帰幽後、物質界生活中ではありません(祈)†我々(霊団)はもちろん物質界の邪悪をこのまま放置するつもりはないが、過去2000年の長きにわたり、真実を公言してきた霊覚者たちは、ことごとく殉教の死を遂げさせられてきた。(※100の光の霊団の構成メンバーは、この殉教の死を遂げた人間が多数含まれていると聞かされています)そして現代の物質界に至っては霊力に感応する人間がほぼ皆無という絶望的状態に至っている、その中にあってアキトくんという霊の道具は、我々の悲願を成就させるための貴重な霊的チャンネルという位置付けとなる。そのアキトくんという道具を我々はみすみす失う訳にはいかないのだ。キミだけの問題ではない、100の光の霊団のメンバーとして仕事をしている、過去キミと同じような仕事をして道半ばで殺された多くの同志の積年の悲願も込められているのだ。アキトくんの怒りも分からないではないが、我々はキミの肉眼では見通せない全体像を見た上で導いている。最終的には全て佳きように計らわれる事は霊的知識としてキミは理解しているはずだ…続きを読む→ ■2023年6月28日UP■「何とも言えぬ光景だった」上層界から使命遂行を眺めての感想ですが、過去形で言うな(祈)†「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁が地獄に落ちるのは自己責任、アキトくんには何の責任もないし、キミが物質界生活中にこの者たちを滅ぼさなくても自動的に肉体が朽ちて帰幽して地獄に落ちるのだからどちらでも結果は同じである。奴隷の女の子たちに関しても自ら犯した過去の大罪の罪障消滅を目的として物質界に降下した人間なのだから、苦難の人生をやらされるのが当たり前(自己責任)それを助けてあげたら本人のためにならない、アキトくんの気持ちは分からないでもないが帰幽して我々(イエス様)と同じ視点から眺められるようになれば納得できるであろう。つまり「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁を物質界生活中に滅ぼせなくてもそれは別にアキトくんの努力不足ではなく、奴隷の女の子を助けてあげられない事もキミのせいじゃない。我々(イエス様)は絶対的有利なポジションに立っているので、その人間たちをアキトくんの霊的進歩向上に大いに活用させてもらった…続きを読む→ ■2023年6月14日UP■「誰のせいでもない」そいつぁーおかしいだろう、あんたたち(霊団)が主原因だろう(祈)†現在の苦難を耐え抜かなければその罪障消滅が達成されず、キミはまた物質界に再降下しなければならなくなるんだよ。我々はキミのためを思ってキミをその苦しみの中に閉じ込めているんだよ。罪障消滅が達成されなかったらキミがまた苦しい思いをする事になるんだよ。これで終わりにするためにその苦しみに耐えるんだ。という意味で霊団が僕を脅し続けているのかも知れません。イヤ、僕のこれまでの人生をよくよく振り返ってみた時に、僕はそういう理由で物質界に降下した人間じゃないと思う。幼少の頃から絵を描き続け、マンガ家も経験し、Dreamworkに突入して死ぬまで絵を描き続ける事を固く固く決断していた。僕はそういう罪障消滅目的の人間ではないと思う、そうだったら絵の才能を賦与されていないと思う。僕に関してはそれはちょっと違うと思う。現在の僕の状況は霊性発現によって「後説」で賜ってしまった追加試練だと思う。守護霊様の管轄内で生活していた時はこんな状況には全くならなかった。「100の光の霊団」の管轄に切り替わってから僕の人生が一気におかしくなった…続きを読む→