【2/5】霊界通信 ベールの彼方の生活 1巻 「天界の低地」篇 4 強情と虚栄心
1913年10月30日 木曜日
その手をご自分の頭部へ当ててみて下さい。そうすると通信が伝わりやすくなり、あなたも理解しやすくなります。
– こうですか。
そうです。あなたと私たち双方にとって都合がいいのです。
– どういう具合に?
私からあなたへ向けて1本の磁気の流れがあります。今言った通りにして下さればその磁気の散逸が防げるのです。
– さっぱり判りません。
そうかも知れません。あなたにはまだまだ知って頂かねばならない事が沢山あります。今述べた事もその1つです。それ1つを取り上げれば些細な事かも知れませんが、それなりに大切なのです。成功を支えるのは往々にしてそうした些細な事の積み重ねである事があります。
ところで私たちはこうした通信で採用する方法については所詮あなたに完全な理解を期待するのは無理ですから、あまり細かい事は言うつもりはありません。でもこの事だけは述べておきたいのです。
つまり私たちが使用するエネルギーはやはり“磁気”と呼ぶのが1番適切である事、そしてその磁気に乗って私たちのバイブレーションがあなたの精神に伝わるという事です。そうやって手を当てがって下さると、それが磁石と貯蔵庫の2つの役目をしてくれて私たちは助かるのです。
でもこの問題はこれ位にして、もっと判り易い話題に移りましょう。この“常夏の国”では私たちは死んでこちらへやって来る人と後に残された人の双方の面倒を見るように努力しております。これは本当に切り離せない密接な関係があります。
と言うのも、こちらへ来た人はあとに残した者の事で悩み、背後霊がちゃんと面倒を見てくれている事を知るまで進歩が阻害されるケースが多いのです。そこで私たちは度々地上圏まで出かける事になるのです。
先週も私たちのもとに夫と3人の幼い子供を残して死亡した女性をお預かりしました。そして例によってぜひ地上へ行って4人のその後の様子を見たいとせがむのです。あまりにせがまられるので、已むを得ず私たちは婦人を地上へ案内しました。
着いた時は夕方で、これから夕食が始まるところでした。ご主人は仕事から帰ってきたばかりで、これからお子さんに食事をさせて寝させようと忙しそうにしておりました。いよいよ4人が感じのよい台所のテーブルを囲み、お父さんが長女にお祈りをさせています。
その子はこう祈りました。“私たちとお母さんのために食事を用意して下さった事をキリストの御名において神に感謝します”と。その様子を見ていた婦人は思わずその子のところへ近づき頭髪に手を当てて呼びかけましたが、何の反応もありません。
当惑するのを見て私たちは婦人を引きとめ、少し待つように申しました。しばらく沈黙が続きました。長女と父親の脳裏に夫人の事が去来しています。すると長女の方が口を開いてこう言いました – 「お父さん、母さんは私たちが今こうしているのを知ってるかしら?それからリズおばさんの事も。」
「さぁ、よく判らないけど、きっと知ってると思うよ。この2、3日、母さんがとても心配しているような何だか悲しい気持がしてならないからね。リズおばさんの念かも知れないけどね。」
「だったら私たちをおばさんとこに預けないでちょうだい。○○婦人が赤ちゃんの面倒を見てくれるし、私だって学校から帰ったら家事のお手伝いをするわ。そしたら行かなくて済むでしょ。」
「行きたくないのだね?」「私は行きたくないわ。赤ちゃんとシッシーは行くでしょうけど私はイヤよ。」「なるほど。父さんもよく考えておこう。だから心配しないで。みんなで何とかうまくやって行けそうだね。」
「それに母さんだってあの世から助けてくれるわ。それに天使様も。だって母さんはもう天使様とお話が出来るのでしょ?お願いしたらきっと助けてくれるわ。」父親はそれ以上何もしゃべりませんでした。が、私たちにはその心の中が見えます。そしてこんな事を考えているのが読み取れました –
“こんな小さな子供がそれほどの信仰をもっているからには自分もせめて同じくらいの信念はもつべきだ”と。
それから次第に考えが固まり、とにかく今のままでやってみようと決心しました。もともと子供を手放すのは父親も本意ではなく、引き止めるための言い訳ならいくらでもあるじゃないか、と思ったのでした。こうした様子を見ただけで母親が慰めを得たとはとても言い切れません。
が地上をあとにしながら私たちはその婦人に、あの子の信仰が父親の信念によって増強されたら私たちが援助して行く上で強力な手掛りとなりますよ、と言ってあげました。そうでも言っておかないと、今回の私たちが取った手段が間違っていた事になるのです。
帰るとその経過を女性天使に報告しました。すると即座に家族が別れ別れにならぬように処置が取られ、その母親には、これから一心に向上を心掛け、早く家族の背後霊として働けるようになりなさいとのお達しがありました。
それからというもの、その婦人に変化が見られるようになりました。与えられた仕事に一心に励むようになったのです。私たちの霊団に加わって一緒に地上へ赴き、彼女なりの仕事ができるようになる日もそう遠くはないでしょう。
この話はこれ位にして、もう1つ別のケースを紹介してみましょう。先頃私たちのコロニーへ1人の男性がやって来ました。この方も最近地上を去ったばかりです。自分の気に入った土地を求めてさ迷い歩き、私たちのところがどうやら気に入ったらしいのです。
ずっと1人ぽっちだったのではありません。少し離れたところからいつも指導霊が見守っていて、いつでも指導する用意をしていたのです。この男性も私たちが時折見かける複雑な性格の持ち主で、非常に多くの善性と明るい面を持ち合わせていながら、自分でもどうにもならない歪んだ性格のために、それが発達を阻害されているのでした。
その男性がある時私たちのホームのある丘からかなり離れた土地で別のホームの方に呼び止められました。その顔に複雑な表情を見て取ったからです。実は出会った時点ですぐに、少し離れた位置にいた指導霊から合図によってその男性の問題点についての情報が伝わり、その方は即座にそれを心得て優しく話しかけました。
「この土地にはあまり馴染みがない方のようにお見受けしますが、何かお困りですか。」「お言葉は有難いのですが別に困ってはおりません。」「あなたが抱えておられる悩みはこの土地で解決できるかも知れませんよ。全部という訳には行かないでしょうけど。」
「私がどんな悩みを抱えているかご存じないでしょう。」「いや少しは判りますよ。こちらで1人も知り合いに出会わない事で変に思っておられるのでしょう。そして何故だろうと。」「確かにその通りです。」「でもちゃんとお会いになってるのですよ。」
「会った事は1度もありません。一体どこにいるのだろうと思っているのです。実に不思議なのです。あの世へ行けば真っ先に知人が迎えてくれるものと思っておりました。どうも納得がいきません。」「でも、お会いになってますよ。」
「知った人間には1人も会っておりませんけど。」「確かにあなたはお会いになっていませんが、相手はちゃんとあなたにお会いしています。あなたが気づかないだけ、いや気づこうとなさらないだけです」「何の事だかよく判りませんね。」
「こういう事です。実はあなたが地上からこちらへ来てすぐから、あなたの知人が面倒を見ているのです。ところがあなたの心は一面なかなか良いところもあり開かれた面もあるのですが、他方、非常に頑(かたく)なでむやみに強情なところがあります。あなたの目に知人の姿が映らないのはそこに原因があるのです」
男はしばらくその方を疑い深い目でじっと見つめておりました。そしてついに、どもりながらもこう言いました。「じゃ、私のどこがいけないのでしょう。会う人はみな優しく幸せそうに見えるのに、私はどの人とも深いお付き合いが出来ないし落ち着ける場所もありません。私のどこがいけないのでしょう」
「まず第1に反省しなくてはいけないのは、あなたの考える事が必ずしも正しくないという事です。ちなみに1つ2つあなたの誤った考えを指摘してみましょう。1つは、あなたはこの世界を善人だけの世界か、さもなくば悪人だけの世界と考えたがりますが、それは間違いです。
地上と似たり寄ったりで、善性もあれば邪悪性も秘めているのです。それからもう1つ。数年前に他界された奥さんは、あなたがこれから事情を正しく理解した暁に落ち着かれる界よりも、もっと高い界におられます。地上時代は知的にはあなたに敵(かな)いませんでしたし、今でも敵わないでしょう。
ところが総合的に評価すると霊格はあなたの方が低いのです。これがあなたが認めなくてはならない第2の点です。心底(しんそこ)から認めなくてはダメです。
あなたのお顔を拝見していると、まだ認めてないようですね。でもまずそれを認めないと向上は望めません。認められるようになったら、その時はたぶん奥さんと連絡が取れるようになるでしょう。今のところそれはまだ不可能です。」
男の目が涙で曇ってきました。でも笑顔を作りながら、どこか寂しげに言いました。「どうやらあなたは予言者でいらっしゃるようですね。」「まさしくその通り。そこであなたが認めなければならない3つ目の事を申上げましょう。それはこういう事です。
あなたのすぐ近くにあなたをずっと見守り救いの手を差しのべようとして待機している方がいるという事です。その方は私と同じく予言者です。先覚者と言った方がよいかも知れません。さっき申し上げた事は全部その方が私に伝達してくれて、それを私が述べたにすぎません。」
それを聞いて男の顔に深刻な表情が見えてきました。何かを得ようとしきりに思いつめておりましたが、やがてこう聞きました。「結局私は虚栄心が強いという事でしょうか。」
「その通り。それもいささか厄介なタチの虚栄心です。あなたには優しい面もあり謙虚でもあり愛念が無い訳ではありません。この愛こそ何にも勝る力です。ところがその心とは裏腹にあなたの精神構造の中に一種の強情さがあり、それは是非とも和らげなくてはなりません。
言ってみれば精神的轍(わだち)の中にはまり込んだようなもので、一刻も早くそこから抜け出て、もっと拘泥(こだわり)を捨て、自由に見渡さなくてはいけません。そうしないといつまでも“見えているのに見えない”という矛盾と逆説の状態が続きます。
つまり、あるものは良く見えるのにあるものはさっぱり見えないという状態です。証拠を突きつけられて自説を改めるという事は決して人間的弱さの証明でも堕落でもなく、それこそ正直さの証明である事を知らなくてはいけません。もう1つ付け加えておきましょう。
今言ったように、その強情さはあなたの“精神構造”に巣食っているのであって、もしそれが霊的本質つまり魂そのものがそうであったなら、こんなに明るい境涯には居られず、あの丘の向こう側 – ずっとずっと向こうにある薄暗い世界に落ち着くところでした。
以上、私なりにあなたの問題点を指摘して差し上げました。後は別の人にお任せしましょう。」「どなたです?」「さっきお話した方ですよ。あなたの面倒を見ておられる方。」「どこにおられるのですか。」「ちょっとお待ちなさい。すぐに来られますから。」
そこで合図が送られ、次の瞬間にはもうすぐ側に立っていたのですが、その男には見えません。「さあ、お出でになりましたよ。何でもお尋ねしなさい。」男は疑念と不安の表情で言いました – 「どうか教えて下さい。ここにおられるのであれば、なぜ私に見えないのでしょうか。」
「さっきも言った通りあなたの精神構造に“見えなくさせるもの”が潜(ひそ)んでいるからです。あなたがある面において盲目であるという私の言葉を信じますか。」「私は物が良く見えています。非常にはっきり見えますし田園風景も極めて自然で美しいです。その点では私は盲目ではありません。
ですが、同じく実質的なもので私に見えないものが他にあるかも知れないと考え始めております。多分それもそのうち見えるようになるでしょう。でも…」「お待ちなさい。その“でも”はやめなさい。さぁここを良く見なさい。あなたの指導霊の手を私が握ってみせますよ」
そう言って指導霊の右手を取り「さ、よく見なさい。何が見えますか」と聞きましたが、男にはまだ見えません。ただ何やら透明なものが見えるような気がするだけで実体があるのか無いのかよく分りませんでした。
「じゃ、ご自分の手で握ってみなさい。さ、私の手から取ってごらんなさい。」そう言われて男は手を差し出し、指導霊の手を取りました。そしてその瞬間、どっと泣き崩れました。
男にそうした行為が出来たという事、そして指導霊の手を見、さらにそれに触れてみる事ができたという事は、男がその段階まで進化した人間であった事を意味します。手を出しなさいと言われた時は既にそれまでのやり取りの間に男がそれが出来るまで向上していたという事で、さっそくその報いが得られた訳です。
指導霊はしばらくの間、男の手をしっかりと握りしめておりましたが、そのうち男の目に指導霊の姿がだんだん見えはじめ、且つ、手の感触も強くなっていきました。それまで相手をされた方はそれを見てその場を去りました。
男は間もなく指導霊が見えるだけでなく語り合う事も出来るようになった事でしょう。そして今はきっと着々と霊力を身につけて行きつつある事でしょう。
ルビーがあなた方両親にこんなメッセージを伝えて欲しいとの事です – 「お父さん、お母さん、地上の親しい人が良い行いや親切な事をしたり、良い事を考えたりお話したりする事が全部映像になってこちらへ伝わってくるのは本当です。
私たちはそれを使って部屋を美しく飾ったりします。リーンちゃんがあのお花で部屋を飾るのと一緒よ」と。では神の祝福を。お寝みなさい。
<原著者ノート>最後のルビーからのメッセージの中の“あのお花”というのは、学校で寮生活をしている姉のリーンに私たちが時折送り届けている花の事のようである。以上で母からのメッセージは全部終了し、このあと通信は私の守護霊であるザブディエルに引き継がれる。それが第2巻「天界の高地」篇である。
「36の材料組み合わせてお菓子ができる」とにかくイエス様はお喜びという意味です(祈)†
2000年前のイエス様の磔刑を思い出してみて下さい。この物質界はとにかく嫉妬、嫉妬、嫉妬であふれかえっています。イエス様も多くの霊能を発揮した事によって当時の律法学者どもの嫉妬をかって磔刑にされて殺されました。この地球圏物質界は一見進歩が進んでいるように見えますが、それは物質面のみが異常に発達しているだけであり、精神面はまだ全然進歩していないと思います。霊的知識がまるっきり理解されていない事がその証左といえるでしょう。僕がある状態になる事をおもしろくなく思っている人間がそれはそれはたくさんいるのです、そいつらが僕をそういう状態にさせないよう陰湿極まる妨害をしてくるに決まっています。それが世の常です。僕に関する言われなき悪い噂をメディアを駆使して広めたりして国民に僕という人間の悪印象を植え付けようとイメージ操作をしてくるでしょう。(例えば守護霊様の背の低さを悪用するなどして)そういう事を絶対にやってくるはずです…続きを読む→
「死ぬぞ」僕が日本の中心に行くと100%殺されるそうですが、ならなぜこの仕事をやらせた(祈)†
物質界の問題を僕という道具を介して解決しようなどとはサラサラ考えていないのではないか。事実放置してますし。僕の帰幽後の状況がよくなるために苦難を与え続けている、まぁそれは了解としても、あんたたちのやっている事はどう考えてもおかしいんじゃないのか。邪悪に目をつぶりすぎている、奴隷の女の子を見殺しにしすぎている。どうやってもその部分は納得できない。で、僕にその問題を解決する能力がないというなら最初からやらせなければよかっただろ。霊界の人間は物質界の人間の心の中が丸見えだ。僕というキャラがどれだけの力量でどういう仕事はできてどういう事が不得手なのか、僕本人よりあんたたちの方が把握しているはずだ。だったら僕という道具を使用して物質界の邪悪を滅ぼせるか滅ぼせないか事前に分かってたはずだ。つまり最初から何もしないつもりだったんじゃないのか、だから今、僕を閉じ込める事にのみ全力を集中させて僕に何もできないようにしているんじゃないのか、油断していたら僕自身の努力で事態が前進してしまうかも知れないのでそうならないように全力で僕を封じ込めようとしている、そういう事なんじゃないのか。あんたたちは一体何がしたくて生きてるんだよ。霊界の仕事って一体何なんだよ…続きを読む→
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