『シルバーバーチの霊訓⑥』
『シルバーバーチの霊訓⑥』
その意味で私たちは悲しみの涙を霊的知識によって平静と慰めに置きかえてあげる仕事に携わっている人に心から拍手喝采を送るものです。地上の大方の人間があくせくとして求めているこの世的財産を手に入れる事より、―
『シルバーバーチの霊訓⑥』
―たったひとりの人間の魂に生きがいを見出させてあげる事の方がよほど大切です。有為転変極まりない人生の最盛期において、あなたはその肩に悲しみの荷を背負い、暗い谷間を歩まねばならない事がありましたが、それも全ては魂が真実なるものに触れて初めて見出せる―
『シルバーバーチの霊訓⑥』
―真理を直接に学ぶためのものでした。大半の人間がとかく感傷的心情から、あるいは様々な魂胆から大切にしたがる物的なものに必要以上の価値を置いてはいけません。そうまでして求めるほどのものではないのです。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
いかなる魂をも裏切る事のない中心的大原理すなわち霊の原理にしがみつかれる事です。【さらにシルバーバーチはその文筆家が主人を亡くしたばかりである事を念頭に置きながらこう続けた―】
『シルバーバーチの霊訓⑥』
あなたが今こそ学ばねばならない大切な教訓は、霊の存在を人生の全ての拠りどころとする事です。明日はどうなるかという不安の念を一切かなぐり捨てれば、きっとあなたも、その後に訪れる安らぎと静寂と共に、それまで不安に思っていた明日が実は、―
『シルバーバーチの霊訓⑥』
―これから辿らねばならない道においてあなたを一歩向上させるものをもたらしれくれる事に気付かれるはずです。非常に厳しい教訓ではあります。しかし全ての物的存在は霊を拠りどころとしている事はどうしようもない事実なのです。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
物的宇宙は全大宇宙を支配する大霊の表現であるからこそ存在し得ているのです。そしてあなたもその身体に生命と活力を与えている大霊の一部であるからこそ存在し得ているのです。物的世界に存在するものは全て霊に依存しております。
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『シルバーバーチの霊訓⑥』
言わば実在という光の反射であって、光そのものではないのです。私たちとしては、あなた方人間に理想を披歴するしかありません。言葉をいい加減に繕う事は許されません。あなたがもし魂の内部に完全な平静を保つ事ができれば、外部にも完全な平静が訪れます。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
物的世界には自分を傷つけるもの、自分に影響を及ぼすものは何一つ存在しない事を魂が悟れば、事実この世に克服できない困難は何一つありません。かくして訪れる一日一日が新しい幸せをもたらしてくれる事になります。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
いかに優れた魂にとっても、そこまでは容易に至れるものではないでしょう。しかし人間は苦しい状況に陥ると、それまでに獲得した知識、入手した証拠を改めて吟味し直すものです。本当に真実なのだろうか、本当にこれでいいのだろうか、と自問します。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
しかし、これまで何度も申上げてきた事ですが、ここでまた言わせて頂きます。万事がうまく行っている時に信念をもつ事は容易です、が信念が信念としての価値をもつのは暗雲が太陽を遮った時です。が、それはあくまでも雲にすぎません。永遠に遮り続けるものではありません
『シルバーバーチの霊訓⑥』
(訳者注―この後に続く部分は第4巻の8章「質問に答える」の中で質問(4)として引用されている。次の質問はその続きとしてお読み頂きたい)【最近の大規模な疎開政策によって家族関係が破壊され、それが責任意識に欠けた若者を生む原因になっていると―】
『シルバーバーチの霊訓⑥』
―【私は考えるのですが、いかがでしょうか―】そういう事も考えられます。が、それが全てという訳ではありません。元来家庭というのは子供の開発成長にとっての理想的単位であるべきなのですが、残念ながらこれにも多くの例外があります。
『シルバーバーチの霊訓⑥』
私が思うに暴力行為を誘発すると同時に道徳基準を破壊してしまうという点において、やはり何といっても戦争が最大の原因となっております。一方で相手を殺す事を奨励しておいて他方で戦争になる前のお上品さを求めても、それは無理というものです。
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