【6/1】霊界通信 イエスの少年時代 貧窮の中の小さな王者 22 マリヤ・クローパスの証言

マリヤは川で洗濯をしていた。衣類を揉みながら近くの草むらで遊ばせている赤子の方を見守っていた。彼女は朝早くから夜遅くまで働き通し、エルサレム行きの旅の仕度に追われていた。しかし彼女にはその楽しみも消え失せてしまった。ヨセフがイエスのことをどうしても連れていかないと言い張っていたからである。

そのときのイエスの悲しそうな顔を忘れることができなかったからである。木陰のもとで佇んで休息をとり、ナザレの景色を眺めていた。すると急に道路ぎわで騒がしくなり、池で泳いでいた白鳥たちが羽をばたつかせていた。みると1人の女がこちらに向かって走ってきた。

髪をふり乱し帽子も横に捻れていても、そんなことにはお構いなく叫んだ。「ねえ!!あなた!耳よりな報せがあるのよ!!あなたが吃驚するような素晴しいニュースがあるのよ!」「そんなことあるはずないわよ」「それが本当にあるのよ!」とマリヤ・クローパスが近づいてきて言った。

「もうなんにも心配することなんかないわ!あなたはね、イスラエルの偉大な預言者の母なんだから」「まさか。そんなのは御伽話よ!」「そうじゃないのよ!!わたし見たの、私きいたのよ、だからそう言ってるのよ」「イエスったら、悲しませることばっかしやるんだから、どうして喜べると思うの」

「わたしがね、イエスのことを話してあげるわよ、よく聞いてちょうだいな、マリヤ!私がね、朝早く丘の上でイエスを見ていると、彼の様子が変わってきてね、天の空に不思議なものが現れたの。真白な衣を着けた方が地上に降りてきてイエスの傍に立ったの。2人が話し始めたのよ。近よってみると、その賢者は杖によりかかってイエスの相手をしてるじゃないの」

「それ本当なの?その方はどなたなの?何ておっしゃる方なの?」「ただの人間じゃないのよ、何でも“エリヤ”て言ってたわ!」「何百年も昔におられた方とどうして話ができるの?それにその方がどうしてエリヤだってわかったの?」

「そりゃすぐわかるわよ!第一真っ白な髭を生やしていて聖書にある通りのお姿なんですもの、鳥でさえ囀るのを止めて、シーンとなってしまったのよ」「お姉さん1人だけだったの?」「そうよ」「ごめんなさい、私どうしても信じられないの。お姉さんは夢でも見てらしたんじゃないかしら。律法学者にはむかったり、聖書も読めないイエスがそんな偉い方と話すなんて」

「でも彼は立派に天使や預言者と話しているのよ!太鼓判を押してもいいわ。彼にはね、昔あなたにさずけられた神様の賜物があるのよ、あなたこそ昔天使ガブエリルと話したことを忘れちゃったの!あの丘の上を、天のお父様と一緒に歩いていたことを忘れてしまったの?救い主の母となるという大天使の約束をあきらめてしまったの、どうなの!」

「そのおかげでとても悲しい目にあったことをどうして忘れられるもんですか。私、大馬鹿だったのよ、高望みなんかして、苦痛の種をいっぱい集めることにしかならなかったんだから」「そんなことないわよ。もし本当にあなたが大天使様の言われたことを信じるなら、あなたが心の底から願ったような、とても心の清い息子がエリヤと話し合っても決して不思議じゃないと思うわ」

マリヤは手にしていた洗濯物を放り出し、両手で顔を覆った。暫くの間彼女は体を震わせて泣き通した。そしておもむろに姉の祈りに応えるかのように言った。「私が泣いたのは、あれ以来大天使ガブリエルが2度と私にあらわれて下さらなかったからなの。

それにイエスのことも怖くてね。昔私が幻を見たばっかしに、とんでもない目にあったので、きっとイエスも私と同じ目に逢うんじゃないかしら。あの子は他の子のように平凡であってくれればよいのにね」

「そりゃちがうわよ。彼はきっとすばらしくなるわよ。彼の内に秘めれらている深い知恵は誰も測り知ることなんかできないからね。そりゃそうと、私ね、主人と今度過越祭にエルサレムへ行くんだけど、イエスを連れてってもいいかしら?」

「それはとってもありがたいことですわ。でもヨセフが1銭だってあの子にかけるのはもったいないって言うのよ。彼は1銭だって恵んでもらうことをきらうと思うわ」「恵むなんてとんでもない!私たちはね、イエスを信じているのよ。だから神様におささげする献金のつもりでいるの」

「そんならすぐヨセフに話してみて下さい。きっと姉さんから話せば、いやとは言わないかもしれませんから」それからこの2人の女は衣類をかき集め、赤子をだっこしてナザレに帰ってきた。ヨセフは扉の上に張る横木を作っていた。姉の説得も上の空で聞いていた。

ヨセフは、イエスが学校でくだらないことばかりやるので大恥をかかされていることを繰り返し言うだけだった。彼は頑としてエルサレム行きを許さなかった。彼と姉とが話し合っているところに、近所の人たちがどやどや仕事場に入ってきて、にぎやかに話し始めた。

そしてさかんにヨセフのことを褒めそやすのであった。あのパリサイ人がイエスのことを褒めたことを聞きつけたからである。1人の者が言い出した。「あの大先生が言ってましたよ。お宅は、ダビデ王様の子孫にあたるんですってね。そうすると大変な御家柄になるんですね」

2人目の者が続いて言った。「エルサレムの律法学者でも、お宅のイエスのように聖書を朗々と読める者は居ないと言うじゃありませんか!」3人目の者が言った。「みんなが言うには、イエスが大きくなったら、きっと大学者ヒレル様のようになるんじゃないかって」

彼らが、わいわい話し合っている間に、マリヤは姉に言った。「お姉さん、えらいことになったわね。やっぱりお金を貸してください。イエスを過越祭に連れていくことにきめたわ。なあに、午前中は糸を紡ぎ、午後は一生けんめい働いて借金を返すわ。ねえ、お姉さん、私が失っていたものを昔のように戻してくださって本当にうれしいわ」

「そうこなくちゃね、マリヤ!イエスがエリヤと話したことを疑っちゃだめよ!」「はいはい、もう2度とそんなこと言いませんわよ。それに悲しむこともね。だって大天使ガブリエルの約束が本当に実現するんですもの。あのとき、みんなが言ってたような、嘘つきの悪戯天使の仕業じゃなかったんですね。本当に大天使ガブリエルだったんですね」

そこにイエスが入ってきた。母マリヤは彼のもとにかけより、イエスの肩に手をかけて言った。「イエスよ、あなたは私の喜びの泉です。私の日々の誇りです。今度こそあなたと一緒に過越祭にでかけましょうね。そこで街々や金色に輝く神殿の姿が見られるのです。そこで多くのことを学びとり、捧げ物をするのです。神様は心から私たちの巡礼の旅を祝福して下さるでしょう。2人の息子を連れて聖なる都に上京できるなんて、なんてすばらしいことでしょう」

マリヤはイエスを抱きしめた。近所の人たちが帰ってから、マリヤはイエスと2人きりになって最後の疑問をぶつけた。「どうして字が読めなかった子が急に賢者や学者のように完璧に聖書が読めたのかしら?」「僕が天のお父様とお話するときに、どうして字が必要なんでしょうか」

「そうじゃなくて、ほら、学校でのことだよ」「あのときのことですか。それは天のお父様が僕と一緒に居られたからですよ。僕は天の御父の子供じゃありませんか!」ヨセフが大声でマリヤのことを呼んだので、もうこれ以上イエスと話しておられず、話は中断された。

イエスの言っていることがよく解らなかったので、マリヤが姉のそばを通りぬけるとき姉の耳元でささやいた。「あの子ったら、またヨセフを悩ますような変なことを言い出すのよ、あの子が変なことを言い出したら、あっちの方へ連れ出して下さいね、もうやりきれませんからね」

姉のマリヤ・クローパスが言った。「そうだろうね、あの子が言っていることが解らないからだよ、でもね、私には解るの。あれはね、神様があの子の額に御自分の徴をおつけになり、将来神様の働きをするようになるとの思し召しなんだよ!」この言葉を聞いたマリヤは、改めて心に深く刻みつけるのであった。

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Posted by たきざわ彰人(霊覚者)祈†