月がこうこうと照りわたる頃、イエスとシモンはエリコに向かって出発した。こんな穏やかな月光のもとであっても、荒野の夜は恐怖にみちていた。ジャッカルやハイエナがうろついており、周囲は無気味な陰影をうつしだしていた。そそり立つ崖の下では、今にも人間をおしつぶしてしまうような脅威におそわれた。
イエスとシモンは、まるで暗い牢獄の中に閉じ込められているような気がして、心が沈んでいた。もうこれ以上進めないと知り、地上に横になった。飢えきったハイエナがうろうろしていることを承知の上で、安らかな眠りについた。守護天使があらゆる危険から守っているように見えた。
次の朝、目が覚めると、身も心もすっかり爽やかになっていた。そこからエリコはそう遠くなかった。エリコは、ちょうど窪地のど真ん中に在り、エメラルドのように美しい緑地帯であった。しかし、周囲は茶褐色の砂漠に囲まれており、うっかりさまようものなら、渇きがこうじて気が狂ってしまう程であった。
イエスはつぶやいて言った。「ここは実に不思議な所ですね」「でもエリコに入れば天国ですよ」
2人は山岳地帯から平地へ降りて行き、オレンジ、メロンを栽培している所を歩いていった。途中で大きな棕梠(しゅろ)の木陰で休んだが、できるだけ急いで先に進んだ。
エリコの町の中には熱心党の寄り合う家があった。それは、ザカリヤという男の家である。2人はそこでローマの手先から逃れてきた者の情報を知り、久し振りに食物にありついた。逃げてきた唯1人の党員は、イスカリオテのユダであることを知った。
彼は憎悪と怒りにたけり狂っていたそうである。目の前で首領の兄が殺されたからである。ユダは真夜中にやってきて3時間ほど眠ると、またでかけて行ったそうである。他の仲間にローマ軍の手入れがあることを知らせるためである。
このようなことをザカリヤは話してから、ユダは昼頃ここに戻ってくると言った。これを聞いたイエスは、すっくと立ち上がりシモンに言った。「私のあとについていらっしゃい」
2人はその家の主人に別れを告げると、一気に棕梠(しゅろ)の木立ちの所へやってきた。そこは、町から見えにくい所にあった。棕梠の木立はヘロデ王の宮殿に近く、王宮の庭をかこむように茂っていた。
真昼どきであったので、王宮の者はみんな昼寝をしていて、そこには誰1人見当たらなかった。イエスは、シモンに始めて自分の心を打ち明けた。イエスは、人間が悪い夢を見ると、ろくでもないことばかりが起こり、苦しみ、殺人、暴力などの原因となることを多く語った。
イエスは続けて言った。「このような人間のあわれな生きざまを見て、昔の預言者は次のようなことを言っております。『空の空、すべては空しい』てね。ですから昨夜の出来事を見てつくづくと思いましたよ。何と言ってもこの世からあのような悲劇を無くすためには、日ごろから霊性を磨き、神の道を歩く努力をしなければならないんですよ。
私は、かつて人里はなれた山で暮らしながら神の道を求めている預言者と話したことがあるのです。私も1人きりになって真理を見いだしたいのです。今は、アサフの死によって深い悲しみにひたっています。
正直に言って、彼は私の成長を妨げておりました。でも、彼にとって私が言ったことは、生命の糧になっていたのです。あんなに喜びの生活を送れるように導いても、一瞬にして暴力によって吹き飛んでしまうのですからね。
私は本当にアサフのことを思うと、実に悲しくなります。そんな訳ですから、もうあなたともここでお別れいたしましょう。私はもっと確実な答えを見いだすために、遠い国に行かねばならないんです」
シモンは大声で叫んだ。「先生!私は地の果てまで、あなたの後に従っていきたいのです」「それはいけません。ユダがあなたを必要としているのがよく分かっているからです。ここが本当の友情を示すときであると思います。考えてもごらんなさい。ユダのような誇り高い男が、夢を破られ、かたなしになってしまったではありませんか。みんな憎しみと欲望のなせる業なのです」
シモンは言うことを聞かず、しつこくイエスに迫った。ついにイエスは命令するように、厳格な態度をとったので、シモンも仕方なく引き下がったのである。
2人は、しばらく祈りをした後、シモンは言った。「ザカリヤの家に行くことにいたします。ユダに何か伝えることはありませんか?」
「そうそう、彼にこう伝えて下さい。人の子は、生命を滅ぼすためではなく、それを救うために来たのです、とね」
「それだけですか?」「それだけで充分ですとも。世の造られる始めの頃より、人はこれと正反対なことをやってきました。このことに気づくまでは、決して天の王国は、人々の心に宿ることはないでしょう。残念ながら、人々の心は、目の前の欲と権力に目がくらみ、心配事で身動きができなくなっているのです」
イエスはこう言ってからシモンに命令するように言った。「昨日のことは誰にも言ってはなりません。この荒野で熱心党の者が集会を開き、イスカリオテのユダが権力に憧れていたために、罪もない者までも死なせてしまったことをね」
ずっと後になって、この2人が(ユダとシモン)イエスの弟子となってからも、この約束はきちんと守られていたのである。シモンとユダは、このことで深くかかわりあっていたのである。
そんな訳で、イエスの他の10人の弟子たちは、このことについて全く知るよしもなかった“海の道”という荒野で、ローマ軍による虐殺があったこと、しかもイエスがイスラエルの王になり、ユダが総理大臣になるという大それた計画をユダが持っていたことを。
イエス自身も、このことについては一言もふれなかった。ユダとシモンを怒らせたくなかったからである。事実イエスは、イスカリオテのユダを心底から救おうとして、それに成功したのである。しかし、生涯の最後の一瞬に、ユダはサタンに襲われ、不幸な預言が的中してしまったのである。
■2022年12月21日UP■「人の心を救いたまえ」物質界の邪悪を滅ぼすな、奴隷の女の子を救出するな、という意味です(祈)†明仁、文仁、徳仁、悠仁は物質界生活中は自身の犯罪をゴマかし通しすっとぼけ続ける事ができても帰幽後にその邪悪の行為の責任を寸分の狂いもなく取らされる、イヤ取らされるどころか神から賜った個的存在を剥奪されるかも知れない。奴隷の女の子たちには物質界で味わわされた悲劇、悲しみを補って余りある埋め合わせが待ち受けているのだから、何も悲しむ必要はない。霊団はそういう視点でインスピレーションを降らせているのかも知れませんが、今こうしている現在も奴隷の女の子たちは明仁、文仁、徳仁、悠仁によって四肢切断、強姦殺人され続けていると知っていてただ指をくわえて見ていろというのか。僕の悟りが足りないと霊団に言われるのかも知れませんがやはり釈然としません…続きを読む→ ■2022年11月23日UP■「無限なるものを有限なるもので判断してはいけません」苦しみが続くという意味です(祈)†僕たち人間は霊的身体(幽体、霊体等)をまとって霊界で生活している状態が通常であり、霊界で進歩向上を果たすための人生勉強の場、もっと言うと苦しい、悲しい、ヒドイ目に遭わされて心を魂を鍛える場として物質界は存在し、現在の自分に足りないものを自覚して自ら志願して苦難の人生を体験するために物質界というトレーニングセンターに降下してきているのです。物質というものは本来が腐食性のものであり、物質そのものには存在はありません。霊という生命力によって形態を維持しているだけのものであり、霊が引っ込めばたちまち分解して地球を構成する元の成分(土くれ)に帰っていきます。死体が腐敗していくのを見ればそれが一目瞭然でしょう。しかしそれは衣服が腐っているだけで本人は霊的身体に着替えて意気揚々としているのです…続きを読む→ ■2022年10月26日UP■「言う事聞かないと危ないよ」霊団は僕を危機から保護しているという事なのですが(祈)†守護霊様の導きがウマすぎて霊界側の予定に全く入っていなかった少年が霊性発現に到達してしまった。予定外の霊の道具が物質界に出現して霊界側はアラアラ、どぉしましょう、この道具に何の仕事をさせましょう、となって霊界側で緊急会議まで行われた(僕は幽体離脱にてその会議に出席しています、もっともその内容は全く反芻できませんでしたが)そして「イエス様ハンドリング」と題した霊的使命遂行が開始され「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁の邪悪の正体、奴隷の女の子たちの悲劇の惨状について霊団が果てしなく教えてきて僕は現在の理解に到達する事になる。SNS等で徹底的にヒドイ目に遭わされながらも僕は情報拡散を続け、現時点では「天皇一族が強姦殺人魔」という認識はゴマかし切れないレベルまで日本全土に浸透するに至っている…続きを読む→