『シルバーバーチの霊訓①』【8章 愛の力】-03
ですから、私たちは愛をもって導いてくれるこの力に安心して身を任せようではありませんか。その愛の導きに身を委ね、いついかなる時も神の御手の中にある事を自覚しようではありませんか。完全なる愛は恐怖心を駆逐します。知識も恐怖心を駆逐します。
『シルバーバーチの霊訓①』恐怖は無知から生まれるものだからです。愛と信頼と知識のあるところに恐怖心は入り込めません。進歩した霊はいついかなる時も恐れる事がありません。なんとなれば、自分に神が宿る以上は人生のいかなる局面に遭っても克服できぬものはないとの信念が→
『シルバーバーチの霊訓①』→あるからです。これまであなたを包んできた愛が今になって見放す訳がありません。それは宇宙の大霊から放たれる無限なる愛であり、無数の回路を通して光輝を放ちつつ地上に至り、人のために役立たんと志す人々の力になります。
『シルバーバーチの霊訓①』気力喪失の時には力を与え、悲しみの淵にある時は慰めを与えてくれます。あなたのまわりに張り巡らされた防御帯であり、決して破られる事はありません。神の力だからです。私ども霊界の者が是非とも提供しなければならない証は、愛が不滅である事、→
『シルバーバーチの霊訓①』→死は愛し合う者の仲を裂く事はできない事、物的束縛から脱した霊は2度と死に囚われる事がないという事です。愛の真の意義を悟るのは霊の世界へ来てからです。なぜなら愛の本質は霊的なものだからです。愛は魂と魂、精神と精神とを結びつけるものです。
『シルバーバーチの霊訓①』宇宙の大霊の顕現なのです。互いが互いのために尽くす上で必要ないかなる犠牲をも払わんとする欲求です。邪(よこしま)なるもの、害なるものを知りません。愛は己れのためには何も求めないのです。
『シルバーバーチの霊訓①』死は地上生活の労苦に対して与えられる報酬であり、自由であり、解放です。いわば第2の誕生です。死こそ真の生へのカギを握る現象であり、肉の牢の扉を開け、閉じ込められた霊を解き放ち、地上で味わえなかった喜びを味わう事を可能にしてくれます。
『シルバーバーチの霊訓①』愛によって結ばれた仲が死によって引き裂かれる事は決してありません。神の摂理が顕幽の隔てなく働くと言われるのはその事です。愛とは神の摂理の顕現であり、それ故にありとあらゆる人間の煩悩―愚かさ、無知、依怙地(えこじ)、偏見等々を乗り超えて→
『シルバーバーチの霊訓①』→働きます。2人の人間の愛の真の姿は魂と魂の結びつきです。神はその無限の叡智をもって、男性と女性とが互いに足らざるものを補い合う宿命を定めました。両者が完全に融合し合う事にこそ真の愛の働きがあり、互いに補足し合って一体となります。
『シルバーバーチの霊訓①』愛は無限なる霊の表現ですから、低い次元のものから高い次元のものまで、無限の形をとります。すなわち磁気的で身体的な結びつきから精神的な結びつき、さらには根源的な霊的な結びつきへと進みます。その魂と魂との結びつきが地上で実現する事は→
『シルバーバーチの霊訓①』→極めてまれな事であり、むしろ例外的な事に属します。が、もし実現すれば両者はその宿命を自覚し、一体となります。これが魂と魂との真の結婚の形態です。これは、本来一体である親和性をもった魂が2つに分れて地上へ顕現しているという、いわゆる→
『シルバーバーチの霊訓①』→“同類魂(アフィニティー)”の思想で、古来からあります。それが再び一体となるには何百万年、何千万年もの歳月を要します。それが僅か50~70年の短い期間に地上という小さな天体上で巡り合うという事は極めて異例の事です。
『シルバーバーチの霊訓①』幸いにしてその幸運に浴した時は、それは神がそう図られたとしか考えられません。そしてそのアフィニティーの2人は死後も融合同化の過程を、人智を超えた歳月にわたって続けます。人間的個性を少しずつ脱ぎ捨て、霊的個性をますます発揮していき、→
『シルバーバーチの霊訓①』→その分だけ融合の度合を深めていく事になります。愛は血縁に勝ります。愛は死を乗り超えます。愛は永遠不易のエネルギーです。それが宇宙を支配しているのです。神の意図によって結び合った者は生涯離れる事なく、死後も離れる事はありません。
『シルバーバーチの霊訓①』墓には愛を切断する力はありません。愛は全てのものに勝ります。なぜなら、それは宇宙の大霊すなわち神の一表現だからです。そして神の統一体(※)としての一部を構成するものは永遠にして不滅です。(※それを欠けば完全性を失う必須の存在。―訳者)
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