【5/29】霊界通信 イエスの少年時代 貧窮の中の小さな王者 21 王者の片鱗
学校の先生は、まるで羊の群れの周囲を嗅ぎ歩くように、イエスの周囲をうろつき回った。何か懲らしめてやろうと、恐ろしい目付きで彼を睨みつけていた。手には棒を持ち、悪意に満ちた眼光をたたえていた。生徒たちはその日の放課後、誰か1人が、こっぴどく罰せられそうな予感がしていた。
彼らは直ぐ先生の心の中にあるものを見抜いていた。それはみんなの前で、何か失敗をやらかす生徒は誰であるかが想像できたからである。なぜならば、先生はイエスの横まで来るとピタリと立ち止まり、射るような目付きで彼を睨みつけたからである。
どの生徒もみんなこの先生から睨まれるのを怖がっていた。しかしイエスは平然として頭を挙げ、じっと教師の顔を見上げていた。イエスの顔付きは教師の悪意に満ちた怨みと、力づくで脅そうとする残酷な態度に挑戦しようとする無言の返事であった。
丁度その日は、エルサレムから偉いパリサイ人が学校に来て、生徒が聖書を読んできかせる日になっていた。そのために、生徒の中から聖書の朗読者が1人選ばれることになっていた。こんなときに選ばれた生徒が、読み方をまちがえようものなら、町中に知れわたり、大恥をかくことになるのである。
遂に偉いお客様が入ってきて、演壇の側の席に腰をおろした。はたせるかな、教師は、棒で机を叩きながらイエスを呼び出し、聖書朗読の1番手を命じた。生徒たちは心配であった。イエスは余り勉強もしないし、いつでもヘブライ語には弱いことを知っていたからである。
その彼が今、口語体ではないヘブライ語に直面させられたのである。教師はわざと無差別に開かせたページの最初の行から読むように命じた。イエスは怖気ず、堂々としていた。生徒たちの方が却って怖れをなし、まちがいなく教師の手にしている棒が振り上げられると思っていた。
イエスが聖書をめくっていると、あの偉いお方が言い出した。「これは不思議な少年だ!きっと高貴な生まれのお方じゃろうて。わしは彼の態度が気に入った。彼の名は何というのかな、そして親の名前は?」教師が答えた。「はい先生、彼は貧しい大工の息子でございます」
「彼はまことにイスラエルの王、ダビデの子孫にちがいない!なぜなら、彼の姿は鷹のように凛々しく、小柄な貧弱な体つきをしているがとても高貴な顔付きをしているからじゃ!」
賢者の言葉は低い声で語られたので生徒たちにはよく聞きとれなかった。しかしダビデの子孫という言葉を耳にして、ひどく怒り出した教師の顔を見て、イエスに好意をよせていた2、3の友だちはふるえ上った。
<あの偉いお方がお帰りになったあとに、イエスはきっと背中の皮がはがれる程棒で叩かれるにちがいない>とヤコブは思ったとたん、目から涙が流れだすのであった。「イエスは頭を上げ、開かれた“詩篇”の題目を述べた。
「もうよい、早く読みなさい!ひとこともまちがえてはならんぞ!お前の年頃の子供は、それぐらいのところはみんな諸じているんだからね」と教師はせかせた。少年イエスは朗々と聖書を読み始めた。
“万軍の主よ、
あなたのすまいは如何に麗しいことでしょう。
わが魂は絶えいるばかりに主の大庭を慕い、
わが心とわが身は生ける神にむかって喜び
歌います。
すずめがすみかを得、
つばめがそのひなをいれる巣を得るように、
万軍の主よ、わが王、わが神よ、
あなたの祭壇のかたわらに
わがすまいを得させてください。”
(詩篇第84篇、1 – 3)
つかえることなく、ためらうこともなく、イエスは朗々と読みあげた。その美しいこと、しかも主の宮を恋いしたう言葉の調子の美しいことに全員が感動し、腰のまがったパリサイ人も背すじをのばして直立し、読み手のイエスに大きな喜びを伝えるのに両手を挙げてサインを送った。
その日の朝のように、このような感動をもって聖書が語られたことはなかった。その声はハープのように響き、美しいメロディーが次から次へと湧いてくるのであった。教師が途中で止めさせようとするのであるが、かの客人がそれを許さず、続行を命じた。それは彼の言葉がまるで美しい音楽のようであり、客人のような老人にさえ、新しい幻が与えられるのを感じたからであった。
このことが後になって他の母親たちに伝わるや否や、生徒たちはみんなイエスは全く変わったことを証言した。以前には見られなかった目の輝き、あのすばらしい声の響きの前には、イエスの貧弱な体つきは問題ではなかった。従兄弟のヤコブだけはその秘密を知っていた。彼はイエスと一緒にナザレの山々を歩いていた頃のことを思い出していた。
遂に朗読が終り、聖書が閉じられると、パリサイ人はイエスに手招きをして彼の近くに呼び寄せ、イエスの腕に体をよせながら教師に向かって叫んだ。
「もうこれでよい。他の生徒に読ませなくてもよろしい。この子はずっとわしの傍に居るがよい!彼の声は何とすばらしいのじゃろう。わしはこのすばらしい楽器の背後に控えておられる偉大なる霊のことが知りたいのじゃ!!この聖なる御言葉に添えられた、うるわしいものは、人間の言葉ではなく、魂そのものの響きだからじゃ!」
石畳の上まで垂れさがっている帯をひきづりながら、威厳のあるパリサイ人は、イエスを伴って陽の当る方へ歩いて行った。2人はゆっくりと草原の上を歩き、老人が熱心に語り、少年は丁寧にゆっくりと受け答えをするのであった。この様子を見ていた単純なナザレの人々は「大工の馬鹿息子」で知られていたイエスに驚いてしまった。かの高名なイスラエルの師が褒めぬいたからであった。
それ以来、あの腹黒い律法学者、ベナーデルや友人たちは、イエスのことを褒めそやした。学校の中では、怒り狂った教師が生徒にあたりちらし棒をふりまわしていたが、もうそれはイエスに及ばないものとなってしまった。教師はもうイエスに対してふるってきた権威をすっかり失くしてしまったことを感じていた。
ただ彼は歯をくいしばりながら、今まで暗かった生徒たちの表情が急に明るくなったのを眺めるだけであった。パリサイ人がイエスに別れを告げるとき、もしエルサレムに来るようなときがあったら、ぜひ神殿にきて自分を訪ねるように言った。
イエスは悲しげに答えた。「きっと大きくなるまではお逢いできないと思います」「いいとも。時の流れは早いものじゃ。なあ、イエスよ、もう1度お前の胸に隠されている“リュート”の音と、賢い響きの御言葉を聞きたいもんじゃ」「はい先生、僕もそのつもりでいます」イエスは、ぺこんと頭をさげた。
(註1)紀元前2世紀におけるユダヤ教の1派で、サドカイ派と並んで勢力があった。従って神殿に於ける権限は絶大なるものがあった。律法の実践に熱心であったので、反対者から“ファリザイ”(分離者)と言われるようになった。
(註2)旧約聖書中の教訓書である。内容は、150篇からなる詩と祈りを集めた詩集である。大部分は、ダビデ王の手によって作られたと言われている。ユダヤ教でも、現今のキリスト教でも、典礼に多くとりいれている。ユダヤ人は会堂、神殿、祭日、巡礼のとき好んでこれを唱えていた。
「みんなイエス様を支持しています」それは当然。霊界側が僕の小我を支持する訳ないでしょ(祈)†
これは物質界のお話ではありませんよ、霊界上層界のお話ですよ。要するにイエス様側近の天使の方々がイエス様の導きの方向性を支持しているという意味でしょうが、それは別に当たり前の事であり、僕も霊団に対して怒り憎しみを表明してこそいますが、イエス様が間違っているとか主張するほど愚か者ではありません。僕の小我の感情が大局で見た時に間違っているのは火を見るより明らかな事であり語るまでもありませんので、このインスピレーションに対する反論などみじんもありません。ただムカつくムカつかないで言ったらムカつくんですよ。まだ当分この最悪の状況をやらされると思ったらどうしても頭にくるんですよ…続きを読む→
「私を裁くがいい」まさかイエス様の思念では?イヤそれはいくらなんでも違うだろう(祈)†
僕はイエス様を裁きません。僕が地球圏霊界を離れます。僕は果てしなく霊的知識をお勉強していますが、地球圏以外の惑星についての記述がほとんどないため、地球圏霊界を離れると言っても具体的にどういう風にすればいいのかがまだ分かっていません。もっともその資格アリと判断されなければそのようにさせてもらえないのでしょうが。しかし、僕の物質界での苦悩が事実イエス様が原因だったとしても、僕は霊的知識が十分に頭に入っており、その苦悩が帰幽後の自分の未来を明るくする事につながると理解していますから、現在は物質界に残されて延々とヒドイ目に遭わされていますのでどうしても許せない気持ちが沸き上がってきますが、帰幽して苦悩から解放されれば霊団に対する怒り憎しみの気持ちもだいぶ和らぐでしょう。イエス様に怒りの矛先を向けるのも筋違いであり逆に感謝しなければならないと思い知らされる事でしょう…続きを読む→
「霊界にはたどり着く」当たり前だろ、霊団がもう使命遂行やる気ゼロという意味です(祈)†
僕は間違いなく「宇宙一のバカ」大量強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁に殺される→霊団はその危機を回避させようとして明仁、文仁、徳仁、悠仁および奴隷の女の子の情報を僕に降らせないようになっている(イヤ少しは降らせてきていますが)→僕の使命遂行の力点を明仁、文仁、徳仁、悠仁の滅亡および奴隷の女の子の救出から交霊会開催へと転換させようとしている→しかしサークルメンバー問題が解決しないので僕の霊媒発動はない→邪悪は滅ぼそうとしない、奴隷の女の子は助けようとしない、交霊会はできない、全く目標に到達せずただ苦難ばかりを延々とやらされる状況に突入しているために、僕の霊団への怒りが制御不能に達する→交霊会ができない不足分を「絶版書籍の復刊」の作業で補いつつ、霊団に破壊された生活を何とか少しでも改善させようと僕は「反逆」を開始するが、一向に反逆は完成しない…続きを読む→
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