2020年7月10日

文仁Fumihito 人類の恥 強姦殺人魔 Rape murderer
コイツは奴隷の女の子を四肢切断、強姦殺人しまくっている「地球ワースト1」この物質界で最も邪悪な人間です。強姦殺人魔に名誉博士号、これぞ人類史上最大の愚行です。僕たちはこの目の閉じた行いを2度と繰り返さないよう強姦殺人魔を粛清せねばなりません(祈)†
赤ちゃんのピーチピチ(佳子)を盗んで娘にしたという事を僕たち国民は絶対的に追求し続けねばなりません。コイツらは女の子を盗み続け強姦殺人しまくっている、その殺害人数は想像を絶するのです。死刑以外に有り得ないのです.。日本の恥、明仁、文仁、徳仁、悠仁を必ず消滅させましょう(祈)†
明仁、文仁、徳仁、悠仁が「悪の大中心」日本の諸悪の根源です。 必ず死刑にしましょう。
ピーチピチ(佳子) 霊団の導きに従って奴隷の女の子たちを救出するわよ☆たのむわよホントにもぅ(祈)†

私の話に元気づけられたキャプテンの後に付いて、吾々は再び下りて行った。やがて岩肌に掘り刻まれた階段のところに来て、それを降りきると巨大な門があった。キャプテンが腰に差していたムチの持ち手で扉を叩くと、→

『ベールの彼方の生活③』→鉄格子から恐ろしい顔をした男がのぞいて“誰だ?”と言う。形は人間に違いないが、獰猛な野獣の感じが漂い、大きな口、恐ろしい牙、長い耳をしている。キャプテンが命令調で簡単に返事をすると扉が開けられ、吾々は中に入った。そこは大きな洞窟で、すぐ目の前の→

『ベールの彼方の生活③』→隙間から赤茶けた不気味な光が洩れて、吾々の立っている場所の壁や天井をうっすらと照らしている。近寄ってその隙間から奥をのぞくと、そこは急なくぼみになっていて人体の6倍ほどの深さがある。吾々は霊力を駆使して辺りを見回した。そして目が薄明かりに慣れてくると→

『ベールの彼方の生活③』→前方に広大な地下平野が広がっているのが分かった。どこまで広がっているのか見当もつかない。そのくぼみを中心として幾本もの通路が四方八方に広がっており、その行く先は闇の中に消えている。見ていると、幾つもの人影がまるで恐怖におののいているかのごとく→

『ベールの彼方の生活③』→足早に行き来している。時おり足に鎖をつけられた者がじゃらじゃらと音を立てて歩いているのが聞こえる。そうかと思うと、悶え苦しむ不気味な声や狂ったように高らかに笑う声、それとともにムチ打つ音が聞こえてくる。思わず目をおおい耳をふさぎたくなる。

『ベールの彼方の生活③』苦しむ者がさらに自分より弱い者を苦しめては憎しみを発散させているのである。辺り一面、残虐の空気に満ち満ちている。私はキャプテンの方を向いて厳しい口調で言った。

『ベールの彼方の生活③』「ここが吾々の探していた場所だ!どこから降りるのだ?」彼は私の口調が厳しくなったのを感じてこう答えた。「そういう物の言い方は一向に構いませんぞ。私にとっては同胞と呼んでくれるよりは、そういう厳しい物の言い方の方がむしろ苦痛が少ないくらいです。」→

『ベールの彼方の生活③』→「と言うのも、私もかつてはこの先で苦役に服し、さらにはムチを手にして他の者たちを苦役に服させ、そしてその冷酷さを買われてこの先の出入口にある区域で主任監督となった者です。そこはここからは見えません。ここよりさらに低く深い採掘場へ続く、いくつもある」→

『ベールの彼方の生活③』→「区域の最初です。それからさらにボスの宮殿で働くようになり、そして例の正門の衛兵のキャプテンになったという次第です。ですが、今にして思えば、もし選択が許されるものなら、こうして権威ある地位にいるよりは、むしろ鉱山の奥底に落ちたままの方が」→

『ベールの彼方の生活③』→「ラクだったでしょうな。そうは言っても、2度と戻りたいとは思わん。イヤです…イヤです…」そう言ったまま彼は苦しい思いに身を沈め、私が次のような質問をするまで、吾々の存在も忘れて黙っていた。「この先にある最初の広い区域は何をするところであろう?」

『ベールの彼方の生活③』「あそこはずっと先にある仕事場で溶融され調合された鉱石がボスの使用する凶器や装飾品に加工されるところです。出来上がると天井を突き抜けて引き上げられ、命じられた場所へ運ばれる。次の仕事場は鉱石が選り分けられるところ。その次は溶融されたものを鋳型に入れて」→

『ベールの彼方の生活③』→「形を作るところ。一番奥の一番底が採掘現場です。いかがです?降りてみられますか」私はぜひ降りてまず最初の区域を見る事でその先の様子を知りたいと言った。それでは、という事で彼は吾々を案内して通風孔まで進み、そこで短い階段を下りて少し進むと、→

『ベールの彼方の生活③』→さっきのぞいた隙間の下から少し離れたところに出た。その区域は下り傾斜になっており、そこを抜け切って、さっきキャプテンが話してくれた幾つかの仕事場を通りすぎて、ついに採掘場まで来た。私は何としてもこの暗黒界の悲劇のドン底を見て帰る覚悟だったのである。

『ベールの彼方の生活③』通っていった仕事場はすべてキャプテンの話したとおりだった。天井の高さも奥行きも深さも途方もない規模だった。が、そこで働く何万と数える苦役者は全て奴隷の身であり、時たま、ほんの時たま、小さな班に分けられて厳しい監視のもとに地上の仕事が与えられる。

『ベールの彼方の生活③』が、それは私には決してお情けとは思えなかった。むしろ残酷さと効率の計算から来ていた。つまり再び地下に戻されるという事は絶望感を倍加させる。そして真面目に、そして忠実に働いていると、またその報酬として地上へ上げてもらえる、という事の繰り返しにすぎない。

『ベールの彼方の生活③』空気はどこも重苦しく悪臭に満ち、絶望感からくる無気力がみんなの肩にのしかかっている。それは働く者も働かせる者も同じだった。吾々はついに採掘場へ来た。出入口の向こうは広大な台地が広がっている。天井は見当たらない。上はただの暗黒である。洞穴というよりは→

『ベールの彼方の生活③』→深い谷間にいる感じで、両側にそそり立つ岩は頂上が見えない。それほど地下深くに吾々はいる。ところが左右のあちらこちらに、さらに深く降りていくための横坑が走っており、その奥は時おりチラチラと炎が揺れて見えるほかは、ほとんどが漆黒の闇である。

『ベールの彼方の生活③』そして長く尾を引いた溜息のような音がひっきりなしに辺りに聞こえる。風が吹く音のようにも聞こえるが空気は動いていない。立坑もある。その岩壁に刻み込まれた階段づたいに降りては、吾々が→

『ベールの彼方の生活③』→今立っている位置よりはるか地下で掘った鉱石を坑道を通って運び上げている。台地には幾本もの通路が設けてあり、遠くにある他の作業場へ行くための出入口につながっている。その範囲は暗黒界の地下深くの広大な地域に広がっており、それは例の“光の橋”はもとより→

『ベールの彼方の生活③』→その下の平地の地下はるかはるか下方に位置している。ああ、そこで働く哀れな無数の霊の絶望的苦悶…途方もない暗黒の中に沈められ、救い出してくれる者のいない霊たち…。

『ベールの彼方の生活③』がしかし、たとえ彼ら自身も諦めていても光明の世界においては彼らの1人1人を見守り、援助を受け入れる用意のできた者には、この度の吾々がそうであるように、救助の霊が差し向けられるのである。さて私は辺りを見回し、キャプテンからの説明を受けたあと、まわりにある→

『ベールの彼方の生活③』→出入口の全ての扉を開けるように命じた。するとキャプテンが言った。「申し訳ない。貴殿の言う通りにしてあげたい気持は山々だが、私はボスが怖いのです。怒った時の恐ろしさは、それはそれは酷いものです。こうしている間もどこかにスパイがいて、彼に取り入るために」→

『ベールの彼方の生活③』→「吾々のこれまでの行動の一部始終を報告しているのではないかと、心配で心配でなりません」それを聞いて私はこう言った。「吾々がこの暗黒の都市へ来て初めてお会いして以来そなたは急速に進歩しているようにお見受けする。以前にも1度そなたの心の動きに」→

『ベールの彼方の生活③』→「向上の兆しが見られるのに気づいた事があったが、その時は申し上げるのを控えた。今のお話を聞いて私の判断に間違いがなかった事を知りました。そこで、そなたに1つの選択を要求したい。早急にお考え頂いて決断を下してもらいたい。吾々がここへ参ったのは、」→

『ベールの彼方の生活③』→「この土地の者で少しでも光明を求めて向上する意志のある者を道案内するためです。そなたが吾々の味方になって力をお貸し下さるか、それとも反対なさるか、その判断をそなたに一任します。いかがであろう、吾々と行動を共にされますか、それともここに留まって」→

『ベールの彼方の生活③』→「今まで通りボスに仕えますか。早急に決断を下して頂きたい」彼は立ったまま私を見つめ、次に私の仲間へ目をやり、それから暗闇の奥深く続く坑道に目をやり、そして自分の足もとに目を落とした。それは私が要求したように素早い動きであった。そして、きっぱりと→

『ベールの彼方の生活③』→こう言った。「有難うございました。ご命令通り、全ての門を開けます。しかし私自身はご一緒する約束はできません。そこまでは勇気が出ません―まだ今のところは」そう言い終わるや、あたかもそう決心した事が新たな元気を与えたかのごとく、くるりと向きを変えた。

『ベールの彼方の生活③』その後ろ姿には覚悟を決めた雰囲気が漂い、膝まで下がったチュニックにも少しばかり優雅さが見られ、身体にも上品さと健康美が増している事が、薄暗い光の中でもはっきりと読み取れた。それを見て私は彼が自分でも気づかないうちに霊格が向上しつつある事を知った。

『ベールの彼方の生活③』極悪非道の罪業のために本来の霊格が抑えられていたのが、何かをきっかけに突如として魂の牢獄の門が開かれ、自由と神の陽光を求めて突進し始めるという事は時としてあるものです。実際にあります。しかし彼はその事を自覚していなかったし、私も彼の持久力に→

『ベールの彼方の生活③』→確信がもてなかったので黙って様子を窺っていた訳です。そのうち彼が強い調子で門番に命じる声が聞こえてきた。さらに坑道を急いで次の門で同じように命令しているのが聞こえた。その調子で彼は次々と門を開けさせながら、吾々が最初に見た大きな作業場へ→

『ベールの彼方の生活③』→向かって次第に遠ざかっていくのが、次第に小さくなっていくその声で分かった。

『ベールの彼方の生活③』8章 暗黒界の探訪
【1 光のかけ橋】
bit.ly/2viJG2P
【2 小キリストとの出会い】
bit.ly/2viY8aS
【3 冒涜の都市】
bit.ly/2vM39vA
【4 悪の効用】
bit.ly/2vLIl7M
【5 地獄の底】
bit.ly/2vLEzuW
【6 強者よ、何ゆえに倒れたるや】
bit.ly/2viLkS3
【7 救出】
bit.ly/2vLIuIm

まぁ仕方ありませんので日本最悪の書籍「皇室季刊誌」をスキャンして画像化しました。画像は重要な攻撃ツールです、何枚あってもありすぎるという事はありません。強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁を1日も早く死刑にし、奴隷の女の子たちを救出するその日まで、僕、たきざわ彰人は「1歩も退く気はない」間もなくプロセス実行。間もなくプロセス実行(祈)†

太陽が昇って標高を下げると途端に気温も上がり汗だっくだくのゴールとなります。残雪と軽アイゼンは本当に故障のリスクが高くてあまり高頻度にはやりませんが、今回は敢えて行ってきました。さぁ明日のブログネタが今のところあまりありません。霊団、破壊力のあるインスピレーションを降らせてきなさいよホントに。アナログ絵263、264のネームは完成中。計6ページのストーリーを描くかも知れません(祈)†

中止理由はTwitterと同じです。これは話さない方がいいと判断しました。さ、山のアタック準備です、山に集中しましょう(祈)†

こうした暗黒の境涯において哀れみと援助を授ける使命に携わっているうちに、前もって立てられた計画が実は吾々自身の教育のために(上層界において)巧妙に配慮されている事が判ってきました。訪れる集落の1つ1つが→

『ベールの彼方の生活③』→順序よく吾々に新たな体験をさせ、吾々がその土地の者に救いの手を差しのべている間に、吾々自身も、一段と高き界から幸福と教訓を授けんとする霊団の世話に与(あずか)るという仕組みになっていた訳です。その仕組みの中に吾々がすでに述べた原理の別の側面、→

『ベールの彼方の生活③』→すなわち神に反抗する者たちの力を逆手にとって神の仕事に活用する叡智を読み取って頂けるでしょう。【彼らの納得を得ずに、ですか。】彼らの反感を買わずに、です。暗黒界の奥深く沈み込み、光明界からの影響力に対して反応を示さなくなっている彼らでさえ、→

『ベールの彼方の生活③』→神の計画に貢献すべく活用されているという事です。やがて彼らが審判の日(1巻5章参照)へ向けて歩を進めいよいよ罪の清算が行われるに際して、自分でこそ気が付かないが、そういう形でのわずかな貢献も、少なくともその時は神の御心に対して反抗的態度を→

『ベールの彼方の生活③』→取らなかったという意味において、聖なるものとして考慮に入れてもらえるのです。【でも前回に出た総督はどうみてもその種の人間ではないと思いますが、彼のような者でもやはり何かの有用性はあったのでしょうか。】ありました。彼なりの有用性がありました。

『ベールの彼方の生活③』つまり彼の失脚が、かつての仲間に、彼よりも大きな威力をもつ者がいる事を示す事になったのです。同時に、悪事は必ずしも傲慢さとは結びつかず、天秤は遅かれ早かれいつかは平衡を取り戻して、差引勘定がきっちりと合わされるようになっている事も教える事になりました。

『ベールの彼方の生活③』もっとも、あの総督自身はそれを自分の存在価値とは認めないでしょう。と言うのも、彼には吾々の気持が通じず、不信の念ばかりが渦巻いていたからです。それでも、その時点ですでに部分的にせよそれまでの彼の罪に対する罰が与えられたからには、それだけのものが→

『ベールの彼方の生活③』→彼の償うべき罪業から差し引かれ、消極的な意味ながらその分だけ彼にとってプラスになる事を理解すべきです。もっとも、貴殿の質問には大切な要素が含まれております。総督の取り扱い方は本人は気に入らなかったでしょうが、実はあれは、あそこまで総督の横暴を許した→

『ベールの彼方の生活③』→他の者に対する見せしめの意味も含まれておりました。吾々があの界へ派遣され、あのホールへ導かれたのもそれが目的でした。その時はそうとは理解しておらず、自分たちの判断で行動したつもりでした。が、実際には上層界の計画だったという訳です。

『ベールの彼方の生活③』さて、貴殿の方さえ宜しければもっと話を進めて、吾々が訪れた土地、そこの住民、生活状態、行状、そして吾々がそこの人たちにどんな事をしてあげたかを述べましょう。あちらこちらに似たような性質の人間が寄り集まった集落がありました。寄り集まるといっても→

『ベールの彼方の生活③』→一時的なもので、孤独感を紛らすために仲間を求めてあっちの集落、こっちの集落と渡り歩き、嫌気がさすとすぐにまた荒野へ逃れていくという事を繰り返しています。その様子は見ていて悲しいものです。ほとんど例外なく各集落には首領(ボス)が―そして→

『ベールの彼方の生活③』→押しの強さにおいてボスに近いものを持つ複数の子分が―いて睨みをきかせ、その威圧感から出る恐怖心によって多くの者を隷属させている。その1つを紹介すれば―これは実に荒涼とした寂しい僻地を延々と歩いてようやく辿り着いた集落ですが―まわりを→

『ベールの彼方の生活③』→頑丈な壁で囲み、しかもその領域が実に広い。中に入ると、さっそく衛兵に呼び止められました。衛兵の数は10人ほどいました。そこが正門であり、翼壁が2重になっている大きなものです。みな図体も大きく、邪悪性も極度に発達している。吾々を呼び止めてから→

『ベールの彼方の生活③』→キャプテンがこう尋問した。「どちらから来られた?」「荒野を通って行く途中ですが…」「で、ここへは何の用がおありかな?」その口調には地上時代には教養人であった事を窺わせるものがあり、挙動にもそれが表れていた。が今ではそれも敵意と侮蔑で色づけされている。

『ベールの彼方の生活③』それがこうした悲しい境涯の常なのです。その尋問に吾々は―代表して私が―答えた。「こちらの親分さんが奴隷のように働かせている鉱山の労働者たちに用事がありまして…」「それはまた結構な旅で…」いかにも愉快そうに言うその言葉には吾々を騙そうとする→

『ベールの彼方の生活③』→意図が窺える。「気の毒にあの人たちは自分たちの仕事ぶりを正しく評価し悩みを聞いて下さる立派な方が早く来てくれないものかと一生懸命でしてな」「中にはこちらの親分さんのところから一時も早く逃れたいと思っている者もいるようですな。あなた方もそれぞれに」→

『ベールの彼方の生活③』→「頭の痛い事で…」これを聞いてキャプテンのそれまでのニコニコ顔が陰気なしかめっ面に一変した。ちらりと見せた白い歯は血に飢えた狼のそれだった。その上、彼の気分の変化とともに、あたりに一段と暗いモヤが立ちこめた。そしてこう言った。

『ベールの彼方の生活③』「この私も奴隷にされているとおっしゃるのかな?」「ボスの奴隷であり、ヒモでいらっしゃる。まさしく奴隷であり、さらに奴隷たちの使用人でもいらっしゃる」「でたらめを言うとお前たちもオレたちと同じ身の上にするぞ。ボスのために金と鉄を掘らされる事になるぞ」

『ベールの彼方の生活③』そう言い放って衛兵の方を向き、吾々を逮捕してボスの館へ連れて行くように命じた。が私は逆に私の方からキャプテンに近づいて彼の手首に私の手を触れた。するとそれが彼に悶えるほどの苦痛を与え、引き抜いていた剣を思わず放り出した。私はなおも手を離さなかった。

『ベールの彼方の生活③』私のオーラと彼のオーラとが衝突して、その衝撃が彼に苦痛を与えるのであるが、私には一向に応えない。私の方が霊力において勝るために、彼は悶えても私には何の苦痛もない。貴殿もその気があれば心霊仲間と一緒にこの霊的力学について勉強なさる事です。

『ベールの彼方の生活③』これは顕と幽にまたがる普遍的な原理です。勉強なされば判ります。さて私は彼に言った。「吾々はこの暗黒の土地の者ではありませんぞ。主の御国から参った者です。同じ生命を受けておりながら貴殿はそれを邪悪な目的に使って冒涜しておられる。」→

『ベールの彼方の生活③』→「今はまだ貴殿はこの城壁と残忍なボスから逃れて自由の身となる時期ではない」彼はようやくその偉ぶった態度の薄い殻を破って本心をのぞかせ、こう哀願した。「なぜ私はこの地獄の境涯とあのボスから逃れられないのですか。他の者は逃れて、なぜこの私だけ…」

『ベールの彼方の生活③』「まだその資格ありとのお裁きがないからです。これより吾々がする事をよくご覧になられる事です。反抗せずに吾々の仕事を援助して頂きたい。そして吾々が去ったあと、その事をじっくりと反復なさっておれば、そのうち多分その中に祝福を見出されるでしょう」

『ベールの彼方の生活③』「祝福ね…」そう言って彼はニヤリと笑いさらに声に出して笑い出したが、その笑いには愉快さはひとかけらも無かった。が、それから一段と真剣な顔つきでこう聞いた。「で、この私に何をお望みで?」「鉱山の入口まで案内して頂きたい」「もしイヤだと言ったら?」

『ベールの彼方の生活③』「吾々だけで行く事にする。そして貴殿はせっかくのチャンスを失う事になるまでですな…」そう言われて彼はしばらく黙っていたが、やがて、もしかしたらその方が得かも知れないと思って、大きな声で言った。「いや、案内します。案内します。少しでも善行のチャンスが」→

『ベールの彼方の生活③』→「あるのなら、いつも止められているこの私にやらせて頂きます。もしあのボスめが邪魔しやがったら、今度こそ“ただ”じゃおかんぞ」そう言って彼は歩き出したので吾々もそのあとに続いた。歩きながら彼はずっと誰に言うともなくブツブツとこう言い続けた。

『ベールの彼方の生活③』「彼奴とはいつも考えや計画が食い違うんだ。何かとオレの考えを邪魔しやがる。さんざん意地悪をしてきたくせに、まだ気が済まんらしい。云々…」そのうち振り返って吾々にこう述べた。「申し訳ありません。この土地の者はみな、ここでしっかりしなくては、」→

『ベールの彼方の生活③』→「という時になるといつも頭が鈍るんです。たぶん気候のせいでしょう。もしかしたら過労のせいかも知れません。どうかこのまま私に付いてきて下さい。お探しになっておられるところへ私がきっとご案内いたしますので…」彼の物の言い方と態度には軽薄さと冷笑的態度と→

『ベールの彼方の生活③』→冷酷さとが滲み出ている。が、今は霊的に私に牛耳られているためにそれがかなり抑えられていて、反抗的態度に出ないだけである。吾々は彼の後に付いて行った。いくつか市街地を通ったが、平屋ばかりが何のまとまりもなく雑然と建てられ、家と家との間隔が広く空き、→

『ベールの彼方の生活③』→空地には目を和ませる草木1本見当たらず、じめじめした場所の雑草と、熱風に吹かれて葉が枯れ落ち枝だけとなった低木が見える程度である。その熱風は主として今吾々が近づきつつある鉱山の地下道から吹き上げていた。家屋は鉱山で働く奴隷労働者が永い労働のあと→

『ベールの彼方の生活③』→ほんのわずかの間だけ休息を取るためのものだった。それを後にしてさらに行くと、まもなく地下深く続く坑道の大きな入口に来た。が、近づいた吾々は思わず後ずさりした。猛烈な悪臭を含んだ熱風が吹き出ていたからである。吾々はいったんそれを避けてエネルギーを→

『ベールの彼方の生活③』→補充しなければならなかった。それが済むと、心を無情にして中に入り、キャプテンの後に付いて坑道を下りて行った。彼は今は黙したままで、精神的に圧迫を感じているのが分かる。それは、そうでなくても前屈みになる下り道でなおいっそう肩をすぼめている様子から窺えた。

『ベールの彼方の生活③』そこで私が声を掛けてみた。振り向いて吾々を見上げたその顔は苦痛にゆがみ、青ざめていた。「どうなされた?ひどく沈んでおられるが…この坑道の人口に近づいた頃から苦しそうな表情になりましたな」私がそう言うと彼はえらく神妙な調子で答えた。

『ベールの彼方の生活③』「実は私もかつてはこの地獄のような灼熱の中でピッケルとシャベルを握って働かされた1人でして、その時の恐ろしさが今甦ってきて…」「だったら今ここで働いている者に対するひとかけらの哀れみの情が無いものか、自分の魂の中を探してみられてはどうかな?」

『ベールの彼方の生活③』弱気になっていた彼は私の言葉を聞いて坑道の脇の丸石の上に腰を下ろしてしまい、そして意外な事を口にした。「とんでもない。とんでもない。哀れみが必要なのはこの私の方だ。彼らではない…」「でも、そなたは彼らのような奴隷状態から脱し、鉱山から出て、」→

『ベールの彼方の生活③』→「今ではボスと呼んでいる男に仕えている、結構な身の上ではありませんか」「貴殿の事を私は叡智に長けた人物とお見受けしていたが、どうやらその貴殿にも、1つの奴隷状態から一段と高い権威ある奴隷になる事は粗末なシャツをトゲのある立派なシャツに着替える」→

『ベールの彼方の生活③』→「ようなものである事をご存じないようだ…」恥ずかしながら私はそれを聞いてはじめて、それまでの暗黒界の体験で学んだ事にもう1つ教訓を加える事になりました。この境涯に住む者は少しでもラクになりたいと望み、奴隷の苦役から逃れて威張れる地位へ上がる→

『ベールの彼方の生活③』→チャンスを窺っている。が、ようやくその地位に上がってみると、心に描いていた魅力は一転して恐怖の悪夢となる。それは残虐で冷酷な悪意の権化であるボスに近づく事に他ならないからである。なるほど、これでは魅力はすぐに失せ、希望が幻滅とともに消えてしまう。

『ベールの彼方の生活③』それでも彼らはなおも昇級を志し、野心に燃え、狂気のごとき激情をもって悶える。その事を私は今になってやっと知った。その何よりの実物教訓が今すぐ目の前で、地獄の現場での数々の恐怖の記憶の中で気力を失い、しゃがみ込んでいる。その哀れな姿を見て私はこう尋ねた。

『ベールの彼方の生活③』「同胞としてお聞きするが、こういう生活が人間として価値ある事と思われるかな?」「人間として…か。そんなものはこの仕事をするようになってから捨てちまった―と言うよりは、私をこの鉱山に押し込んだ連中によって剥ぎ取られちまった。今じゃもう人間なんかじゃ」→

『ベールの彼方の生活③』→「ありません。悪魔です。喜びと言えば他人を痛めつける事。楽しみと言えば残虐行為を1つ1つ積み重ねる事。そして自分が味わってきた苦しみを他の者たちがどれだけ耐え忍ぶかを見つめる事となってしまいました」「それで満足しておられるのかな?」彼はしばらく→

『ベールの彼方の生活③』→黙って考え込んでいたが、やがて口を開いた―「いいや」それを聞いて私は再び彼の肩に手を置いた。私のオーラを押しつけた前回と違って、今回は私の心に同情の念があった。そして言った。「同胞(とも)よ!」ところが私のその一言に彼はきっとして私を睨みつけて→

『ベールの彼方の生活③』→言った。「貴殿はさっきもその言葉を使われた。真面目そうな顔をしながらこの私をからかっておられる。どうせここではみんなで愚弄し合っているんだ…」「とんでもない」と私はたしなめて言った。「そなたが今仕えている男をボスと呼んでおられるが、彼の権威は、」→

『ベールの彼方の生活③』→「そなたが彼より授かった権威と同じく名ばかりで実質はないのです。そなたは今やっと後悔の念を覚えはじめておられるが、後悔するだけでは何の徳にもなりません。それが罪悪に対する自責の念の部屋へ通じる戸口となってはじめて価値があります。この土地での」→

『ベールの彼方の生活③』→「用事が終わって吾々が去った後、今回の私との出来事をもう一度はじめから反芻し、その上で、私がそなたを同胞と呼んだ訳を考えて頂きたい。その時もし私の援助が必要であれば呼んで下さい。きっと参ります―そうお約束します。ところで、もっと下りましょう。」→

『ベールの彼方の生活③』→「ずっと奥の作業場まで参りましょう。早く用事を終えて先へ進みたいのです。ここにいると圧迫感を覚えます」「圧迫感を覚える?でも貴殿が苦しまれる謂れはないじゃありませんか。ご自分の意志でここへ来られたのであり、罪を犯した結果として連れて来られた訳では」→

『ベールの彼方の生活③』→「ないのですから、決してそんなはずはありません」それに対する返事として私は、彼が素直に納得してくれれば彼にとって救いになる話としてこう述べた。「主にお会いした事のある私の言う事をぜひ信じてほしい。この地獄の暗黒牢にいる者のうちの1人が苦しむ時、」→

『ベールの彼方の生活③』→「主はその肩に鮮血のごとき赤色のルビーを1つお付けになる。吾々がそれに気づいて主の目を見ると主も同じように苦しんでおられるのが判ります。こうして吾々なりの救済活動に携わっている者も、主と同じほどではないにしても、少なくとも苦しむ者と同じ苦しみを」→

『ベールの彼方の生活③』→「覚えるという事実においては主と同じであるという事を嬉しく思っております。ですから、そなたの苦しみが吾々の苦しみである事、そしてそなたの事を同胞と呼ぶ事を驚かれる事はありません。大いなる海の如き愛をもって主がそう配慮して下さっているのですから」

『ベールの彼方の生活③』8章 暗黒界の探訪
【1 光のかけ橋】
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【2 小キリストとの出会い】
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【3 冒涜の都市】
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【4 悪の効用】
bit.ly/2vLIl7M
【5 地獄の底】
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【6 強者よ、何ゆえに倒れたるや】
bit.ly/2viLkS3
【7 救出】
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WordPressのSSL化、チョト待って下さい、ドメインどうのこうのでめんどくさい事になりそうです。使命遂行のブレーキになってしまいそうですので近々はやめましょう、少しずつ考えましょう。そして今日の幽体離脱時の映像はよく意味が分からなかったのですが、都心が大雪で大混乱といった内容で、んー何でしょう。が、ひとつトランス時に「言う事聞かないんすよ」と霊団が僕の霊聴に響かせてきましたが、これはもちろんピーチピチ(佳子)の思念だと思われるのですが、女の子を殺しまくっている人類最大級の犯罪者の命令を聞かないのは人間として当然の事なのですが、要するにピーチピチも脅されていると考えるのが最も自然だと思うのです。明仁、文仁、徳仁、悠仁、コイツらは脅す以外の方法で人と関わりを持つ事ができませんからね。

「助ける助ける」というピーチピチ(佳子)の思念も書きましたが、奴隷の女の子たちを助けるというのならばそれは国民に知られず影に隠れて救出という事は有り得ないと思うんですよね。救出イコール強姦殺人魔、明仁、文仁、徳仁、悠仁の邪悪の正体が国民周知の事実になる、という事になるはずです。何しろ奴隷の女の子たちは出生証明が出されていない、存在しない事にされている女の子たちですから、その存在を公言すればもう明仁、文仁、徳仁、悠仁は言い訳が一切できなくなるはずです。ピーチピチが文仁に自分が起こそうとしているアクションについて話した、といった感じのメセも霊団が降らせていますが(確認はもちろん取れませんが…)まぁとにかく「やめろやめろ!」と脅されまくっているのではないか、と予測しますがチョト分かりません。霊団、もっとはっきりインスピレーション降らせなさいよ。ピーチピチ(佳子)の背中を押してあげなさいよってずっと言ってるでしょ。「女神が」「これでもう心配ない」とも降ってます。これは女性の協力者でしょうか。んー、霊団仕事しろ(祈)†

www.youtube.com/watch?v=QqJPejYHS_I&t=56s

これもいつかやらねばならない作業であると分かっていたのですが、いよいよ本格的に考え始めてます。ご存じない方のためにチョト説明を。SSL化とはアドレスを「http」から「https」にする事、セキュアなサイトにするという事です。そんなにムズカシイ事ではないようなのですが全投稿記事のアドレスが変わってしまうのがどうなのかと、何しろ僕は投稿数がハンパないですからね。現在調べてる真っ最中、慎重に行きましょう。Twitterの作業も同時進行中、こちらは詳細説明は致しません。WordPressトップページメニューエリア内の「Twitter」ボタンから常に最新のアカウントをご覧頂けます。まずはここまで(祈)†

その集落を後にしてから吾々はさらに暗黒界の奥地へと足を踏み入れました。そこここに家屋が群がり、焚き火が燃えている中を進みながら耳を貸す意志のある者に慰めの言葉や忠告を与えるべく吾々として最善の努力を→

『ベールの彼方の生活③』→したつもりです。が、残念な事にその大部分は受け入れる用意はできていませんでした。反省してすぐさま向上の道へ向かう者は極めて少ないものです。多くはまず強情がほぐれて絶望感を味わい、その絶望感が憧憬の念へと変わり、哀れなる迷える魂に微かな光が輝き始める。

『ベールの彼方の生活③』そこでようやく悔恨の情が湧き、罪の償いの意識が芽生え、例の光の橋へ向けての辛い旅が始まります。が、この土地の者がその段階に至るのはまだまだ先の事と判断してその集落を後にしました。吾々には使命があります。そして心の中にはその特別の仕事が待ち受けている→

『ベールの彼方の生活③』→土地への地図が刻み込まれています。決して足の向くまま気の向くままに暗黒界を旅しているのではありません。ただならぬ目的があって高き神霊の命によって派遣されているのです。行くほどに邪悪性の雰囲気が次第に募るのを感じ取りました。銘記して頂きたいのは、→

『ベールの彼方の生活③』→地域によって同じ邪悪性にも“威力”に差があり、また“性質”が異なる事です。同時にまた、地上と同じくその作用にムラが見られます。邪悪も全てが1つの型にはまるとは限らないという事です。そこにも自由意志と個性が認められるという事であり、どれだけ永い期間→

『ベールの彼方の生活③』→それに浸るかによって強烈となっているものもあれば比較的弱いものもある。それは地上においても天界の上層界においても同じ事です。やがて大きな都市にたどり着いた。守衛の一団が行進歩調で行き来する中を、どっしりとした大門を通り抜けて市内へ入った。

『ベールの彼方の生活③』それまでは姿を見せるために波長を下げていたのを、今度は反対に高めて彼らの目に映じない姿で通り抜けた訳です。大門を通り抜けてすぐの大通りの両側には、まるで監獄の防壁のような、がっしりとした作りの大きな家屋が並んでいる。そのうちの何軒かの通風孔から→

『ベールの彼方の生活③』→毒々しい感じの明かりが洩れて通路を照らし、吾々の行く先を過ぎっている。そこを踏みしめて進むうちに大きな広場に来た。そこに1つの彫像が高い台の上に立っている。広場の中央ではなく、やや片側に寄っており、そのすぐ側に、その辺りで一番大きい建物が立っていた。

『ベールの彼方の生活③』彫像はローマ貴族のトーガ(ウールのゆるやかな外衣)をまとった男性で、左手に鏡を持って自分の顔を映し、右手にフラゴン(聖餐用のぶどう酒ビン)を持ち、今まさに足もとの水だらいにドボドボとぶどう酒を注いでいる―崇高なる儀式の風刺(パロディ)です。

『ベールの彼方の生活③』しかもその水だらいの縁には様々な人物像がこれまた皮肉たっぷりに刻まれている。子供が遊んでいる図があるが、そのゲームは生きた子羊のいじめっこである。別のところにはあられもない姿の女性が赤ん坊を“逆さ”に抱いている図が彫ってある。全てがこうした調子で→

『ベールの彼方の生活③』→まじめなものを侮っている―童子性、母性、勇気、崇拝、愛、等々を冒涜し、吾々がその都市において崇高なるものへの憧憬を説かんとする気力を殺がせる。卑猥にして無節操きわまるものばかりである。辺り一体が不潔と侮辱に満ちている。どの建物を見ても構造と装飾に→

『ベールの彼方の生活③』→唖然とさせられる。しかし初めに述べた如く吾々には目的がある。嫌な事を厭ってはならない。使命に向かって突き進まねばならない。そこで吾々は意念を操作して姿をそこの住民の目に映じる波長に落としてから、右の彫像のすぐ後ろの大きな建物―悪の宮殿―の→

『ベールの彼方の生活③』→門をくぐった。土牢に似た大きな入り口を通り抜けて進むと、バルコニーに通じる戸口まで来た。バルコニーは見上げるようなホールの床と天井の中間を巻くようにしつらえてあり、所々に昇降階段が付いている。吾々はその手すりの所まで近づいてホールの中をのぞいた。

『ベールの彼方の生活③』そこから耳をつんざくような強烈な声が聞こえてくるが、しばらくはそれを発している人物が見えなかった。そうして吾々の目が辺りを照らす毒々しい赤っぽい光に慣れてくると、どうやら中の様子が判ってきた。すぐ正面に見えるホールの中央にバルコニーへ出る大きな階段が→

『ベールの彼方の生活③』→らせん状に付いている。それを取り囲むようにして聴衆が群がり、階段もその中程まで男女がすずなりになっている。が、その身なりはだらしなく粗末である。そのくせ豪華に見せようとする意図が見られる。例えば黄金や銀のベルトに首飾り、銀のブローチ、宝石をあしらった→

『ベールの彼方の生活③』→バックルや留め金を身に付けている者がそこら中にいる。が、全部模造品である事は一目で判る。黄金に見えるのもただの安ピカの金属片であり、宝石も模造品である。その階段の上段に演説者が立っている。大きな図体をしており、邪悪性が他を威圧する如くにその図体が→

『ベールの彼方の生活③』→他の誰よりも大きい。頭部にはトゲのある冠をつけ、汚らしい灰色をしたマントを羽織っている。かつては白かったのが性質(ガラ)が反映して煤けてしまったのであろう。胸の辺りにニセの黄金で作った2本の帯が交叉し、腰の辺りで革紐で留めてある。足にはサンダルを履き、→

『ベールの彼方の生活③』→その足もとに牧羊者の(先の曲がった)杖が置いてある。が、見ている吾々に思わず溜息をつかせたのは冠であった。トゲはいばらのトゲを黄金であしらい、陰気な眉の辺りを巻いていた。帰れるものなら今すぐにも帰りたい心境であった。が、吾々には目的がある。

『ベールの彼方の生活③』どうしても演説者の話を最後まで聞いてやらねばならなかった。その時の演説の中身を伝えるのは私にとって苦痛です。貴殿が書き取るのも苦痛であろうと思います。が、地上にいる間にこうした暗黒界の実情を知っておく事です。なぜなら、こちらの世界にはもはや地上のような→

『ベールの彼方の生活③』→善と悪の混在の生活がない。善は高く上がり悪は低く下がり、この恐ろしい暗黒界に至っては、善による悪の中和というものは有り得ない。悪が悪と共に存在して、地上では考えられないような冒涜行為が横行する事になります。なんと、彼が説いていたのは“平和の福音”だった。

『ベールの彼方の生活③』そのごく一部だけを紹介して、あとはご想像にお任せする事にしたい。「そこでじゃ、諸君、吾々はその子羊を惨殺した獣を崇拝するために、素直な気持ちでここに参集した。子羊が殺害されたという事は、吾々が幸福な身の上となり呪われし者の忌まわしき苦しみを」→

『ベールの彼方の生活③』→「乗り越えて生きていこうとする目的にとっては、その殺害者は事実上の吾々の恩人という事である。それ故、諸君、その獣が子羊を真剣に求めそして見出し、その無害の役立たず者から生命の血液と贖いをもたらしてくれた如くに、諸君も、常に品性高き行為にご熱心で」→

『ベールの彼方の生活③』→「あるからには、その子羊に相当するものを見つけ出し、かの牧羊者が教え給うた如くに行うべきである。諸君の抜け目なき沈着さをもって、子羊のごとき惰性の中から歓喜の情熱と興奮に燃える生命をもたらすべきである…そして女性諸君、“げす”な優美さに毒された」→

『ベールの彼方の生活③』→「その耳に私より一服の清涼剤を吹き込んで差し上げよう。私を総督に選出してくれたこの偉大なる境涯に幼児はやって参らぬ。がしかし、諸君に申し上げよう。どうか優しさをモットーとするこの私と、私が手にしているこの杖をとくと見て欲しい。そして私を諸君の」→

『ベールの彼方の生活③』→「牧羊者と考えて欲しい。これより諸君を、多すぎるほどの子供を抱えている者の所へこの私がご案内しよう。その者たちは、かつてせっかく生命を孕みながら、余りに深き慈悲ゆえに、その生命を地上に送って苦をなめさせるに忍びず、生け贄としてモロック(※)の」→

『ベールの彼方の生活③』→「祭壇に捧げた如く、その母なる胸より放り棄てるほど多くの子供を抱えている。さ、諸君、生け贄とされた子をいとおしみつつも、その子の余りに生々しき記憶に怯え、それを棄て去らんと望む者の所へ私が連れて参ろう」→

『ベールの彼方の生活③』→(※子供を人身御供として祭ったセム族の神。レビ記18・21、列王記23・10。訳者)こうした調子で彼は演説を続けたが、その余りの冒涜性の故に私はこれ以上述べる気がしません。カスリーンに中継させるのも忍びないし、貴殿に聞かせるのも気が引けます。

『ベールの彼方の生活③』それを敢えて以上だけでも述べたのは、貴殿ならびに他の人々にこの男の善性への冷笑と愚弄的従順さの一端を知って頂きたかったからであり、しかも彼がこの境涯にいる無数の同類の1つのタイプにすぎない事を知って頂くためです。いかにも心優しい人物を装い、いかにも→

『ベールの彼方の生活③』→遠慮がちに述べつつも、実はこの男はこの界層でも名うての獰猛さと残忍さを具えた暴君の1人なのです。確かに彼はその国の総督に選ばれた事は事実ですが、それは彼の邪悪性を恐れての事だった。その彼が、見るも哀れな半狂乱の聴衆を“品性高き者”と述べたものだから、→

『ベールの彼方の生活③』→彼らは同じ恐怖心にお追従も手伝って彼の演説に大いなる拍手を送った。彼はまた聴衆の中の毒々しく飾った醜女たちを“貴婦人”と呼び、羊飼いに羊が従う如くに自分に付いて来るがよいと命じた。するとこれまた恐怖心から彼女たちは拍手喝采をもって同意し、彼に従うべく→

『ベールの彼方の生活③』→全員が起立した。彼はくるりと向きを変えて、その巨大な階段を登ろうとした。彼は次の段に杖をついて、やおら1歩踏み出そうとして、ふとその足を引いて逆に1歩2歩と後ずさりし、ついに床の上に降りた。全会衆は希望と恐怖の入り混じった驚きで、息を呑んで→

『ベールの彼方の生活③』→身を屈めていた。その理由は他ならぬ階段の上段に現れた吾々の姿だったのです。吾々はその環境において発揮できる限りの本来の光輝を身にまとって1番上段に立ち、さらに霊団の1人である女性が5、6段下がったところに立っていました。エメラルドの玉飾りで→

『ベールの彼方の生活③』→茶色がかった金色の髪を眉の上あたりでしばり、霊格を示す宝石が肩のあたりで輝いており、その徳の高さを有りのままに表している。胴の中ほどを銀のベルトでしばっている。こうした飾りが目の前の群集の安ピカの宝石と際だった対照を見せている。両手で白ゆりの花束を→

『ベールの彼方の生活③』→抱えているその姿は、まさしく愛らしい女性像の極致で、先ほどの演説者の卑猥な冒涜に対する挑戦でした。男性も女性もしばしその姿に見とれていたが、そのうち1人の女性が思わずすすり泣きを始め、まとっていたマントでその声を抑えようとした。が、他の女性たちも→

『ベールの彼方の生活③』→甦ってくるかつての女性らしさに抗しきれずに泣き崩れ、ホールは女性の号泣で満たされてしまった。そうして、見よ、その悲劇と屈従の境涯においては久しく聞く事のなかった純情の泣き声に男たちまで思わず手で顔を覆い、地面に身を伏せ、厚い埃りも構わず床に→

『ベールの彼方の生活③』→額をすりつけるのであった。が、総督は引っ込んでいなかった。自分の権威に脅威が迫ったと感じたのである。全身に怒りを露わにしながら、ひれ伏す女性たちの体を踏みつけながら、大股で、最初に泣き出した女性のところへ歩み寄った。それを見て私は急いで→

『ベールの彼方の生活③』→階段の1番下まで降りて一喝した―「待たれよ!私のところへ来なされ!」私の声に彼は振り返り、ニヤリとしてこう述べた。「貴殿は歓迎いたそう。どうぞお出でなされ。我輩はここにいる臆病な女どもが貴殿の後ろのあのご婦人の光に目が眩んだようなので」→

『ベールの彼方の生活③』→「正気づかせようとしているまでじゃ。みんなして貴殿を丁重にお迎えするためにな…」が、私は厳しい口調で言い放った。「お黙りなさい!ここへ来なされ!」すると彼は素直にやって来て私の前に立ったので、続けてこう言って聞かせた。「あの演説といい、」→

『ベールの彼方の生活③』→「その虚飾といい、冒涜の度が過ぎますぞ!まずその冠を取りなさい。それからその牧羊者の杖も手放しなさい。よくも主を冒涜し、主の子等を恐怖心で束縛してきたものです」彼は私の言う通りにした。そこで私はすぐ側にいた側近の者に、先ほどよりは優しい口調で→

『ベールの彼方の生活③』→こう言って聞かせた。「あなた達は余りに長い間臆病すぎました。この男によって身も心も奴隷にされてきました。この男はもっと邪悪性の強い者が支配する都市へ行かせる事にします。これまでこの男に仕えてきたあなた達にそれを命じます。そのマントを脱がせ、」→

『ベールの彼方の生活③』→「そのベルトを外させなさい。主を愚弄するものです。彼もいつかはその主に恭順の意を表する事になるであろうが…」そう言って私は待った。すると4人の男が進み出てベルトを外し始めた。男は怒って抵抗したが、私が杖を取り上げてその先で肩を抑えると、→

『ベールの彼方の生活③』→その杖を伝って私の威力を感じておとなしくなった。これで私の意図が叶えられた。私は彼にそのホールから出て外で待機している衛兵に連れられて遠い土地にある別の都市へ行き、そこでこれまで他人にしてきたのと同じ事を“とくと”味わってくるようにと言いつけた。

『ベールの彼方の生活③』それからホールの会衆にきちんと座り直すように言いつけ、全員が落着いたところで最初に紹介した歌手に合図を送った。すると強烈な歌声がホール全体に響きわたった。その響きに会衆の心はさらに鼓舞され、そこにはもはやそれまで例の男によって抑えられてきた束縛の跡は→

『ベールの彼方の生活③』→見られなかった。あたりの明かりから毒々しい赤みが消え、柔らかな明るさが増し、安らかさが会場にみなぎり、興奮と感激に震える身体を爽やかに包むのでした。【どんな事を歌って聞かせたのでしょうか。】活発な喜びと陽気さにあふれた歌―春の気分、夜の牢獄が→

『ベールの彼方の生活③』→破られて訪れる朝の気分に満ち、魂を解放する歌、小鳥や木々、せせらぎが奏でるようなメロディを歌い上げました。聖とか神とかの用語は1語も使っておりません。少なくともその場、その時には一切口にしませんでした。彼らにとって何よりも必要とした薬は、それまでの→

『ベールの彼方の生活③』→奴隷的状態からの解放感を味わうように個性に刺激を与える事でした。そこで彼は生命と喜びと友愛の楽しさを歌い上げたのでした。と言って、それで彼らがいきなり陽気になった訳ではありません。言わば絶望感が薄らいだ程度でした。そのあとは吾々が引き受け、訓戒を与え→

『ベールの彼方の生活③』→かくしてようやくそのホールが、かつては気の向かぬまま恐怖の中で聞かされていた冒涜の対象イエス・キリストの崇拝者によって満たされる日が来ました。崇拝といっても、善性にあふれた上層界でのそれとは較べものになりませんが、調和の欠けた彼らの哀れな声の中にも→

『ベールの彼方の生活③』→このたびの吾々のように猜疑心と恐怖心に満ちた彼らの邪悪な感情のるつぼに飛び込んで苦心した者の耳には、どこか心を和ませる希望の響きが感じられるのでした。それからあとは吾々に代わって訪れる別の霊団によって強化と鍛錬を受け、それから先の長くかつ苦しい、→

『ベールの彼方の生活③』→しかし刻一刻開けてゆく魂の夜明けへ向けての旅に備える事になっており、吾々は吾々で、さらに次の目的地へ向けて出発したのでした。【そのホールに集まったのは同じ性質の者ばかりですか。】“ほぼ”同じです。大体において同質の者ばかりです。性格的に欠けたところの→

『ベールの彼方の生活③』→ある者も少しはおりました。それよりも、貴殿には奇異で有り得ない事のように思える事実をお話しましょう。彼らのうちの何名かがさきの総督の失脚のお伴をする事になった事です。彼の邪悪性の影響を受けて一心同体と言えるほどにまでなっていたために、彼らの個性には→

『ベールの彼方の生活③』→自主的に行動する独立性が欠けていた訳です。そのために、それまで総督の毒々しい威力の中で仕えてきた如くに、その失脚のお伴までする事になった。が、その数はわずかであり、別の事情で別の土地へ向かう事になった者も少しばかりいました。しかし大多数は→

『ベールの彼方の生活③』→居残って、久しく忘れていた真理を改めて学び直す事になりました。遠い昔の話は今の彼らにとっては新鮮に響き、かつ素晴らしいものに思えるらしく、見ている吾々には可哀想ににさえ思えました。【その後その総督はどうなりましたか。】今も衛兵が連れて行った→

『ベールの彼方の生活③』→遠い都市にいます。邪性と悪意は相も変わらずで、まだまだ戻っては来れません。この種の人間が高尚なものへ目を向けるようになるのは容易な事ではないのです。【衛兵が連れて行ったと言われましたが、それはどんな連中ですか。】これはまた難しい質問をなさいましたね。

『ベールの彼方の生活③』これは神について、その叡智、その絶対的支配についてもっと深く悟るまでは、理解する事は困難な問題の1つです。一言で言えば神の支配は天国だけでなく地獄にも及んでいるという事で、地獄も神の国であり(悪魔ではなく)神のみが支配しているという事です。

『ベールの彼方の生活③』さきの衛兵は実は総督を連れて行った都市の市民です。邪悪性の強い人間である事は確かであり、神への信仰などおよそ縁のない連中です。ですが総督を連行するよう命ぜられた時、誰がそう裁決したのか聞こうともせず、それが彼にとって最終的な救済手段である事も知らぬまま→

『ベールの彼方の生活③』→文句も言わずに命令に従った。この辺の経緯の裏側を深く洞察なされば、地上で起きる不可解な出来事の多くを解くカギを見出す事ができるでしょう。大ていの人間は悪人は神の御国の範囲の外にいるもの―罪悪や災害は神のエネルギーが誤って顕現したものと考えます。

『ベールの彼方の生活③』しかし実は両者とも神の御手の中にあり、悪人さえも、本人はそうと知らずとも、究極においてはそれなりの計画と目的を成就させられているのです。この問題はしかし、今ここで扱うには少し大きすぎます。

『ベールの彼方の生活③』では、お寝みになられたい。吾々の安らぎが貴殿のものとなるよう祈ります。

『ベールの彼方の生活③』8章 暗黒界の探訪
【1 光のかけ橋】
bit.ly/2viJG2P
【2 小キリストとの出会い】
bit.ly/2viY8aS
【3 冒涜の都市】
bit.ly/2vM39vA
【4 悪の効用】
bit.ly/2vLIl7M
【5 地獄の底】
bit.ly/2vLEzuW
【6 強者よ、何ゆえに倒れたるや】
bit.ly/2viLkS3
【7 救出】
bit.ly/2vLIuIm