【5/5】霊界通信 イエスの少年時代 貧窮の中の小さな王者 3 神との出逢い

暫くすると町中にマリヤが毎日のように独りで森や丘に居ることが知れわたった。ある善良な女がゼリータを叱って言った。「何か悪いことがマリヤの上に起こらねばよいがね。なにしろ若い娘がたった1人で人里はなれた所をうろついているんだからね。全く利口じゃないよ。どうだろうか、マリヤをうちの娘と一緒に働かせてみないかね。そうすりゃ少しはまともになろうというものだよ」

祖母はそれを聞いて心を痛め、マリヤに言った。近所の娘たちと仲良くして一緒に働き、少くとも嫁入り前の娘が妻となり男を識るに必要なことを先輩たちから教わるようにと。けれどもマリヤは泣きふしてしまい、ゼリータはマリヤの妙な言動にただおろおろするばかりで、彼女の胸に抱きよせて祈るしかなかった。

「あたしね、丘の上の寂しい所で神様を呼び求めていたの」「そうかい、それで神様はお答え下さったかね」

「はい、ちゃんとお答え下さいました。それがね、ただの御言葉だけでなく、野原で長い間祈り続けているときに2度も神様が顕われて下さったのよ。そのとき私は試されていることを知りました。もし私が昔の預言者のように断食をして真実に生きるならば、きっとイスラエルを救う男の子を生む母親に選ばれるでしょう」

これを聞いた祖母は大声をはりあげ、だまりこんでしまった。夜がきて鳥や獣が寝しずまり、人の声や物音が全く聞かれなくなった頃、視力を失った祖母はだれよりも強い確信をいだいた。

「マリヤよ、きっとお前が選ばれるだろうよ、心の底から気高い目的のために続けて神様にお願いしてごらん。きっと主の天使があらわれて下さるだろうよ。でもこんなことは誰にもしゃべっちゃいけないよ。今までのようにお前のやりたいようにやりなさい。決してまわりの人が言うことを気にすることはないよ」

そこでマリヤは今まで通りやってきたことを変えずに進めることができた。曲りくねった道を歩いていて例の善良な女とばったりでくわしたとき、マリヤを家にさそい入れようとするのであるが、マリヤは見向きもしなかった。

彼女は腹を立て、マリヤに何にも注意を与えない祖母のことを責めた。そればかりか、マリヤが丘の上で何やら変なことをしているなどと悪口を言い始めた。それからは子供たちまでがマリヤのことを悪し様に言った。

「あの娘は私たちを馬鹿にしているのよ!」彼らはマリヤが通りすがりに聞こえよがしに言った。「ねえ、あの娘をからかってやろうよ」「あんな高慢ちきな奴の鼻をへし折ってお辞儀させてみようじゃない」

子供たちや若い女の子たちは一緒になって口汚い言葉をあびせかけ、あげくのはてには泥や土をマリヤに投げつけるのであった。マリヤはただ黙って不安な表情をたたえていた。マリヤが怖がっているのがわかると、ますます大胆になり、止まるところを知らない勢いであった。突然若者の声がして静けさがもどった。ヨセフという若者が駈けよってきてこのさわぎを静めてから言った。

「この恥知らずめ!この娘は父もなく母もなく、どんなに心を痛めているかわからないのか。それなのにお前たちはこの娘をいじめ、たった1人で歩いていることをいいことにしてからかっている。この娘は本当は聖なる人なんだぞ!」

「えっ、聖なる人だって?」「そうだ、僕の姉がちゃんと見とどけているんだ。彼女が独りで野を歩き、長い間祈り続け、聖なる御名につかえる道を探り、神様の御旨にかなう在り方を求め続けているんだ。実に見上げたもんだよ。彼女は崇高な目的に向かってつき進んでいるにちがいないんだよ」

ヨセフの言葉に女や子供たちは、きまり悪そうにいじめるのを止めてしまった。彼らは若い大工の威力に圧倒されてしまい、恥じ入るのであった。ヨセフの姉だけがマリヤの秘密の夢を知り弟に話していたのである。

それからというものは、だれが彼女に話しかけてもマリヤには苦にならなかった。マリヤは祈りに出かけるので、家に居る時間はとても短かかった。ある日のことマリヤは朝早く外出したが、突然わが家に帰ってきた。それは祖母が居るはずのわが家が急に空っぽになったように思えたからである。

マリヤが敷居をまたいでわが家に入る時、誰か見なれない人が彼女の傍をすれちがった。彼女は確かにそれを感じたのであるが家の中にはだれも居なかった。恐怖心が高まり、薄暗い部屋に集中した。そして命が脱け出るような脱力感を味わった。マリヤは急いで祖母のもとに駈けより、閉じられた目や、動かぬ手足にふれた時、即座に祖母が死んでいることを知った。

「みんなイエス様を支持しています」それは当然。霊界側が僕の小我を支持する訳ないでしょ(祈)†■2022年9月14日UP■
「みんなイエス様を支持しています」それは当然。霊界側が僕の小我を支持する訳ないでしょ(祈)†
これは物質界のお話ではありませんよ、霊界上層界のお話ですよ。要するにイエス様側近の天使の方々がイエス様の導きの方向性を支持しているという意味でしょうが、それは別に当たり前の事であり、僕も霊団に対して怒り憎しみを表明してこそいますが、イエス様が間違っているとか主張するほど愚か者ではありません。僕の小我の感情が大局で見た時に間違っているのは火を見るより明らかな事であり語るまでもありませんので、このインスピレーションに対する反論などみじんもありません。ただムカつくムカつかないで言ったらムカつくんですよ。まだ当分この最悪の状況をやらされると思ったらどうしても頭にくるんですよ…続きを読む→
「私を裁くがいい」まさかイエス様の思念では?イヤそれはいくらなんでも違うだろう(祈)†■2022年9月7日UP■
「私を裁くがいい」まさかイエス様の思念では?イヤそれはいくらなんでも違うだろう(祈)†
僕はイエス様を裁きません。僕が地球圏霊界を離れます。僕は果てしなく霊的知識をお勉強していますが、地球圏以外の惑星についての記述がほとんどないため、地球圏霊界を離れると言っても具体的にどういう風にすればいいのかがまだ分かっていません。もっともその資格アリと判断されなければそのようにさせてもらえないのでしょうが。しかし、僕の物質界での苦悩が事実イエス様が原因だったとしても、僕は霊的知識が十分に頭に入っており、その苦悩が帰幽後の自分の未来を明るくする事につながると理解していますから、現在は物質界に残されて延々とヒドイ目に遭わされていますのでどうしても許せない気持ちが沸き上がってきますが、帰幽して苦悩から解放されれば霊団に対する怒り憎しみの気持ちもだいぶ和らぐでしょう。イエス様に怒りの矛先を向けるのも筋違いであり逆に感謝しなければならないと思い知らされる事でしょう…続きを読む→

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Posted by たきざわ彰人(霊覚者)祈†